にきび
悪化させてあとを残さないようにする完壁ケアテクニック
とくに、春~夏にかけて生じる肌の卜ラブルで最も多いのがにきびや吹き出物。このふたつは呼び名は異なりますが厳密に言えば同じ症状です。ほおや額、あごなどの毛穴にしに皮脂がつまって起こるトラブルです。悪化させてしまうと炎症をおこし、治っても後が残るケースがあるので早い段階で丁寧なケアが必要です。
まずはにきびのできるメカニズムから
外的要因と内的要因がある
ニキビができる過程は同じでも、思春期にできるものと人人になってのニキビとでは、原因が違います。思春期にきびはホルモンのアンバランスが皮脂の分泌を過剰にさせておこりますが、大人のニキビは、単なる皮脂の過剰だけでなく、化粧時間が長い、必要以上に油分の多い化粧品を使っている、不規則な生活、栄養の偏りストレスなどが影響しています。
詳しいメカニズムはわかっていませんが、黄体ホルモンとニキビには、なんらかの関係があるといわれています。黄体ホルモンは、卵巣から排卵があってから、次に生理があるまでの約2週間の聞(黄体期という) に多く分泌されるホルモンです。
その時期の皮脂の分泌量を見ると、やはり多くなっています。このため、肌が脂っぼくなっていて、ニキピができやすくなるのかもしれませんが、それだけでなく、悪化しやすい傾向にもあるといえます。したがって、にきびに悩まされている人は、毎朝基礎体温をつけてみて、排卵があったら、ふだんよりも、いっそう洗顔をていねいにしたり、肌に刺激をあたえないようにメイクをひかえめにするなどの注意を払うと、かなり違ってくるはずです。
ニキビ予防のテクニック
クレンジングは洗い流すタイプを選ぶ
20代のニキビの原因のひとつに、メイク時間の長いことが指摘きれています。メイクの表面には、ほこりがつきやすいし、時間が経過すると、脂分が酸化して、肌に悪い影響をあたえたり、毛穴をふさいで皮脂を出にくくするなど、ニキビの原因をつくりやすいからです。ニキビ予防の第一歩は、正しいクレンジングです。クレンジング剤は油分が必要最小限であること。オイルやクリームなどの油分は肌に残りやすく、ニキビの原因にもなるのでで、液状かジェル状が最適です。
また、ふきとりタイプは肌を刺激するので、洗い流しタイプが賢明です。顔全体にのばして洗い流します。
- 指の腹でクレンジング剤を顔全体になじませ、汚れが浮き上がってきたら、30~35度のぬるま湯でしっかり洗い流し、せっけん洗顔を。
- アイメイクには書用のリムーバーを使いたい。綿棒で目頭から目尻に向かってラインをふきとり、マスカラは根元から毛先へ、すべらせるようにふく。
- 口紅は全体のクレンジンクの前に、クレンジンク剤をたっぶり含ませたコットンでスッとふきとる。
- 洗顔後はタオルに水分を吸いとらせる要領で、肌にボンボンとおしあてながら。絶対にゴシゴシこすらない。
洗顔はせっけんで。「泡で洗いタッチでやさしく、ていねいにが基本
ふつうの洗顔せっけんでl日に3~5回は洗う
ニキビの予防には、肌を清潔に保つ洗顔が最も重要です。ただし、回数が多ければよいわけではなく、朝晩のていねいな洗顔が基本。
あとは、皮脂の分泌状態に応じて、3~5 回にふやします。洗顔料はふつうの洗顔せっけんで十分です。洗顔後に肌がつっぱるのは悪いことと思いこみがちですが、皮脂を落とすのですから、多少つっぱるのは当然です。洗浄力がマイルドな洗顔料のなかには、汚れが十分に落ちないものもあるので要注意です。また、ベビーせっけんを低刺激だからと好む人がいますが、雑菌を防止するために入っている殺菌剤が、肌を刺激することもあります。せっけんはよく泡立てて、その泡を肌にすべらせるように洗います。
アクネ用洗顔料は、肌質をよくチェックする
アクネ用洗顔料には、ニキビの原因となる皮脂をさっぱりと落とし、厚くなった角質を除く成分や肌を殺菌する成分が含まれています。これらの成分は、オイリーな部分やニキビができた部分には有効ですが、そのほかの皮脂分泌が少ない部分がかさついたり、刺激を受ける可能性も。ニキピ部分やオイリー部分だけに使う用心深さが必要です。また、スクラブも肌には刺激なので、避けたほうが賢明。
- 顔をぬるま湯で数回すすぎ、手をせっけんで洗ってお< と、泡立ちが違う。そして、せっけんは手で十分に泡立てる。
- まず、額の中央から外側に向かって、指の腹でよく泡立てたせっけんをらせん状にのばしていく。
- 両ほおは、中心から外側に向かってらせんを描くように洗い、鼻筋は上下に泡をのばすように、また、小鼻も念入りに洗う。
- ぬるま湯でていねいにすすぐ。とくに髪の生えぎわや小鼻のくぽみに注意。最後は水で軽くパッティング。
洗顔後のケアは、化粧水と美容液で水分をたっぷり補給するだけでOK
洗顔によって、肌をおおっていた皮脂がとれるため、肌は水分が蒸発しやすくなっています。水分の蒸発を防ぐ皮脂が元の状態に戻るには、しばらく時間がかかります。
そこで、皮脂が肌をおおうまでに、化粧水で水分を補給。化粧水は、肌質で選べばよいのですが、ここで問題になるのが、肌の部分による違い。もし、化粧水をつけても乾燥していると感じる部分があれば美容液で保湿成分を補給して、肌の水分量をアップきせて。さらにかさつくようなら、乳液で軽く油分を補います。
ポイントは、化粧水はケチらず、たっぶり使うこと。コットンにティースプーン1~2 杯分を含ませ、肌にパタパタとたたきこむようにする。
二キピを爪でつぶすのは絶対避NG!化膿する危険も
ニキビを爪でつぶすと、そこから雑菌が入って化膿する危険があるし、つぶし方によっては、あとが残ってしまうこともあります。つぶしたい人は、専門医で吸引してもらえばよいでしょう。できたニキビは、清潔に保つことが肝心。洗顔をきちんとするのがいちばんです。ニキビ部分に使うアクネ化粧品も、患部の殺菌や、角質をやわらかくして毛穴を広げ、皮脂の通りをよくする点で有効です。ただしあくまでも化粧品で、治療薬ではありません。過剰な期待は禁物。
皮脂対策用スキンケア化粧品でのスペシャル・ケアを習慣に
ニキビ肌の人は、結果として皮脂が過剰な状態になりやすいので、よく自分の肌の状態を観察したうえで、オイリーな部分だけに、皮脂の分泌をおさえる化粧品を利用してみるのも、ニキビ予防に役立ちます。
ただし、顔全体に均一に使うのはだめ。肌のほかの部分を傷めることになってしまいます。また、これらの化粧品には永続的な効果は期待できないので、小容器にでも入れて持ち歩き、こまめにケアをする必要があります。