スキンケアの基本中の基本「洗顔」

新陳代謝による老廃物や大気の汚れ、メイクを落とした後のクレンジング剤の残留物を取り除き、肌を清潔にするのが洗顔ぞす。汚れを落とすということはすなわち汚れをつきにくくする効果がありますから最低でも朝晩の2回、専用の洗顔料で顔を洗います。洗顔回数(水やお湯のみの洗顔)が多すぎて肌が荒れるということはありません。洗顔料を使うのは朝晩2回でいいでしょう。

普段の洗顔手順間違えていませんか?

いくら洗いすぎはないといっても洗い方を間違えてしまったら逆効果です。洗い方のポイントは3つ。

  1. 洗顔料はたっぶりと泡立てて使うこと
  2. 汚れを落とそうと無理に肌をこすらないこと
  3. すすぎ残しがないように注意する

毎日の習慣で無意識のうちにすませているい洗顔プロセスを思い出してください。顔の上で洗顔料を泡立てていませんか?指先に力を入れていませんか?
髪の生えぎわやあごの下まできちんとすすいでいますか? 同じ洗顔料を使っても洗い方のテクニックで仕上がりは見違えるほどになります。

  • 洗顔料はどのタイプも手のひらでよく泡立てるのがポイント。包立ちは細かいほど肌への刺激がソフトになる泡立て用のネットなどが100円ショップで購入できるので利用するとよい。
  • 汚れは手でこすり落とすのではなく、たっぷりの泡を肌にころがすように、汚れを泡に誘いこむつもりで行う。
  • 皮脂分泌の多いT ソーンから洗い始めるのが基本。特に額の中心は皮脂腺が多いのできっちり洗う。指の力を抜きソフトに内から外へ円を描きながら。
  • 皮脂腺が多く分泌が盛んな鼻すじや小鼻のまわりは指先でていねいに。ゴシゴシと力を入れて洗うのではなく、指先の力を抜いてやさしく。この部分に洗い残しがあると肌にテカリが生じたり、化粧くずれの原因にもなる。
  • 鼻の下はニキピや吹き出もののできやすい部分なので、余分な皮脂をしっかりと落としておくことが肝心。余計な力が入らない薬指で、輪郭をなでるように洗えば、肌に刺激をあたえず、完璧な汚れ落としができる。
  • 口のまわりも洗い残しがないように注意して。ていねいに洗顔しているかどうかは、細かいパーツに気を配っているか否かがポイント。マッサージの要領で内から外へやさしく円を描いて。
  • Tゾーン同様、あこもニキピや吹き出ものができやすいところ。そのわりに、洗顔で手抜きをしてしまいがち。内から外ヘクルクルと円を描き、汚れを浮き上がらせるつもりで。

ほお骨周辺やデリケートな目もとはやさしくさっと洗う程度に

  • 髪の生えぎわも念入りに洗うことが、完壁洗顔をするポイント。トラブルを未然に防ぐためにも、手抜きは絶対に許されない。中指と薬指を使い、やさしく泡をなじませる。
  • 面積の広いほおは細かいパーツをきっちりと洗い落としたあとで。指先ではなく、手のひらの中心で洗うのがコツ。余分な力が入らず、肌に負担をかけずに洗顔するための重要なテクニック。
  • ときどき見かけるフェイスラインの黒ずみは、手抜き洗顔によるものがほとんど。洗顔の基本は首まで洗うことと心得て、特にあご下、耳下もていねいに。ファンデーションが残っているとトラブルの原因になり吹き出物ができる。

「すすぎ」は細かい部分も含めてそれぞれ最低10回以上。すすぎは時間をかけてゆっくり丁寧にが基本

  • すすぎは流水を使って、たっぶりと水をあびせるつもりで。すすぎはていねいすぎることはないので、最低10回は行うこと。毛穴を閉じてしまわないよう、ぬるま湯で洗うのが基本。
  • すすぎのときも髪の生えぎわまでよく洗うことが大切。洗顔料が落としきれていないと、せっかくの汚れ落としも台なし。皮膚がカサついたり炎症を起こしたりするので注意。
  • フェイスラインのすすぎも重要なポイント。右手で左あこの下を、左手で右あこの下に残った洗顔料を洗い流す。とにかく洗顔不足になりがちな部分なので、ていねいすぎるくらい洗うつもりで。
  • 洗顔後にタオルで水けをふきとるときは、絶対にゴシゴシこすらないのが肌を傷めないコツ。タオルに水分を吸いとらせる要領で、肌にボンボンとおしあてながら。タオルドライも重要な洗顔プロセス。

肌の質に合わせた洗顔フォームを使っているか?

形状はフォーム、リキッド、固形、パウダー。効果は保湿、オイルコントロール、殺菌、脱脂、タンパク質の分解。洗顔料は、この形状と効果を組み合わせた数だけ種類があります。この中から、肌質や健康状態に合ったものを効果と仕上がり感で選びます。乾燥が気になるなら保湿効果の高いタイプを選びます。ただ、肌の状態は部位や季節で変わります。これ1本と決めないで、何種類かを使い分けるテクニックが必要です。

健康肌

洗顔料は自分の肌の状態に合わせて轍い分けます。肌のつっぱりやかさつきが気になるときは保湿効果の高いしっとりタイプ、てかりやべとつき気になるときはオイルコントロール効果のあるさっぱりタイプ。リキッド、固形、パウダーといった形状の違いは自分の好みで選べばいいでしょう。

スピーディーなリキッドタイプ

水やぬるま湯とよくなじみ、素早くたっぷり泡が立ち、しかも汚れ落ちがよいことが特徴です。朝の洗顔やオフィスでのメイク直しタイムにおすすめです。
使用量の目安はティースプーン2半分 程度。最初は原液のまま泡立て始め、白く乳化してきたら水を加えてさらに泡立てます。泡立ちがよい分、すすぎを念入りにして肌に石けん成分を残さないように気をつけます。

オーソドックスな固形タイプ

リキッドやフォームタイプと違い水分をほとんど含みません。そのため純度が高く、洗浄力にすぐれ、すすぎのときに泡ぎれのよいのが特徴です。
水かぬるま湯でぬらした両手のひらの中でソープを2~3 回こすり合わせます。ソープをとり除き手のひらをこすり合わせて細かい泡が立ち始めたらさらに水を加えて空気を巻きこむようにしながら泡立てます。

クリーミーな泡立ちが肌にやさしいフォーム

肌タイプや効果、仕上がり感の差で様々のタイプがそろっているフォーム。肌状態に応じてぴったりのものを見つけることができます。適度な水分と粘りによるクリーミーな泡立ちが特徴です。
1 回の使用量の目安はl~1.5cm。ただし、メイク落としのあとのダブル洗顔用には心持ち多めに使います。手のひらに適量をとったら少量のぬるま湯でたっぷりと泡立ててから顔へもっていきます。

トラブル肌

肌のくすみやカサつきの太きな原因は、紫外線などの外からの刺激や新陳代謝の衰えなどで表皮の角質が残りかたくなってしまったため余分な角質ばタンパク質を分解する成分の入った洗顔料や即効性のあるスクラブでとりのぞくようにします。過剰な皮脂分泌や手抜きの洗顔で残った汚れは毛穴をふさぎ、推滞が繁雑するとニキビや吹き出もののトラブルがおきます。雑菌の繁雑や患部の広がりを防ぐためや消炎効果のあるアクネ用の洗顔料を使用します。

おだやかな作用でくすみやザラつきをとる酵素洗顔料

酵素洗顔料ははがれかかった角質をとり除く効果がありますが、作用がおだやかで効果が現れるまでに時間がかかります。肌細胞が生まれ変わる28日間を目安に続けてください。

二キピ肌には殺菌・消炎効果の高いアクネ用を

アクネ用洗顔料はニキビの原因となる皮脂分泌を調整し、厚くなった角質を除きます。医薬部外品と記されたものは患部の殺菌、消炎などの効果がプラス。症状に合わせて。
化膿や炎症をおこしている場合は別として、ニキビができたときは肌がつつぱるくらいに十分な洗顔をすることが大切です。特に白ニキビや黒ニキピなどの軽いものなら洗顔だけでなおすこともできるのです。フォームタイプなら1 回の適量は1~1.5cm。水かぬるま湯でたっぷり泡立てて。指先に力を入れず、泡を患部になじませるようにして、汚れを包みこんで。すすぎは十分すぎるほどに。

くすんだ肌にはスクラブ。週に1~2回の使用が目安

微粒子が汚れを落とすスクラブは短期間で効果の現れやすいことが特徴。ただし、粒子で物理的に肌の汚れをこすり落とすので吹き出ものなどの炎症トラブルがある人は使用を控える。
スクラブを直接顔にのばすと均一にならず、効果を弱めたりこすりすぎの原因にも。あらかじめ手のひらでクリーム状にのばす。洗う部分はT ソーンを中心に。

Q&A

お茶に含まれるカテキンとはどんな成分ですか?お茶以外にもカテキンを摂取できる食品はありますか

お茶に含まれる茶カテキンはお茶の渋み成分で一般にはタンニンとも呼ばれます。茶カテキンはお茶に最も多く含まれる成分で、約15%。厳密には分子構造の違う4種のカテキン(エビカテキン、エビガロカテキン、そのそれぞれにガレート基がついたエビカテキンガレート、エビガロカテキンガレート) を総称したもので、茶カテキンのなかではエビガロカテキンガレートの割合が最も高く約半分を占めています。紅茶の場合は発酵過程でカテキンが酸化し、テアフラビンなどの赤色タンニンに変化します。
最近、注目されているお茶の効能、ガンの予防やコレステロール値、糖尿値のコントロール、抗酸化や抗菌作用などは、いずれもこのカテキンのもつ働きに多く関係しています。

緑茶、ウーロン茶、紅茶などと含まれる成分は異なるのでしょうか?

緑茶が紅茶やウ一口ン茶などの発酵茶、半発酵茶との最も大きな違いは、ビタミンCを含んでいることでしょう。緑茶100g中には、約25mgのビタミンC が含まれています。抽出液でみると、1煎日のお茶100っc中に約4mgのビタミンC が溶け出します。発酵茶、半発酵茶では、発酵段階でビタミンCはほとんど破壊されてしまいます。もうひとつの特徴は、発酵しないのでカテキンが未酸化であるということ。カテキンの構造によって、効能にどれぐらい違いがあるのかについては、現在、さまざまな角度から研究中です。

緑茶にはカフェインが含まれていますが子供に飲ませても大丈夫ですか?

お茶の場合は、カフェインがカテキンと結合すること、テアニンという興奮作用を抑制する成分が含まれることから、カフェインの作用が穏やかであると言えます。カフェインの作用については個人差があるのであるので、いちがいにはいえません。お茶の産地として名高い川根町では生後6ヶ月ぐらいから、薄めた緑茶を飲ませる習慣もあります。あまり濃いお茶は避け、ほうじ茶などカフェインの少ないお茶を飲むことをお進めします。

1日どのくらい飲めば効果が期待できますか?

茶カテキンは、普通に入れたお茶1杯(100っc)中に約0.1g含まれます。缶入りの緑茶の場合にはやや薄めで、1缶350g中、約0.15~0.17gです。1日のカテキンの摂取量の目安は約1g。したがって10杯程度の量が目安です。10杯と言うと多く感じられるかもしれませんが、お寿司屋さんでみかけるような大きめの湯飲みなら6~7 杯ぐらい。
これですと、食事中と食後に1杯ずつ、お茶の時間に1~2杯です。
時間をかけてゆっくり入れた濃い目の玉露や抹茶を飲んだり、粉茶を料理やお菓子に利用するなど、いろいろな楽しみ方があります。
人間は1日に2リットルの永分を摂取すると言いますから、その半分ぐらいをお茶で摂取するぐらいの気持ちで十分なカテキンが摂取できます。

保存方法

お茶は空気に触れると酸化しやすくなります。カテキンやビタミンCなどの成分も酸化し、香りも悪くなります。玉露や煎茶などの高級茶ほどこの傾向が強くなります。密封した容器に入れて、冷蔵庫で保管しましょう。開封後は2週間ぐらいで使い切るのが理想ですが、少なくとも1カ月ぐらいで使い切ってしまいましょう。パック詰めのお茶は、空気を抜いて真空包装か窒素充填されていますので、封を切らなければ長期間の保存が可能です。新茶の出回る時期にまとめ買いをする場合は、冷凍庫で保存するといいでしょう。

お茶をおいしく飲むための知識

本物の味と出会うためには「待つ」ことがたい説

残念なことに、一般に市販されている最近のお茶は、とてもおいしいです。これには、生産者の生産システムや流通の問題、消費者のお茶に対するかかわり方などが根にあると思います。
まず、消費者の問題を考えると、じっくりと時間をかけてお茶とつきあう人が減っているというのが大きな要因でしょうね。急須にお湯を入れたら、待つことなく注いでしまう。もちろん、短時間で簡単に色が出る手軽なお茶(例えば紛っぼい深蒸し茶) が出回っていることが原因ではありますが、これでは、本物の味と出会うことはできません。本物に出会うためには、待つことの大切さを知ってほしい。人間だって同じですよね。お茶は本来、時間をかけていただくべきもの。
急須にお湯を注いだら、あせらずにじっくりと待つこと。それが、おいしさを知るきっかけにもなるはずです。

低温での『2度注ぎ』がお茶のおいしさを引手出す

実践しているおいしいお茶の入れ方をご紹介しましょう。
まず、95度に保ってあるポットのお湯を大きな湯冷しに入れ、さらに、そのお湯を少量ずつ湯のみ茶碗に注ぎ分けます。1分半ほど待って、お湯の温度が60度から70度になったら、茶葉を入れた急須に湯のみ茶碗のお湯を注ぎます。お湯の量は茶葉が隠れるくらいがちょうどいい。30秒程待ったら、今度は湯冷しに入れたお湯を急須に足し、ゆっくりと湯のみ茶碗に注ぎます。これで、おいしいお茶がいただけま。私の入れ方を『二度注ぎ』といいますが、低温のお湯を使うと、お茶からカテキンやテアニンなどのさまざまな成分が抽出されます。それだけ、おいしさも増すというわけです。こんなふうにじっくりと時間をかけてきた原因は、やはり茶問屋、生産者側に問題があるでしょう。

ひとつは、生産第一主義によるシステムの変化。農薬と化学肥料の使用で生産管理が万能になったため、茶葉の持つ野性味が薄れてきた。人間でいえば肥満児ですね。製茶機械が大型になり過ぎたのも一因でしょう。
さらに考えられるのは、生産性が高い『やぶきた』という茶葉の品種が、全国制覇をしてしまったこと。現在、日本にある茶園の70 %は『やぶきた』です。品種としてはもちろん優良種ですし、大衆茶としては必要なものですが、それだけではつまらない。お茶本来の味と香りが、失われているように思います。
『甘涼しい』という表現が好きなんですよ。昔は、まさに甘涼しいお茶が、いつでも飲めたものです。生産性だけにこだわらず、本物のお茶の味を残していってほしいと思います。

生産者の顔が見えないブレンド茶

茶葉の種類は、大きく品種と産地に分けることができ、品種別、地域別で、それぞれの個性が味わえます。味も香りもまったく違うんですよ。現在、小売店で販売しているお茶は、いくつかの品種と地域をブレンドしたもの。残念なことに、交じり気のないストレート茶を一般の小売店で手に入れるのは難しい。ブレンドすることの問題点は、品種の純粋さが味わえないことと、生産者の顔が見えてこないこと。どの地域のお茶を混ぜているのか、私たちにはわからない。日本酒の蔵元のように、お茶も生産者の氏素姓をはっきりさせてほしいと老えています。

自分でブレンドした緑茶は格別

10年ほど前から、日本各地のお茶を取り寄せ、自分でブレンドするようになりました。毎朝飲む煎茶は、私のオリジナル・ブレンド。じっくりと神経を使って入れています。ストレートで飲んだときに味わえるそれぞれの個性が、ブレンドしたことで、また格別のおいしさになるんです。例えば、出足早の静岡茶に宇治茶を混ぜると、ゆったりとした奥深い味が加わります。ブレンドの組み合わせは、その日の気分次第。毎朝、違う味わいを楽しんでいます。私が飲んでいるお茶は、氏素姓がはっきりしているので、とても安心なんですよ。実際に産地も訪れていますから、茶葉が育った土や山の様子、それに生産者の顔も目に浮かびます。茶葉が蒸れるのを待つのも楽しいです。