動脈硬化、ガンをはじめとした成人病やアレルギーの予防にもココアが効く

「テオブロマカカオ(神秘の食べ物)」という学名を持つカカオはアステカ文明の時代から不老長寿の薬として王候貴族に愛用されてきた歴史があります。近年は、脂肪が多くカロリーの高い嗜好品とされてきたチョコレートやココアですが、実は体にとってすばらしい効能、効果があることがわかってきました。

1995年9月に行われたチョコレート・ココアシンポジウムではカカオに含まれる成分が、ガンや動脈硬化、アレルギー、虫歯の予防に効果があると報告されています。

コレステロールを下げカロリーの低いカカオバター

カカオに含まれるカカオバターの主要成分は、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸という3種類の脂肪酸です。この中でもオレイン酸はオリーブ油に含まれていて従来からいい脂肪であると知られています。ダイエット時にも有効な油として最近は注目を集めています。

油を味方にする | 太らない食習慣
http://metaboliz.net/diet/archives/77

でも紹介されているとおり、これまで油はダイエットの天敵とされてきましたが最近は質のいい油はダイエットにむしろ有効だといわれています。

また、アメリカの研究ではカカオバターの中のステアリン酸は、その構造上の特徴からコレステロール値を下げ、人間の余分な脂肪である中性脂肪も減らすことがわかりました。また、同時にその吸収率が低いために1グラムあたり6キロカロリーと通常考えられている脂肪分(1グラムあたり9キロカロリー)よりも低カロリーなのです。
これらの結果からカカオバターは心臓秒の原因となる動脈硬化を防ぐ効果を持っているといえます。

胃潰瘍やがん、免疫異常疾患などにも有効なカカオの抗酸化物質

カカオに多量に含まれているポリフェノール類の作用については、アルコールを大量に飲んだときにかかりやすい鬱血性の胃潰瘍、ガン、糖尿病の原因となる活性酸素を防ぐ効果があることがわかりました。
人が生きていく上で酸素が必須であることは承知していますが、人間の体に取り込まれた酸素の一部は活性酸素となり体に有害となります。

体内に細菌などの異物が侵入してくると、まず白血球の一部によって防御され、ここで防ぎきれなかった場合に感染症にかかります。酸素がつくられないように防御する仕組みがあります。しかし、過剰な運動、喫煙、アルコールの摂取など体に負担がかかると活性酸素が過剰に発生し、これがガン、動脈硬化、糖尿病などを引き起こす要因となるのです。
免疫の仕組みについてはこちらにあります

ピュアココアの主な成分(100g中)

  • たんぱく質…18.9g
  • 糖質…42.2g
  • 繊維…4g
  • リン…660mg
  • 鉄…14.0mg
  • カリウム…2800mg
  • マグネシウム…440mg
  • 亜鉛…7000μg
  • カロチン…38μg
  • ビタミンA…17IU
  • ビタミンB1…0.16mg
  • ビタミンB2…0.22mg

また、細菌などに感染した場合に働く免疫機能は健康を維持するために重要ですが、ポリフェノールはこの免疫機能を調整する作用を持っています。

虫歯予防効果も

カカオ豆から抽出したココアエキスパウダーによる実験ではカカオに虫歯の原因となる粘着性グルカンの形成を抑える働きがあることがわかりました。虫歯は、まず虫歯菌が食物中の斉藤を粘着性グルカンという食物に変化させます。そこに虫歯菌や他の菌が集まったものが歯垢で歯垢のなかで多量の酸が蓄積されることによって歯の表面を覆っているエナメル質がとけ、虫歯になるのです。したがって粘着性グルカンが形成されなければ虫歯を予防できるということです。

精神集中にも効果があるココア

これらの生理機能が明らかにされてきた背景には1960年代に注目された食物繊維の研究によるものです。イギリスの医師がウガンダに成人病が少ないことに着目したことによります。近代以降、嗜好品とみなされてきたカカオでしたが、古代人の人々が不老長寿の薬として珍重してきたことにも実は重要な裏付けがあったのです。
豆をまるごと砕いて加工するカカオには食物繊維が豊富に含まれます。また、興奮剤類似の作用のあるメチルキサンチン誘導体についてもカカオに多く含まれるテオブロミンは、比較的作用が穏やかであることがわかっています。カフェイン、テオフィリンの含有量はカカオの場合、非常に少ないので子供やお年寄りが飲んでも安心です。

最近では、カカオの香りが脳波に与える影響についての研究もはじまっています。リラックスしたり、神経の集中力が高まった際に強くみられるα波の出現までの時間と比較した結果、過去の香りが精神の集中に効果的であることがわかりました。