薬 副作用 代謝 を阻害するという副作用がどうしても避けられません。つまり西洋薬というのは、急性症状を一時的に和らげて身体の負担を少なくしようという効力しか持ち合わせていないのです。そうした薬を慢性疾患に延々と使っていれば、身体がおかしくなっていくのは当たり前のことです。
副作用を知らずに処方箋を書く医者の多さ
今の日本人は西洋の薬に対して無批判に依存的になりすぎている傾向にあります。同じ薬でも、かつての日本には「和漢薬」というものがあって、ドクダミやセンナなどを薬箱に常備しておいて、体調が悪いときだけ煎じて飲んでいたものです。
ああいうものはさほどの害がありませんでしたが、いま出回っている西洋薬というのは、ほとんどにおいて代謝阻害剤としか考えられないものが多すぎます。
たとえば血圧を下げる薬、コレステロールの代謝を下げる薬、これらはすべでが代謝機能を止めるこで身体に作用しているわけです。
また一般的に流通している痛み止めなども、プロスタグランジンの産生を止める薬です。プロスタグランジンは血管拡張作用、発熱作用、痛み作用を持っている。
すると血管を収縮させることで腫れはひけるし、熱は下がり、痛みも止まってきます。このしくみ自体が代謝を阻害していることになるのです。
また痛風であれば、尿酸を下げる薬がありますが、この薬も非常に怖い。とにかく副作用が多いのです。ところが医者は副作用の項目に目をやっていない場合が多い。
これは見逃しているのではなく、どんな副作用があるかを知ってしまうと怖くてその薬が使えなくなってしまうわけです。結局「みんなが使っているからいいか」という発想で処方箋を書いているわけです。
本来、尿酸を下げる薬などは、大変な副作用が出るものなのです。2日か3日くらいならばまだしも、2週間も3週間も続けて飲むような薬ではありません。
刺激興奮とか錯乱など、実にさまざまな副作用を併発させる薬なのです。また、抗不安剤なども極めて危ない。抗不安剤という薬はたいへん依存症を起こしやすい薬なのです。これは副作用の覚書にも書いてありますが、1回飲んだらやめられない。麻薬のようなものです。こうしたことを多くの医者が知ろうとしないことがまずもって大きな問題であると考えていいでしょう。
なにもすべての西洋薬を完全否定しようというつもりは毛頭ありません。しかし、未熟な医師の無責任な判断によって処方される薬の害は大きなものがあります。
この事実を正確に把握せず、医者に与えられるままに薬を飲んでいれば、治る病気も治らなくなる。それどころか新たな病気の発症を導くことにもなりかねません。
薬の「負の連鎖」を断つために
また、いま薬を飲んでいる年配の方には、平気で10種類とか、15種類を飲んでいる方がいますよね? これは、1つの薬を飲むことで導き出される副作用を抑え込むために、さらにもう1つの薬を飲まなくてはならないからです。
もっとも身近な例を挙げるなら、感冒薬が胃腸を荒らすからといって、胃腸薬を処方される場合がありますが、これと理屈は同じです。つまり負の連鎖反応なのです。そもそも西洋薬の成り立ち自体が、戦争などで傷を負った兵士に即効性のある治療をし治癒をすることを目的として開発されたものが多いわけです。
たしかにそうした状況下にあれば、クスリの必要性や意味というものがいささか違って解釈できるかもしれませんが、すくなくとも今の日本においては戦争が行なわれているわけではない。その場しのぎの治癒を求めるのではなく、人間の自然治癒力にのっとった根本的な医療が必要なのです。
ともあれ、西洋の医学で分析されて作られた薬というのは、ほとんどが代謝阻害剤であるといっても過言ではありません。分析によって、身体の中の代謝機能が解明され、そこに働く酵素が明らかになってくれば「その酵素を止めてしまえ」とするという、いたって単純な発想で作られたものが多いのです。
だからこそ切れ味はよく、より早く熱も下がれば痛みも止まります。しかしそれは病気を治したということではなく、機能を一時的に止めたに過ぎないということを理解していなくてはならないのです。
つまり西洋薬というのは、急性症状を一時的に和らげて身体の負担を少なくしようという効力しか持ち合わせていないのです。そうした薬を慢性疾患に延々と使っていれば、身体がおかしくなっていくのは当たり前のことです。