にんにく 脳梗塞 心筋梗塞 を予防するのは血小板 抑制効果による作用です。私たちの健康を脅かす重大な疾患である脳梗塞や心筋梗塞。これらは、血管の中で血液が固まり、「血栓」となって詰まることで引き起こされる、まさに命に関わる病気です。
にんにく 脳梗塞 心筋梗塞 を予防するのは血小板を抑える働きが効いている
私たちの健康を脅かす重大な疾患である脳梗塞や心筋梗塞。これらは、血管の中で血液が固まり、「血栓」となって詰まることで引き起こされる、まさに命に関わる病気です。しかし、実は日々の食卓に並ぶ身近な食材であるにんにくが、この恐ろしい血栓の形成を抑え、これらの病気を未然に防ぐ可能性を秘めていることをご存じでしょうか。にんにくに含まれる特有の成分が、血液をサラサラに保ち、血管の健康を守ることで、まさに「血液の詰まり」から私たちの体を守る強力な味方となり得るのです。
動脈硬化が進行しますと血管が狭くなり、血管内外の壁に傷ができます。その傷を治そぅとする血液の止血作用によって、血管内で血液の凝固(かさぶた)ができます。それが血栓です。血栓が生成されると、血液の流れを妨害して動脈硬化をおこします。
脳の血管内、脳動脈に血栓ができると脳棟塞、また心臓を取り巻く冠動脈に血栓ができると心筋梗塞がおこります。

原因
不規則・不摂生な食生活、喫煙、心労とストレス、肥満、運動不足など。
対策
これらの病気を改善するためには、血栓を作る小さな粒子・血小板の凝集機能を阻止することが必要です。現在はさまぎまな抗血小板薬が開発されたおかげで、血栓症の予防に役立っています。また血小板の凝固を防ぐ物質は、いわしやさばなどの食品中にも発見されています。その物質とは、いわしやさばなどの油脂に多くこれらの病気を改善するためには、血栓を作る小さな粒子・血小板の凝集機能を阻止することが必要です。
現在はさまぎまな抗血小板薬が開発されたおかげで、血栓症の予防に役立っています。また血小板の凝固を防ぐ物質は、いわしやさばなどの食品中にも発見されています。その物質とは、いわしやさばなどの油脂に多く含まれているEPA(エイコサペンタエン酸)です。さらに血小板を凝固させない強力な作用がにんにくにもあり、脳棟塞や心筋棟塞の改善に大きく役立っています。
にんにく効果
脳梗塞・心筋梗塞の改善に、にんにくの有効成分は次のはたらきをします。
- メチルアリルトリスフィド(MATS)にんにくの精油成分は、食用とする鱗茎部分に約0.1% 含まれています。さらにその0.1% の中に血小板の凝固を防ぐ精油成分であるMATSは5% しか含まれていません。にもかかわらず、抗血小板作用はかなり強い効力をもっています。英国の研究では、血小板の凝固はにんにくで抑制されることが立証されています。元来、人間の体には「線溶」という血栓を溶かす機能が備わっています。にんにくはこの機能をより活性化する働きをするわけです。
にんにくの精油成分MATSは、効力がかなり強いので、毎日食べる必要はありません。2~3日に1回、1~2片食べる程度で効果はあります。
おっしゃる通りです。にんにくが脳梗塞や心筋梗塞といった血栓が原因となる疾患の予防に役立つ可能性は、その血小板凝集抑制効果によるところが大きいと考えられています。
脳梗塞と心筋梗塞、そして血栓
脳梗塞も心筋梗塞も、いずれも血管が詰まることで引き起こされる重篤な病気です。
- 脳梗塞: 脳の血管が詰まり、脳細胞に血液が届かなくなることで、脳組織が壊死してしまう病気です。手足の麻痺、ろれつが回らない、意識障害などの症状が現れます。
- 心筋梗塞: 心臓を養う冠動脈が詰まり、心筋に血液が届かなくなり、心筋組織が壊死してしまう病気です。激しい胸の痛みや圧迫感、呼吸困難などの症状が現れます。
これらの病気の主な原因の一つが、血管内で血液が固まってできる血栓です。特に、動脈硬化によって血管の内壁が傷つき、そこに血小板が集まって血栓が形成されやすくなります。
にんにくの血小板凝集抑制効果
にんにくには、この血栓の形成を抑える血小板凝集抑制作用を持つ成分が含まれています。
- アホエン: にんにくを刻んだりすりおろしたりして油に漬ける、あるいは加熱することで生成されるアホエンは、特に強力な血小板凝集抑制作用を持つことで知られています。
血小板が過剰に凝集して固まるのを防ぎ、血液をサラサラに保つことで、血栓の形成を抑制する効果が期待されます。アホエンは熱に弱い性質があるため、にんにくオイルなどにして非加熱で摂取するのが効果的とされています。 - S-アリルシステイン: にんにくを熟成させて作る黒にんにくに多く含まれるS-アリルシステインも、血小板の凝集を抑制し、血液をサラサラにする効果があるとされています。加えて、強力な抗酸化作用も持つため、血管の健康維持にも貢献します。
- 硫化アリル類: にんにく特有の香り成分であるアリシンや、その関連物質である硫化アリル類にも、血小板の凝集を抑制する作用が報告されています。これらが複合的に作用することで、にんにく全体の血栓予防効果を高めていると考えられます。
これらの成分が、血小板の活性化を抑えたり、すでに集まってしまった血小板がさらに固まるのを防いだりすることで、血栓形成のリスクを低減する可能性があるのです。
その他の血流改善効果
にんにくは血小板凝集抑制効果の他にも、以下のようなメカニズムで脳梗塞や心筋梗塞の予防に貢献すると期待されています。
- 血圧降下作用: 血管を拡張させる作用により、血圧を安定させる効果が報告されています。高血圧は動脈硬化の大きなリスク要因であり、血圧を適正に保つことは脳梗塞や心筋梗塞の予防に繋がります。
- コレステロール値の改善: 悪玉コレステロール(LDLコレステロール)を減らし、善玉コレステロール(HDLコレステロール)を増やす作用も報告されています。高コレステロール血症も動脈硬化を進める要因の一つです。
- 抗酸化作用: にんにくに含まれるポリフェノールや硫黄化合物などの抗酸化物質は、活性酸素による血管へのダメージを防ぎ、動脈硬化の進行を抑制します。健康な血管は血栓ができにくい状態を保ちます。
注意点
にんにくは、脳梗塞や心筋梗塞の予防に役立つ可能性のある食材ですが、あくまで食品であり、医薬品ではありません。これらの病気の治療や予防を目的とした場合は、必ず医師の指導のもと、適切な治療を受けることが重要です。
また、にんにくは一部の医薬品(特に血液を固まりにくくする薬:抗凝固剤、抗血小板剤など)と相互作用を起こす可能性があるため、服薬中の場合は必ず事前に医師や薬剤師に相談してください。
日々の食生活ににんにくを上手に取り入れることで、血液サラサラ効果を期待し、血管の健康維持に役立ててみてはいかがでしょうか。
熟成にんにく卵黄