エノキタケ ガン予防効果 暑い夏にエノキを食べない家庭にはガン死亡者が多い

エノキタケ ガン予防効果

エノキタケ ガン予防効果 暑い夏にエノキを食べない家庭にはガン死亡者が多いことが確認されています。

ガンによる死亡時期の季節分布を調べたところ、暑い夏の盛りを過ぎて迎えた秋に、死亡者数の1つのピークがあるということです。夏を乗り切るために体力を使い果たし、おそらくは体内の免疫システムの衰えに拍車がかかり、一気にガンを進行させる結果になったのでしょう。
四季のうつろいに敏感な私たち日本人は、秋の味覚と聞けばすぐに、きのこを思い浮かべます。年に1度の贅沢とばかり、マツタケの網焼き、土瓶蒸し、炊きこみごはんに舌鼓を打つご家庭もあるでしょう。

エノキタケ ガン予防効果

エノキタケには、がん予防効果が期待される成分が含まれており、研究や疫学調査も行われています。ただし、医薬品のような「治療効果」が確立されているわけではなく、あくまで「予防」や「抑制」の観点からの可能性として理解することが重要です。

エノキタケ ガン予防効果
エノキタケ ガン予防効果

アウトドア・ブームできのこ狩りに出かける家族連れも多いとみえて、最近ではガイドブックの類もたくさん出ています。

秋が過ぎ、冬を迎えれば、鍋物にもきのこが欠かせません。実際、きのこの消費量は秋冬に伸びる傾向が顕著ですが、免疫システムを高めてガンを防ぐには、春夏もきのこの存在を忘れずに常食を続けることが大切です。

周年栽培で1年じゅういつでも食べられるきのこがふえたのは、旬の感覚が薄れることにもなりますが、この意味ではありがたいことといわねばなりません。

エノキタケ栽培家庭を対象とした例の調査では、夏場にエノキタケをあまり食べない家庭にガン死亡者が多く出る傾向が認められました。

さらに、これは調査に当たった長野県農村工業研究所の研究員によると、ガンによる死亡時期の季節分布を調べたところ、暑い夏の盛りを過ぎて迎えた秋に、死亡者数の1つのピークがあるということです。夏を乗り切るために体力を使い果たし、おそらくは体内の免疫システムの衰えに拍車がかかり、一気にガンを進行させる結果になったのでしょう。

むしろ夏こそ、きのこの常食を忘れてはならないことを証明しているのです。

エノキタケのガン予防効果が期待される理由

エノキタケのガン予防効果が期待される主なメカニズムと成分は以下の通りです。

  1. 免疫機能の活性化(β-グルカン、EA6など)
    • β-グルカン: キノコ類に多く含まれる水溶性食物繊維の一種です。β-グルカンは、免疫細胞(マクロファージ、NK細胞など)を活性化させる働きがあることが知られています。免疫細胞が活発になることで、がん細胞の増殖を抑制したり、がん細胞を攻撃・排除する能力が高まると考えられています。
    • EA6(イーエーシックス): エノキタケ特有の分子量3万以下のタンパク多糖体で、長野県農村工業研究所などの研究で、がん細胞の増殖を抑える効果が報告されています。EA6も免疫機能を高める作用があると考えられています。
  2. 発がん防止作用
    • 動物実験において、エノキタケに発がん防止作用があることが確認されています。発がん物質によるがんの発生を抑制する効果が示唆されています。
  3. がん転移抑制効果
    • マウスを用いた実験では、エノキタケの摂取により、がんの転移を抑制する効果が確認されています。これは、がんが全身に広がるのを防ぐ上で重要な効果です。
  4. 抗酸化作用
    • エノキタケには、活性酸素を除去する抗酸化作用がある成分も含まれています。活性酸素は細胞を傷つけ、がんの発生や進行に関与するとされているため、抗酸化作用はがん予防において重要です。
  5. 食物繊維による腸内環境改善
    • エノキタケは食物繊維が豊富です。食物繊維は腸内環境を整え、善玉菌の増殖を促進します。腸は体の免疫システムの重要な部分であり、健康な腸内環境は全身の免疫力を高め、結果としてがん予防にも寄与すると考えられています。

疫学調査と研究事例

  • 疫学調査: 長野県はエノキタケの生産が盛んな地域であり、エノキタケ農家のがん死亡率が低いという報告もあります。また、エノキタケやブナシメジを「週3回以上食べる人」は胃がんや大腸がんのリスクが減少するという疫学調査結果も示されています。
  • 長期研究: 長野県農村工業研究所では、40年以上にわたりエノキタケの制がん作用に関する研究が続けられています。

摂取のポイントと注意点

  • 継続的な摂取: どの食品にも言えることですが、一度食べただけで劇的な効果が期待できるものではありません。がん予防を目的とするのであれば、毎日の食事に継続的にエノキタケを取り入れることが推奨されます。
  • 加熱の必要性: キノコ類に含まれるβ-グルカンなどの有効成分は、加熱することで細胞壁が壊れ、体内で吸収されやすくなると言われています。
    • 「キノコペースト」のように、すり潰して加熱したものを摂取する方法も推奨されることがあります。
  • バランスの取れた食生活: エノキタケ単独でがんを完全に予防できるわけではありません。バランスの取れた食事、適度な運動、禁煙など、総合的な健康的なライフスタイルの一部としてエノキタケを取り入れることが最も重要です。
  • 医薬品ではない: エノキタケは健康食品であり、医薬品ではありません。がんの治療を受けている方がエノキタケの摂取を検討する場合は、必ず主治医に相談してください。

エノキタケは、β-グルカンやEA6といった免疫活性化作用を持つ成分や、抗酸化作用、食物繊維による腸内環境改善など、多角的なアプローチでがん予防に貢献する可能性を秘めた食品と言えます。

ガンを撃退する「ハナビラタケ増強食」の使用感、口コミ、効能、効果

きのこ

ハタケシメジ ガン増殖抑制効果 新顔のきのこに証明された抗ガン効果

ハタケシメジ ガン増殖抑制効果

ハタケシメジ ガン増殖抑制効果 新顔のきのこに証明された抗ガン効果について紹介します。

ハタケシメジ ガン

ハタケシメジは、他のキノコ類と同様に、がんの増殖抑制効果が期待される成分を含んでいることが研究で示唆されています。特に、その高い抗腫瘍活性に注目が集まっています。

ハタケシメジ ガン増殖抑制効果
ハタケシメジ ガン増殖抑制効果

30匹のマウスを10 匹ずつの3群に分け、すべてのマウスの皮下にサルコマ180を移植した翌日から異なるエサを与えます。

第1群(対照群)には普通のエサを、第2群にはハタケシメジの粉末を0.37 g 含むエサを、そして第3群には、第2群と同じ量のハタケシメジをα・アミラーゼで処理したものを含むエサを与えました。

こうしてサルコマ180 の移植後18 日間異なるエサを与え、増殖して大きくなるガンの容積を5週間にわたって測定しました。

結果は、加速度的にガンが大きくなる対照群にくらべ、ハタケシメジ群ではガンの増殖が大きく阻止されたのです。ハタケシメジ+ α・アミラーゼ群では、さらに強く阻止される傾向が4週後に示されました。

5週後に摘出したガンの重さの平均の比較では、対照群が平均2.O gだったのに対して、ハタケシメジ群では12.7 g に抑制されました。

ハタケシメジ+ α・アミラーゼ群ではブナシメジの場合と同様でさらによく、10.5 g にまで抑えられました。

増殖阻止率は、ハタケシメジ群が42% 、ハタケシメジ+ α・アミラーゼ群は52 %にのぼっていたのです。

しかも、移植したガンが根づかずに治癒した例は、対照群では当然のことながら10匹中0匹でしたが、この2群では、どちらも10 匹中2匹が治癒しました。

ハタケシメジの強力なガン抑制効果が示されたわけです。動物にきのこ自体を食べさせることで、ガンの増殖抑制効果がはっきりと証明されたきのこは、現時点ではブナシメジとハタケシメジの2種類だけです。

紹介してきたように、私は30年以上もきのこについて研究してきましたが、残念ながらわからないことがまだたくさんあります。

しかし、食用きのこのガン予防効果は今後ますます多彩な広がりを見せることになると信じています。

ガンを防ぐには、何はともあれ、きのこを食べていただかねばなりません。

その前に、抗ガン作用が証明された身近な食用きのこは以下のとおりです。
10種類のきのこのうちマイタケを除く9種類については、本ブログでも紹介されています。

エノキタケ
キシメジ科エノキタケ属。国内生産量は年間10万トンを超え、シイタケを抜いて第1位。最もポピュラーな食用きのこに成長した。エノキタケ栽培家庭のガン死亡率は一般家庭より全ガンで39%低く、胃ガンで5%、食道ガンで62%低い。エノキタケをほとんど食べない人がガンで死亡する危険度を100とするとエノキタケを週3日以上食べる人の危険度は47で、半分以下。フリーラジカル消去作用にすぐれ、スーパーオキシド消去活性はレモン汁の9倍、シルラジカル消去活性はレモン汁の4.4倍。熱水抽出物の注射によるガン増殖阻止率81.1%。糖タンパクEA6の経口投与(内服)によるガン増殖阻止率は最大59%。
キクラゲ
キクラゲ科。中国の現代医学では、シロキクラゲ科のシロキクラゲ(銀耳)が珍重され、肺ガンに効くとされる。熱水抽出物の注射によるガン増殖阻止率42.6%。
シイタケ
ヒラタケ科マツオウジ属。世界生産量はマッシュルームに次ぎ、第2位。国内でも生シイタケ年間7万4000トン、乾シイタケ8000トンが生産、出荷されるが、近年は国内生産量トップの座をエノキタケにゆずっている。スーパーオキシド消去活性はレモン汁の3.5倍。熱水抽出物の注射によるガン増殖阻止率80.7%。
ツクリタケ(マッシュルーム)
ハラタケ科。別名セイヨウマツタケ。世界生産量は年間100万トン近く、食用きのこのなかで第1位。スーパーオキシド消去作用にすぐれ、レモン汁の14,7倍。熱水抽出物の注射によるガン増殖阻止率は低く12,7% 。
ナメコ
モエギタケ科。国内生産量は年間2 万3000トンで、エノキタケ、シイタケ、ブナシメジに次ぎ、第4位のポピュラーなきのこ。柄の長い長野県産が2割を占める。フリーラジカル消去活性はレモン汁より弱いというデータが出ている。熱水抽出物の注射によるガン増殖阻止試験では86,5% と、マツタケに次いで高い阻止率を示した。
ヒラタケ
ヒラタケ科ヒラタケ属。ブナシメジに似ており、以前は「シメジ」として市販されていたが、むしろシイタケの近縁種。国内生産量年間1万6000トン。フリーラジカル消去作用にすぐれる。スーパーオキシド消去作用はレモン汁の10.7倍、ヒドロキシルラジカル消去作用はレモン汁の4.4倍。熱水抽出物の注射によるガン増殖阻止率75.3%。
ビナシメジ
キシメジ科シロタモギタケ属。国内生産量年間6万トンはエノキタケ、シイタケに次ぎ第3位。その7割近くを長野県産(商品名やまびこほんしめじ)が占める。子実体(柄と傘)粉末のマウスヘの経口投与で、発ガン率は1ニ7に抑えられた。ガンの増殖抑制試験でも、同じ経口投与で阻止率48 %、α・アミラーゼ処理すると60% と、著しい抑制効果を発揮した。
マイタケ
サルノコシカケ科マイタケ属。この科のきのこは一般に傘が硬質で食用にできないため、煎じ汁が民間薬として用いられてきたが、マイタケはこの科ではめずらしく食用になる。国内生産量は年間2万3000トンで、第4位のナメコと肩を並べる。
静岡大学農学部の水野卓名誉教授らの研究によると、多糖体のβ・(11 3) グルカンがタンパク質と結合して水に溶けない形になった糖タンパクを10〜30 %と多量に含むのが特徴。この糖タンパクを分子の大きさによって5つに分画し、サルコマ180を移植したマウスに注射したところ、各分画とも二疋の増殖阻止率を示し、特に分子量2万~5万の低分子画分が高い阻止率を示した。このガン増殖抑制作用は、経口投与でも得られることが確認されている。
マツタケ
キシメジ科キシメジ属。昔から秋の味覚として珍重されるが、菌根菌で人工栽培がいまだ可能でないため、子実体の抗ガン作用はくわしく調べられていない。熱水抽出物の注射によるガン増殖阻止率は91,8% と、実験の対象となった7種類の食用きのこで最も高い阻止率を示した。

ハタケシメジのガン増殖抑制メカニズム

ハタケシメジががんの増殖抑制に寄与すると考えられる主なメカニズムと成分は以下の通りです。

  1. 免疫賦活作用(β-グルカン):

    • ハタケシメジには、多くのキノコ類と同様にβ-グルカンという多糖類が豊富に含まれています。特に、β-1,3グルカンβ-1,6グルカンといった高分子多糖体が、免疫細胞(マクロファージ、NK細胞など)を活性化させる働きがあることが報告されています。

    • これらの免疫細胞が活性化されることで、体内に発生したがん細胞を攻撃・排除する能力が高まり、がんの増殖抑制や転移の抑制に繋がると考えられています。マウスを用いた研究では、ハタケシメジから分離された多糖類の腹腔内投与により、腫瘍抑制率が高いことが示されています。

  2. 直接的な腫瘍増殖抑制作用:

    • ハタケシメジの抽出物(特に低分子画分やテルペン類)が、マウスの腫瘍増殖を抑制する効果が確認されています。これは、免疫系の活性化だけでなく、がん細胞そのものに直接作用して増殖を妨げる可能性を示唆しています。

  3. アポトーシス(細胞死)の誘導:

    • 一部の研究では、キノコ由来の成分が、がん細胞のアポトーシス(プログラムされた細胞死)を誘導することで、がん細胞の数を減らす可能性も示唆されています。

  4. 抗酸化作用:

    • ハタケシメジにも他のキノコと同様に、活性酸素を除去する抗酸化物質が含まれています。活性酸素は細胞にダメージを与え、がんの発生や進行に関与するとされているため、抗酸化作用はがん予防において重要な役割を果たします。

  5. 食物繊維による腸内環境改善:

    • ハタケシメジも食物繊維が豊富です。腸内環境が整うことで免疫機能全体が向上し、がん予防にも間接的に良い影響を与えるとされています。


ハタケシメジ摂取のポイントと注意点

  • 継続的な摂取: がん予防効果を期待する場合、一度の摂取ではなく、毎日の食事に継続的に取り入れることが重要です。

  • 加熱して摂取: β-グルカンなどの有効成分は、細胞壁の中に存在するため、加熱することで細胞壁が壊れ、体内で吸収されやすくなります。汁物、炒め物、煮物など、様々な料理で加熱して摂取しましょう。

  • バランスの取れた食生活: ハタケシメジは、がん予防をサポートする優れた食品ですが、これだけでがんを完全に予防できるわけではありません。野菜、果物、穀物、良質なタンパク質などをバランス良く摂取し、適度な運動、禁煙、ストレス管理といった健康的な生活習慣を組み合わせることが最も重要です。

  • 医薬品ではない: ハタケシメジは健康食品であり、医薬品ではありません。がんの治療を受けている方がハタケシメジの摂取を検討する場合は、必ず主治医に相談し、指示に従ってください。


ハタケシメジは、その免疫賦活作用や直接的な腫瘍増殖抑制作用など、複数のメカニズムを通じてがん予防に貢献する可能性を秘めた魅力的な食材です。日々の食生活に積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。

ガンの予防対策と増殖抑制作用を高める
きのこ

ガン予防 きのこ を毎食食べる エノキダケとブナシメジの毎食摂取が基本

ガン予防 きのこ

ガン予防 きのこ を毎食食べる エノキダケとブナシメジの毎食摂取が基です。
発ガン抑制とガンの増殖抑制の2つの過程を考えるべきで、そのいずれにも身近な食用きのこが効果を発揮することを紹介してきました。

ガン予防 きのこ を毎食食べる

きのこを毎食食べることは、がん予防に非常に有効な習慣であると考えられています。近年、多くの研究や疫学調査で、きのこ類とがんリスク低下の関連性が示されています。

ガン予防 きのこ
ガン予防 きのこ

読者がお知りになりたいのは結局のところ、何をどのくらい食べればガンが防げるのかという一点に尽きるかもしれません。

エノキタケについては疫学調査の結果から、週3日以上、4人家族で週10袋が摂取量の目安とされました。

ブナシメジについては今述べたように、4人家族で1日1パックが目安となりますが、できればもう少し多めに摂取したほうが効果は高いでしょう。

年間にすれば365パック以上になりますが、現在の平均的な4人家族の摂取量は年間20パック程度にすぎないのが現状です。ずいぶんたくさん食べなければならないのだな、と思われたでしょうか。

しかし、きのこの抗ガン作用の研究を長年続けてきた手ごたえから、数ある食用きのこのなかでもエノキタケとブナシメジのガン予防効果が一歩抜け出ているように私には思えます。私自身、ここ何年かはこの目安量にしたがって家族とともにエノキタケとブナシメジを食べているのです。

では、他の食用きのこをどうするかということになりますが、私はエノキタケとブナシメジの常食を毎日の献立のベースとしながら、他のきのこも食べる機会があれば旺盛に食卓にとり入れるということでいいのではないかと思います。

私たちの研究で現在までに明らかになったガンを防ぐきのこの王様はエノキタケとブナシメジですが、人工栽培が最近可能になった新顔の食用きのこも続々と登場しています。

こうした新顔のなかにもすぐれた抗ガン作用を発揮するものがあると報告されています。その反面、なかには声高く喧伝されているものもありますが、国立がんセンターで市販のすべてのきのこを試験してみた結果では、それほどでもないものもありました。

食用きのこのはあらゆる分類が特徴ですが、。みなさんもよくご存じのきのこが多いなかで、シメジ属の「ハタケシメジ」はまだ見たことも聞いたこともないかたが多いかもしれません。

これまで「シメジ」と呼ばれてきたきのこにはヒラタケとブナシメジがありました。

ヒラタケは傘が灰色がかり、少し凹んでいるのに対して、ブナシメジは傘にまるみがあり、傘の茶色と柄の白のコントラストが美しいきのこです。

全国生産量ではすでにブナシメジがヒラタケの4倍以上に伸びていますので、ブナシメジのほうでも「シメジ」と表記してもよかったのですが、そうしなかった理由はブナシメジがシロタモギタケ属のきのこで、植物学上の分類ではこれとはまた別にシメジ属というのがあるからです。「香りマツタケ、昧シメジ」といって昔から珍重されているシメジとは、シメジ属のホンシメジのことです。人工栽培の試みが長く続けられましたが、マツタケと同じく菌根菌(他の植物の根などと特殊な栄養のやりとりをして共生するきのこ) であるため、今日までホンシメジの栽培に成功した例はほとんどありません。

ハタケシメジは、そのホンシメジの近縁種で、人工栽培が数年前に可能になったきのこです。うま味や歯ざわりは野生のホンシメジにもまさるといわれ、現在は一部の料亭などで用いられているだけですが、数年後には私たちの食卓にものぼるポピュラーなきのこになるものと予想されます。

私たちはさっそく、このハタケシメジの抗ガン作用を調べる実験を行いました。実験方法は、ブナシメジによるガンの増殖抑制効果を調べたときと同じく、ハタケシメジを粉末にしたものをマウスに食べさせる方法をとりました。

なぜきのこががん予防に良いのか

きのこ類ががん予防に寄与するとされる主な理由は以下の通りです。

  1. 免疫機能の活性化(β-グルカン、レクチンなど):

    • きのこにはβ-グルカンという水溶性食物繊維が豊富に含まれています。β-グルカンは、マクロファージやNK細胞(ナチュラルキラー細胞)といった免疫細胞を活性化させ、がん細胞を認識・攻撃する力を高めることが報告されています。

    • 一部のきのこには、がん細胞の増殖を抑制したり、アポトーシス(細胞の自殺)を誘導したりする作用が期待されるレクチンなどの特有の成分も含まれています。

  2. 抗酸化作用:

    • きのこ類には、体内の酸化ストレスを軽減する抗酸化物質が含まれています。活性酸素は細胞を傷つけ、がんの発生や進行に関与するとされているため、抗酸化作用はがん予防において重要です。

  3. 食物繊維による腸内環境改善:

    • きのこは食物繊維が豊富で、腸内環境を整えるのに役立ちます。健康な腸内環境は免疫システムの正常な機能に不可欠であり、がん予防にも間接的に貢献すると考えられています。

  4. 発がん物質の抑制・排出:

    • 一部の研究では、きのこの成分が発がん物質の作用を抑制したり、体外への排出を促進したりする可能性も示唆されています。

毎食食べるメリットと期待される効果

  • 継続的な摂取による効果の蓄積: がん予防は一朝一夕でできるものではなく、継続的な取り組みが重要です。毎食きのこを取り入れることで、有効成分をコンスタントに摂取でき、長期的ながん予防効果が期待できます。

  • 幅広いがん種への可能性: 研究では、乳がん、胃がん、大腸がんなど、複数の種類のがんリスク低下との関連が報告されています。

  • 推奨摂取量の達成: 一部の研究では、1日あたり約18g(しいたけ1個分程度)のきのこを毎日食べることで、がんリスクが低減する可能性が示唆されています。また、1日あたり約100gが推奨される目安量とする意見もあります。毎食取り入れることで、これらの推奨量を無理なく達成しやすくなります。

  • 栄養バランスの向上: きのこは低カロリーでありながら、ビタミンB群やビタミンD(種類による)、ミネラルなど様々な栄養素を含んでいます。毎食取り入れることで、食事全体の栄養バランスが向上し、健康維持に寄与します。

摂取のポイント

  • 多様な種類を摂る: しいたけ、まいたけ、えのきたけ、ぶなしめじ、エリンギなど、様々な種類のきのこにはそれぞれ異なる有効成分が含まれています。複数の種類を組み合わせることで、より幅広い効果が期待できます。

  • 加熱して食べる: きのこの有効成分(特にβ-グルカン)は、加熱によって細胞壁が壊れ、体内で吸収されやすくなると言われています。煮る、焼く、炒めるなど、様々な調理法で加熱して摂取しましょう。

    • 「きのこペースト」のように、すり潰して加熱したものを摂取するのも効果的とされています。

  • 味噌汁や炒め物、煮物など: 味噌汁の具材にしたり、炒め物や煮物、和え物など、様々な料理に積極的に活用しましょう。

注意点

  • バランスの取れた食生活の重要性: きのこはあくまでがん予防をサポートする食材の一つです。きのこだけを食べればがんにならないというわけではありません。野菜や果物を十分に摂取し、肉や魚、穀物などもバランス良く取り入れた食生活が最も重要です。

  • 医薬品ではない: きのこは医薬品ではないため、がんの治療を目的とした代替療法として使用することはできません。治療中の場合は必ず主治医に相談してください。

毎食きのこを食卓に取り入れることは、手軽に始められる有効ながん予防策の一つと言えるでしょう。

ガン 撃退 「 ハナビラタケ 増強食 」の使用感 口コミ 効能 効果

きのこ