大豆 高血圧 に効果 塩害は大豆のカリウムで予防できます。乾燥大豆には100グラム中、1900ミリグラムのカリウムが含まれ、大豆加工食品でも100グラム中、きな粉で1900ミリグラム、納豆で1000ミリグラム、湯葉で850ミリグラム含有されています。
大豆 高血圧 は命にかかわる
中高年に達すると10十人のうち3人程度は高血圧症にかかっているといわれていますが、最近は、高血圧症が命取りになるケースが増えています。
20代の若者はおろか、高校生や中学生、はては小学生に至るまで高血圧の患者が見受け中高年に達すると10人のうち3人程度は高血られ、大きな問題となっています。
高血圧症そのものは頭痛、めまい、手足のしびれ、立ちくらみといった症状を呈するだけですが、いつのまにやら動脈硬化をきたして、脳卒中、腎臓病といった命取りの病ともいえる病気を引き起こす、大きな要因となってしまうのです。
塩分の摂りすぎが高血圧の原因
高血圧症の原因としては食塩の過剰摂取、遺伝、ストレス、肥満、過労、寒冷ショック、酒、タバコなどいろいろと考えられていますが、そのうち大きな原因の1つとして指摘されているのが、塩分の過剰摂取です。
塩分のある食物を食べ過ぎれば血圧が高くなることぐらい、今ではほとんどの人が知っています。塩の害は皆一応知っているのです。
しかし日本人はことのほか塩分が好きな民族で、味噌、しょう油、漬けもの、塩魚と毎日の食卓でも間断なく塩分を摂取しています。
ふつう、成人で塩分の摂取してもいいという量は1日10グラム程度とされています。高血圧症の患者の場合は、軽い症状の人で1日9グラム以下、重度の高血圧者などは1日5グラム以下に制限されます。
塩分が血圧にまったくよくないということは誰しもが分かっているのですが、さて、どういうわけで塩が血圧に悪いのかとなると説明できる人は案外、少ないものです。
塩は科学名を「塩化ナトリウム」と称します。塩素とナトリウムが結合したのが塩というわけです。塩素とナトリウムのうち、血圧を上昇させて高血圧症をきたすのはナトリウムのほうです。塩分を多量に取り過ぎますと、血液の中のナトリウム濃度が異常に高くなります。
この異常に高くなった血液を薄めるべく、血管内に水を導入しようとする作用が起こります。また、ナトリウムの量が血液内で多くなり過ぎますと血管の細胞が膨張してしまう結果、血管の内腔はせまくなってしまいます。そのうえ、ナトリウムの過剰摂取は内分泌の臓器にも悪い影響を与えます。
以上のようなしくみで、塩分を取り過ぎると血圧は上がってしまうのです。正常な血圧の人でも、1日30グラム以上塩分を取ると血圧は上昇するといわれていますから塩と血圧の相関関係はいやがうえにも、はっきりしています。
カリウムが塩害を防ぐわけ
こんなやっかいな塩の害もカリウムを含んだ食べものを多く取っていさえすればかなりのところまで防ぐことができます。カリウムをたっぶり取った食事をすると、カリウムが腎臓に作用して余計なナトリウムを尿として体外に排泄してくれます。
さらに、高血圧症にとってカリウムはよい点があります。カリウムは血管を収縮させ、血圧を上げる体内物質に対しても反応を鈍化させる働きをもっているのです。カリウムは、ナトリウムの対外放出と血圧上昇物質の抑制というおおきな二つの働きで、ナトリウムに立ち向かっているわけです。最近の調査でも、高血圧気味の人は塩分の過剰摂取にその原因があるばかりでなく、カリウムの体内への供給が不足しているからだという、指摘があります。その証拠に塩分を取り過ぎる結果、高血圧症の人が多いとされる東北地方でも、カリウムを含んだ食品をふんだんに取る地域は、比較的高血圧の人が少ないといわれています。
大豆はカリウムがたっぷり
カリウムを含んだ食品は、いも、野菜、くだもの類に多いのですが、とくに注目されるのは大豆に含まれているカリウムです。乾燥大豆には100グラム中、1900ミリグラムのカリウムが含まれ、大豆加工食品でも100グラム中、きな粉で1900ミリグラム、納豆で1000ミリグラム、湯葉で850ミリグラム含有されています。
カリウム摂取で注意すべき点としては、カリウムは水に溶けやすい物質ですので、きな粉や納豆のように、いろいろと調理せずに食べてしまうものは問題がないのですが、湯葉のように煮て食べるものは煮汁もいっしょに飲んでしまうようにしないと意味がありません。