食あたり にんにく で予防 O157も予防できるほど効果があります。にんにくは、古くからペストやチフス、コレラなど疫病の厄よけとして活躍してきました。このことは近年になり、にんにくのもつ強力な殺菌・抗菌作用は、ペスト菌・コレラ菌・赤痢菌に対しても効果を発揮すると確認されました。
食あたり にんにく で予防できる
食あたりは、誰もが避けたい不快な症状ですが、日々の食事に気を配ることで予防できる可能性があります。実は、私たちに馴染み深い食材であるにんにくが、その予防に一役買うかもしれないと言われています。にんにくが持つ強力な殺菌・抗菌作用が、食中毒の原因となる細菌の増殖を抑える効果を期待できるからです。

あらためてにんにくのもつ非常に高いパワーが再認識されたわけです。
主な原因
人間に有害な細菌や物質を含んだ飲食物の甜摂取などです。さらに、細菌性食中毒はサルモネラ菌、大腸菌、ボツリヌス菌など、自然性食中毒はキノコやフグなど、化学性食中毒は食品添加物や農薬などが原因となり発生します。
対策
食品に雑菌がつかないよう清潔にし、保存方法や賞味期限に気を配り、殺菌効果の高い食品を食事に取り入れていくことです。
にんにくの効果
1996年夏に日本中を騒がせた病原性大腸菌O157は、死者を含めて12000人以上の被害者数となり、いまもなお解決策を模索しています。
現在、病原性大腸菌O157の予防策が注目されるなかで、弘前大学医学部の研究室ではO157の研究実験が開始され、同大学において次のようなことを発表しています。
特徴は、強力な攻撃力としたたかさがあること。サルモネラ菌やブドウ球菌などの食中毒菌は、約10万~100万個が体内に侵入しないと発病しないのに対し、O157は100個以下とわずかな菌が入っただけでも発病します。たとえ菌を抹殺しても、死ぬときにべロ毒素という強力な毒素を体内に放出します。
この毒素がさまぎまな病状を引きおこす、実に困難な病原菌なのです。さて同大学の実験は、1mlの滅菌蒸留水ににんにく粉末1%を混ぜたものとそうでないものに、それぞれ5500万個のO 157 を入れます。
そして37度で24時間培養したところ、にんにく粉末が入っていないほうは3億4000万個に増殖し、にんにく粉末を入れたほうはすべて死滅しました。またにんにく水は加熱してもしなくても効果は同じという結果もでました。
にんにくが食あたりに与える可能性のある影響
- 殺菌・抗菌作用(予防的な側面):
- にんにくに含まれるアリシンなどの硫黄化合物には、強力な殺菌・抗菌作用があることが古くから知られています。これは、食中毒の原因となる細菌(例:サルモネラ菌、O-157など)の増殖を抑制する効果が期待できるということです。
- このため、食あたりを「予防する」という意味合いで、食事ににんにくを取り入れることは有効な場合があります。特に生のにんにくはより強力な抗菌作用を持つとされますが、刺激も強いです。
- 胃腸への刺激(食あたり時に摂取すると悪化の可能性):
- 一方で、にんにくは刺激の強い食材です。特に生のにんにくは、胃腸の粘膜に直接的な刺激を与えます。
- 食あたりで既に胃腸が炎症を起こしていたり、弱っている状態の時ににんにくを摂取すると、かえって症状(吐き気、下痢、腹痛など)を悪化させてしまう可能性があります。
- 食あたりは、胃腸が病原菌によってダメージを受けている状態なので、刺激物を与えるのは避けるべきです。
- 疲労回復・体力向上(回復期に役立つ可能性):
- 食あたりで体力を消耗した後の回復期には、にんにくが持つ疲労回復効果(ビタミンB1の吸収促進など)や、免疫力向上作用が役立つ可能性はあります。
- しかし、これもあくまで回復期の体力サポートであり、症状が落ち着いてから、様子を見ながら慎重に摂取すべきです。
結論と推奨
- 食あたりを「治す」目的で、症状が出ている最中ににんにくを摂取することは、推奨されません。むしろ、胃腸に負担をかけ、症状を悪化させる可能性があります。
- にんにくの殺菌・抗菌作用は、食あたりの「予防」として、普段の食事に適切に取り入れることには意味があります。特に、生食する食品(刺身など)に添えたり、調理に利用したりすることで、食中毒菌の増殖を抑える効果が期待できます。
- 食あたりになった場合は、まず安静にして、脱水症状を防ぐために水分補給をしっかり行うことが最優先です。食事は消化の良いもの(おかゆ、うどんなど)から少量ずつ再開し、胃腸が回復するまでは刺激物を避けるべきです。
- 症状が改善しない場合や、発熱、血便などの重篤な症状がある場合は、すぐに医療機関を受診してください。
まとめると、にんにくは食あたりの「予防」には役立つ可能性があるものの、食あたりになってしまった際には、症状が悪化するリスクがあるため、摂取を控えるべきと言えます。回復期に体力をつける目的で取り入れる場合も、胃腸の状態を考慮し、少量から始めるのが賢明です。
まさに、にんにくの殺菌力の成果です。にんにくの有効成分 アリシン 以外にもまだまだ未知数の可能性があるといえるでしょう。
熟成にんにく卵黄