「肩こり」を生姜の効果、効能で解消する

肩こりは、首から肩にかけての筋肉の血行不良が主な原因。生姜の温め効果で、冷えを撃退すればいい。生姜紅茶や生姜湿布、生姜風呂などを毎日の生活にとり入れ、全身の血行をよくして体全体を温めることで改善できる。
薄着や冷房、水分の摂りすぎなどで体を冷やさないよう心がけることも大切だ。また、運動不足や肩・腕・背中などの筋肉の衰えなどによっても起こるので、アイソメトリック運動などで日頃から鍛えておきたい。

  • 生姜酢ハチミツドリンクを1日1~杯飲む。生姜約20グラムを薄切りにして、酢を1カップ、ハチミツ大さじ2とともに保存容器などに入れ、2 ~3時間以上おく。この10分のl程度の量を生リンゴジュースコップ1杯に加えて、よくかき混ぜる。ハチミツのビタミンやミネラル、酢のクエン酸などが、体内の疲労物質を分解して、こりをやわらげてくれる。
  • 肩に生姜湿布をすると、その部分の血行がよくなり、肩こりが改善する。入浴後に行うと、特に効果的。
  • 手の温冷浴を行う。洗面器に42度くらいのお湯を入れ、手首より先を3分間ほどつけて温める。次に冷水に10秒つける。これを5回線り返す。
  • どこでも簡単に、短時間でできる肩や腕のアイソメトリック運動も効果的。指を胸の前でかぎ型に組み、力を入れて両側に引いて7秒間キープ。指をそのまま頭の後ろにして、同様に両側に引いて7秒間キープ。これを5~10回線り返す。

「頭痛、腹痛、腰痛」などの痛みを生姜の効果、効能で解消する

雨の日や寒い日、冷房が効いた室内では、頭痛や腰痛、腹痛などの痛みが起きたり、悪化しやすくなったりする。これは、痛みは「冷え」と「水」が原因で起こるから。
体を温めて冷えをとり、体内にたまった余分な水分を追い出す生妾のパワーは、痛みの改善にも発揮される。生姜には、鎮痛・消炎作用があることもわかっている。痛み全般には、生姜紅茶やネギ入り生姜湯を1日3~6杯飲むといい。生姜風呂や半身浴などで体を温めるのも効果的。患部に生姜湿布をするのも効果的。頭痛についてはこちら。

  • 頭痛
    頭痛に特に効果的なのは、生姜湯に葛粉を入れたものを1日1~3杯飲む方法。上半身の血行をよくして発汗を促し、頭痛を改善する。生姜湯は、湯飲み茶碗に生姜10グラムをすりおろして絞り(絞らずそのまま入れてもOK)、熱湯を加え、黒糖適量を入れて作る。これに葛粉3グラムを加える。
  • 腰痛
    腰痛にに特に効果的なのは、唐辛子生姜湿布。赤唐辛子1本をコップ半分の水で煎じ、すりおろした生姜約150グラムとともにすり鉢に入れて、小麦粉を少しずつ加えながら適度なかたさに練る。これをタオルの上などにのばして、腰に貼る。唐辛子の血管拡張効果と保温効果で痛みがやわらぐ(ただし、ビリビリした刺激を強く感じたら、生姜や唐辛子の量を減らしたり、使用を中止したほうがいい)。
  • 腹痛
    腹痛に特に効果的なのは、租塩袋。租塩適量をフライパンでサラサラになるまで妙り、布袋に入れ、へその上に置いて30分くらい温める。陽性食品のしょうゆと番茶で作るしょうゆ番茶も、胃腸を温める作用がある。湯飲み茶碗に小さじ1~2杯のしょうゆを入れ、熱い番茶を注ぐだけでできる。

「風邪」を生姜の効果、効能で解消する

風邪は、英語で「COLD(冷え)」ということからもわかるように、冷えが原因で起こる。漢方医学では、風邪のひきはじめによく葛根湯を処方するが、これには葛の根のほか、生姜も入っている。
どちらも、体を温めて冷えをとる成分だ。さらに、生姜には発汗・去痰・鎮咳・解熱などの作用もあるので、風邪のさまざまな症状に効果を発揮する。

「風邪かな」と思ったら、生姜紅茶はもちろん、生姜紅茶に葛粉を入れたものや、生姜湯にネギを入れたもの、生姜酒などの飲み物で、まずは体を温めて冷えをとるといい。体を温めてから布団に入れば、すぐに汗をたくさんかく。風邪のひきはじめで、体力がある場合は、生姜風呂やサウナに入るのも効果的。

  • 生姜紅茶1杯に葛粉3グラムを加えて飲む。生姜の辛味成分には、発汗や解熱作用、タンをとったり咳を鎮めたりする作用があるが、葛にも強力な発汗、解熱作用がある。また、紅茶の赤い色素テアフラビンにはウイルスを殺す作用もある。葛入り生妻紅茶も生姜紅茶同様、1 日3~6杯飲むといい。
  • 発熱はさほどないが、鼻水やくしゃみがあり、寒気やだるさを感じる風邪には、ネギ入り生姜湯を1日3~6杯飲む。ネギの白い部分2~3 センチを細かく刻み、湯飲み茶碗に入れ、すりおろした生妾の絞り汁を10滴(約5cc) ほど加える。そこに熱湯を加えればでき上がり。ネギに含まれる硫化アリルは、血行をよくして体を温める作用が強力。免疫力もアップする。
  • 風邪の初期には、生姜酒をお湯割り(熱湯がいい) にして、寝る前に飲むといい。血行がよくなり、冷えも解消する。生姜酒は、薄切りにした生姜約100ラムと氷砂糖150グラムを密閉容器に入れて、ホワイトリカー1升(約1.8リットル) を注ぎ入れて作る。密閉容器に入れて冷暗所で3~6か月間置いたら、ガーゼなどで生姜をこして、冷暗所に保存する。