長野県産 しめじ 『 やまびこほんしめじ 』 ぶなしめじの半数をしめます。
サルノコシカケを山野に探し回らなくとも、スーパーマーケットなどで手軽に買える食用きのこに、案外すぐれた抗ガン作用が秘められていることがおわかりいただけたかと思います。
長野県産 しめじ 『 やまびこほんしめじ 』
シイタケ、エノキタケなどと並んで、今では全国どこでも買えるポピュラーなきのこの1つになったのがブナシメジです。
ブナシメジの全国生産量は約6万トンにのぼり、100 g 入りの通常のパックに換算すると約6億パック、国民1人当たり年間5パックのブナシメジを食べている計算になります。
長野県産が実にその半数以上を占め、里飯山市はその中心的産地に発展しています。
私たちは市販のブナシメジ(商品名「やまびこほんしめじ」)を粉末にしてマウスに与え、その血祭のフリーラジカル消去活性が有意に高まるのを観察しました。また、ブナシメジの熱水抽出物をマウスに注射すると、その免疫担当細胞(牌臓細胞)が活性化され、ガンの増殖抑制作用が著しく増強されるのを見いだしました。
この2 つの実験からブナシメジに期待されるのは、まず体内に発生したフリーラジカルを消去して正常細胞の発ガンを防ぎ、次にはたとえガン細胞ができてしまったとしても、治安維持システムを増強してガン細胞を叩き、進んだ「臨床ガン」には至らずにすむ、という二重のガン予防効果です。
エノキタケ栽培家庭を対象に行われたような疫学調査を、今度はブナシメジ栽培家庭についても行えば、私たちがブナシメジを常食することで、実際こうしたガン予防効果を期待できることが裏づけられるかもしれません。
ただし、疫学調査では、たとえガン予防効果が証明されても、それが発ガン抑制効果によるものか、ガンの増殖抑制効果によるものかが判然としません。
そこで、私たちは別の道として、まず基礎的研究方法を選びました。マウスにブナシメジを食べさせながら長期にわたる観察を続けたのです。
きのこは、そのままではマウスは食べてくれませんし、食べた量もわかりませんので、市販のブナシメジを粉末にして、通常のエサにまぜて与えました。ブナシメジを毎日食べているそのマウスに、強力な発ガン物質を注射したり、ガンを移植したりして、ブナシメジのガン予防効果を検討してみたのです。