ブナシメジを食べたマウスの発がん率はわずか7分の1程度

まず、発ガン抑制試験です。

72 匹のマウスを36匹ずつの2群に分け、一方には普通のエサを、他方には普通のエサにブナシメジの粉末を5%まぜたエサを与えて飼育します。

1週間後に強力な発ガン物質を72匹すべてのマウスに皮下注射し、その後もそれぞれのマウスに普通のエサ(対照群)とブナシメジを5%まぜたエサ(ブナシメジ群) を毎日与えつづけます。こうして1年半(76週) にわたる観察を続けながら、マウスの皮下に発生したガンが平均直径約5mmに達し、手でさわってわかるようになったとき、「発ガン」したと判定したのです。

これはヒトでいえば「臨床ガン」になった状態を意味します。ブナシメジを食べたマウスの発ガン率が低く抑えられているのが一目でわかる臨床試験でした。

対照群では、16週後に最初の1匹にガンができたのを皮切りに、相次いで発ガンが起こり、76週で36匹中21 匹に発ガンが確認されました。

ところが、ブナシメジ群では76 週を通じてガンができたのはわずか3匹でした。発ガン率が対照群の7分の1に抑えられたのです。

特に観察期間のなかばを過ぎた4週以降は、対照群とブナシメジ群の間に統計学的な有意差が認められました。有意差とは誤差でない明らかな差のことだと前に説明しましたが、より正確にいえば、両群の間にみられる差が誤差である危険率が5%以下あるいは1%以下であることを意味します。

実験では、最後の10週になると、対照群とブナシメジ群の間に開いた発ガン率の差が誤差である危険率は、0.1%以下に減少しました。このことは、同じ実験を1000回繰り返したとしても999回は対照群に比してブナシメジ群の発ガン率が明らかに低いという同じ結果が得られるにちがいない、という意味です。

きのこから得た抽出物でなく、きのこ自体を動物に食べさせてしんぼう強く観察を続け、その発ガン抑制効果を証明した研究は、世界でもこれが初めてでした。

それほど、たいへん労力の要る研究でした。マウスの体と私たちヒトの体はむろん仕組みが異なりますが、この実験から、ブナシメジを常食すれば発ガン抑制効果を期待できることはほぼ確実と思われます。そして、ブナシメジがどのようにして発ガンを抑制するかといえば、主として血漿のフリーラジカル消去活性を高める作用に加え、免疫賦括作用にもよるものと推測されるのです。
血液のフリーラジカル消去活性を高めるブナシメジ

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