味噌 効能 効果 と歴史

味噌 効能 効果 と歴史について紹介します。味噌の中国から渡ってきた歴史と7つの食効について詳しく紹介します。みそは薬理効果もすぐれていて、さまざまな効用があります。みそのアミノ酸はタバコのニコチンの害を防ぎ、肝臓の解毒機能も強化します。

味噌 効能 効果 歴史「中国から渡ってきた」

味噌 効能 効果
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みそは古い古い歴史をもった伝統食品で、和食に欠かせませんが、日本人はいつ頃からみそを使用し始めたのでしょうか?縄文時代には、ドングリを使ったみそのようなものを食べていた形跡があります。(ドングリを使ったみそはジンタみそといって明治のはじめ頃まで食べられていました)
弥生時代には、すでに大豆を栽培していました。原始的なみそはこの頃あらわれたようです。
飛鳥時代では、万葉集の中にみその歌がでてきます。

みそを正式に中国から日本にもってきたのは唐の名僧鑑真であるというのが、日本での通説となっています。しかしこれには異説もあって、鑑真がもってきたのは寺納豆の祖形の鼓(クキ) というものでみそではないという説です。

味噌の文字も奈良時代には未醤(ミソ)とされていたようです。未醤とは、未だ醤油に到らずということで、醤油とみそに別れていない状態のものをさしていたようです。

平安時代に入って初めて味噌という現代でも使われている文字が見えます。味噌の噂は日本での造語で中国文字ではありません。鎌倉時代、今でもいう一汁一菜が和食の基本とし確立しました。一汁とはみそ汁一杯のことです。室町時代にはみそを使ったみそ雑炊が大流行したようです。

とくに鴨の入った鳥雑炊が珍味として喜ばれました。頼朝が天下をとった頃から、みそは関東武士にとって強力なスタミナ源でしたが、戦国争乱の時代に入ると、完全に兵糧食として携帯していました。

武田信玄の陣立てみそ、上杉謙信の越後みそ、徳川家康の焼きみそ、伊達正宗の仙台みそなどが有名です。仙台みそは江戸時代に入って江戸で一番多く普及したみそでもあります。

江戸時代には、またみそ田楽が庶民の間で喜ばれ大人気だったようです。江戸時代は納豆汁も盛んでした。今はあまり聞かないあの「ナット、ナット、ナットー」という納豆売りの叫び声は江戸時代すでに聞かれていたことですが、その納豆を江戸の人はどうしたかというと、ほとんどがみそ29汁の中に入れて納豆汁として食べていたのです。

みそは自給自足していた

戦後のある時期ぐらいまでですが、みそはどんな山村でも作られていたのです。日本人は長い間、「こめ」「みそ」「つけもの」といったものは自給自足するものと心得ていたわけです。

かつて、みそ汁のだしは煮干とかつお節を用いていました。これは栄養学上のアミノ酸組成ということから考えても理にかなった方法だったのです。みそは伝統食品として古いだけでなく、身近かにあって常に日本人の健康を支えてきました。

「みそ」は蒸煮、あるいは水煮した大豆に米・麦・大豆などでの「こうじ」と塩を混ぜ入れ、熟成させた食品です。こうじの酵素作用、発酵作用、食塩の防腐作用を利用してできた大豆の醸造食品なのです。使った「こうじ」の種類、大豆の配合割合い、食塩の量、熟成期間などによってみその種類を分け、名称をつけています。

みその醸造後の働き

みそは基本的にとても身近なのであまり意識しませんが、い正当に評価されていないと思われます。たとえば、腸内の微生物を正常にする働きなどについてもどれだけ理解されていることでしょうか。

みそには、腸の中の微生物をたくさん増殖させることによって、整腸作用を促し、胃腸障害、便秘、宿便など身体の機能にさまざまな影響をおよぽす病気にも大いに力を発揮するのです。

また、腸内微生物が活発に動いてくれないと、糖質からたんばく質への物質転換、ビタミン類の合成などもうまくいかないのです。みその醸造酵母には動物たんばく質と組成を同じくするアミノ酸をいっぱい含んでいて、私たちのからだに想像以上の有効な働きをしてれるのです。

放射性物質やガンなどにも強い耐性があるとされているのもその一例です。みその酵母には、ビタミンDの前段階の特殊物質(エルゴステリン)が大量に含有されています。エルゴステリンは太陽光線をあびると、直ちにビタミンDに変化するものです。ビタミンDはカルシウムやリンの代謝に関与し、したがって骨格の形成に大いに関係するビタミンといえます。

みその栄養価と薬効

大豆のたんばく質は、みそに醸造される過程で大部分が加水分解されアミノ酸になります。みその脂肪は分離や酸化が防がれており、わりと安定しています。糖質の8割はぶどう糖からなっています。

ビタミン・ミネラルの類も豊富に含まれています。上等なよいみそとは、よく熟成された、味と香りが渾然一体となって溶けあっているみそのことで、素朴で奥行きの深い風味をもったものとされています。

みそは塩と糀と大豆という3つで構成されていますが、そのいずれでもない独特のものをもっています。みそは塩味を利かしたからといって、「塩なれ」といってそれほど塩辛くなるものではありません。

みそは酵素の作用によってできる食品ですがへみその酵素は大気中の乳酸菌と混じりあって独特の酸味をつけるのです。乳酸菌は、その土地の風土によって種類が多少違うのです。みその風味が土地によって異なるのは、そのためでもあるわけです。

みそに含まれている酵素は他の食物にも強い働きかけをします。牛肉のみそ漬けの肉がやわらかくておいしいのは、この酵素の働きによるためです。
また酵素の働きはたんばく質の消化吸収も助け吸収率は9割以上の高さになります。

みそは薬理効果もすぐれていて、さまざまな効用があります。みそのアミノ酸はタバコのニコチンの害を防ぎ、肝臓の解毒機能も強化します。脂質に含まれるリノール酸やレシチンは、コレステロールを除去する働きをもっています。さらに、新陳代謝を活発にして皮膚をなめらかにする働きや、抗ガン作用などももっているとされています。

味噌汁でたんぱく質たっぷり摂る

大豆のたんばく質は今や完全に肉に匹敵する価値を認められています。大豆はそのまま煮たり、煎ったりして食べても十分なたんばく源となりますが、
大豆をみそにして取り入れると、その消化吸収度は一段と向上します。大豆は煮豆、焼豆として食べた場合は、そのたんばく質は7割程度しか吸収できませんがみそにして食べると9割以上の消化率となります。
これは、みそこうじの酵素作用によって、すでに大豆のたんばく質が分解されてアミノ酸となっているためです。大豆のたんばく質はプロティンスコアの高い良質たんばく質ですから、きわめて人間のからだによいのです。

ごはんと味噌汁の組み合わせ

日本人が毎日食べているご飯の主成分は、糖質です。ご飯の糖質も人間のエネルギー源ですから、欠かさず取らなければなりません。このエネルギ一源であるご飯の糖質を消化吸収するにあたっては、ビタミンB2の力を借りるとわりとらくに吸収できるのです。

発酵食品であるみそ汁はまたビタミンB2の宝庫でもあります。
ご飯にみそ汁という日本の昔からの伝統食はこのことでもきわめて有益な組合わせだったのです。うまいからといってきれいな精白米を食べていれば余計にビタミンB2不足になってしまいます。
ご飯を食べる際にはかならずみそ汁を取るということはからだにとって必要不可欠なことです。

米と味噌汁はアミノ酸組成でも合理的

米と大豆、この両者には切っても切れない深いつながりがあります。米を主食として十数種類の大豆食品を生みだした日本人は米と大豆によって生き永らえてきた民族です。

米とみそ汁の関係もまた、栄養学的にみてすぐれた組合せです。アミノ酸組成からいって米は、リジンが少ないのですがメチオニンやシスチンは多いのです。逆に大豆のみそ汁はシスチンやメチオニンが少なくリジンが多いのです。ですから、米とみそ汁をいっしょに食べる日本の食事形態はアミノ酸組成のうえでも、きわめて理にかなっているのです。

味噌汁を飲むと快調、飲まないと不調

人間の腸の中には、100兆個という途方もない数の細菌が活動しています。この細菌には、人間の生体にあって非常に有益な菌と悪く作用する菌とがあります。
よい菌が、いつも活動してくれていれば快調(快腸でいられますが、悪い方が勢力を得たりすると大変です。下痢や便秘となって不調(不腸)このうえもなくなるわけです。
みそは大豆加工食品の納豆と同様、発酵醸造食品ですので有用な菌がいっぱいいます。便秘や下痢で苦しんでいる人、生来腸の弱い人、高齢者などはたいてい腸の中の有益な菌が少ないものです。そういう人にもみそ汁は大いに助けとなるのです。

味噌汁の塩分について

「みそ汁は大好きだが、血圧が高く、塩分を控えているのでみそ汁を敬遠している人がいます。食堂で、「うまいみそ汁だけど塩を禁止されているから」といってお湯で薄めてもらって結局全部飲んでしまったという笑い話的実話もあります。
塩、塩、といって塩分摂取を意識するあまり、塩の入っているものは何も取らないというのでは、からだのためにもよくありません。
みそ汁1杯に含まれる塩の量は1.5グラム程度です。さしたる量ではありません。塩をまったく欠いたら人間は生きていけません。塩をおそれるあまりみそ汁を飲まないということは、みそ汁の栄養価をプラス・マイナスしただけでもその損得がすぐ分かります。

たばこの害を味噌汁で

タバコは、「百害あって一利なし」ですがさまざまな嫌煙運動がいくら力を強めたとしても、この世から抹殺することは不可能でしょう。
それなら、タバコを吸っている人も吸わない人もせめていくらかでもタバコの害から逃れることを考えるべきです。
「タバコを吸う人は、みそ汁を飲んだらいい」とはよくいわれることですが、みそ汁にはタバコのニコチンの害を解毒する働きがあります。また、タバコの吸い過ぎで胃を荒らした人などにとってはみそ汁の中に含まれるビタミンB2は大いに効果があります。ビタミンB2には、胃の働きを活発にする作用があるからです。
しかし、禁煙する気があるのならこちらがおすすめです。

疲れやすい現代人には味噌汁が合っている

味噌の驚くべき著効では、生活習慣病、現代人特有の病にも味噌が効力を発揮することがよくわかります。
人間はリズムに乗って動いていればそれほど疲労するわけではないのですが、この複雑怪奇な現代社会によっては、精神労働、肉体労働を問わず人間を疲れさせる材料はいくらでもころがっています。
人間は生きているかぎり疲れるものとある程度覚悟しておくほうが賢明かも知れません。
肉体だけの疲労でしたら睡眠をよくとればたいていすっきりしますが、神経疲労となるとなかなかそうはいきません。みその中にも含まれているビタミンB2は神経ビタミンといわれるだけに、脳神経の機能にも有効に働きます。

現代人はみそ汁を毎日欠かさず飲んで、生きているかぎりたえずおそってくるストレスを始めとした疲労の原因と対決していかなければなりません。また、ビタミンB2は肉や卵、貝類にも多く含まれているビタミンです。ビタミンB2が多く含まれる食品はこちら

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