生理痛・生理不順・更年期障害・子宮筋腫を生姜の効果、効能で解消する

冷え性の女性は、へそより上と下では体温が違い、下腹部が格段に冷たい。子宮や卵巣はへそより下にあるので、下腹部の冷えは、子宮や卵巣の血行が悪いことを意味する。
その結果、卵巣でつくられるエストロゲンヤプロゲステロンなどの女性ホルモンの分泌が悪くなり、卵巣の働き自体も弱まる。また、子宮も同様の機能低下が見られるようになる。そのため、生理痛や生理不順、PMS(月経前症候群)、子宮筋腫、子宮内膜症などの婦人病や、のぼせや息苦しさ、イライラや不安などの更年期障害が起こりやすくなる。

  • 毎日、生姜紅茶や生姜湯、梅しょう番茶を飲んで、体を温めておく。更年期障害からくるのぼせには、生姜紅茶に入れる黒糖の代わりに、ハッカ(シソ科) のアメを入れて1日3~4杯飲むと効果的。
  • 生理が近づくとイライラするなど、精神状態が不安定になるPMSには、心の安定をもたらすシソを使ったシソ入り生姜湯を。1日1~2杯飲むとよい。
  • 毎日、入浴後、下腹部に生姜湿布をする。腹巻きや使い捨てカイロなども活用し、下腹部や腰を温める。低温やけどに注意すること。
  • 濃い番茶に、すりつぶした黒ゴマ塩を小さじ1入れて、1日4 ~5杯飲む。生理痛に効果あり。生理の数日前から飲みはじめるといい。

「吐き気・二日酔い」を生姜の効果、効能で解消する

吐き気も二日酔いも、排出されずに胃の中にたまった水分が原因で起こる。嘔吐や下痢などで、余分な水分を体外に出そうとする。
また、腐りかけた食べ物や有害な物質を摂った場合は、それを何とかして薄めようと胃液が大量に分泌され、嘔吐することで体外に排出する。いずれにしても、吐き気があるときは、体を温めて胃の中の余分な水分を血液に吸収し、発汗、排尿を促して余分な水分を排出する。
生姜や梅干し、シソの葉などを活用するほか、サウナや半身浴などで大量の汗をかくことも効果的だ。また、生姜には、船酔いやつわり、抗がん剤による吐き気をおさえる効果があることもわかっている。これらが心配なときは、粉末生姜やチューブ入り生姜を持ち歩くのもいいだろう。

  • 生姜紅茶や生姜湯を1日3~6杯飲む。
  • コップ2杯強の水を入れた鍋に、種を除いた梅干し1個を入れ、水の量が半分になるまで煎じて飲む。梅干しには体を温める作用のほかに、有毒物質を解毒する働きもある。胃腸の働きを活発にするので、胃にたまった水分や有害物を腸に送り、吐き気を改善する。
  • シソ入り生姜湯を飲む。シソの葉4~〜5枚を刻み、水2カップを入れた鍋に入れ、水が半量になるまで煎じる。この煎じた汁にすりおろした生姜通量を入れたもの。シソの葉に含まれる芳香成分には、吐き気をおさえる作用がある。
  • サウナ浴などで体を温め、大量の発汗を促す。二日酔いなど、余分な水分が胃の中にたまって起こる吐き気に効果あり(もちろん、飲酒直後はしないこと)。また、サウナ浴をしてから酒を飲むと、二日酔いしにくくなる。

二日酔いの予防と対策にはウコンも効果的

「下痢」を生姜の効果、効能で解消する

便秘を生姜で解消する方法も紹介しましたが下痢もまた生姜の効果が発揮します。
一般的に、慢性の下痢は、冷えか水分の摂りすぎが原因で起こる。体が冷えると、体内の水分を捨てて、体を温めようとするメカニズムが働く。
つまり、下痢を解消するには、体、特に胃腸を温めること。尿や汗で、余分な水分を排泄することも必要。
生姜は胃腸を温め、利尿や発汗など、水分代謝を促す。また、食中毒を起こす細菌を殺菌する作用や毒素排出作用も知られているので、食中毒などによる急性の下痢にも効果を発揮する。

  • すりおろしたダイコンと生姜で作るダイコン湯を飲む。どんぶりにすりおろしたダイコン大さじ3(2~3cm分)、すりおろした生姜大さじ1/2を入れ、しようゆを、適量で加え、熱い番茶をたっぷり注げばでき上がり。
  • 梅しょう番茶も効果がある。種を除いた梅干し1個を湯飲み茶碗に入れ、果肉をよくつぶし、しようゆ大さじ1 を加えて、よく練る。そこにすりおろした生姜の絞り汁を5~10滴加え、熱い番茶を注ぎ入れ、よくかき混ぜればでき上がり。
  • へそを中心に、生姜湿布をして温める。コンニャク1枚をお湯に入れて煮立て、タオルなどで包んで患部にあてるコンニャク湿布もいい。
  • 体を温める作用のあるニンジン、ジャガイモ、玉ネギなどの根菜を水から煮込み、やはり体を温める塩で味つけした野菜スープを、最低1日1回飲む。