肌で注意した3つのトラブル(にきび)

にきび

悪化させてあとを残さないようにする完壁ケアテクニック

とくに、春~夏にかけて生じる肌の卜ラブルで最も多いのがにきびや吹き出物。このふたつは呼び名は異なりますが厳密に言えば同じ症状です。ほおや額、あごなどの毛穴にしに皮脂がつまって起こるトラブルです。悪化させてしまうと炎症をおこし、治っても後が残るケースがあるので早い段階で丁寧なケアが必要です。

まずはにきびのできるメカニズムから

外的要因と内的要因がある

ニキビができる過程は同じでも、思春期にできるものと人人になってのニキビとでは、原因が違います。思春期にきびはホルモンのアンバランスが皮脂の分泌を過剰にさせておこりますが、大人のニキビは、単なる皮脂の過剰だけでなく、化粧時間が長い、必要以上に油分の多い化粧品を使っている、不規則な生活、栄養の偏りストレスなどが影響しています。
詳しいメカニズムはわかっていませんが、黄体ホルモンとニキビには、なんらかの関係があるといわれています。黄体ホルモンは、卵巣から排卵があってから、次に生理があるまでの約2週間の聞(黄体期という) に多く分泌されるホルモンです。
その時期の皮脂の分泌量を見ると、やはり多くなっています。このため、肌が脂っぼくなっていて、ニキピができやすくなるのかもしれませんが、それだけでなく、悪化しやすい傾向にもあるといえます。したがって、にきびに悩まされている人は、毎朝基礎体温をつけてみて、排卵があったら、ふだんよりも、いっそう洗顔をていねいにしたり、肌に刺激をあたえないようにメイクをひかえめにするなどの注意を払うと、かなり違ってくるはずです。

ニキビ予防のテクニック

クレンジングは洗い流すタイプを選ぶ

20代のニキビの原因のひとつに、メイク時間の長いことが指摘きれています。メイクの表面には、ほこりがつきやすいし、時間が経過すると、脂分が酸化して、肌に悪い影響をあたえたり、毛穴をふさいで皮脂を出にくくするなど、ニキビの原因をつくりやすいからです。ニキビ予防の第一歩は、正しいクレンジングです。クレンジング剤は油分が必要最小限であること。オイルやクリームなどの油分は肌に残りやすく、ニキビの原因にもなるのでで、液状かジェル状が最適です。
また、ふきとりタイプは肌を刺激するので、洗い流しタイプが賢明です。顔全体にのばして洗い流します。

  • 指の腹でクレンジング剤を顔全体になじませ、汚れが浮き上がってきたら、30~35度のぬるま湯でしっかり洗い流し、せっけん洗顔を。
  • アイメイクには書用のリムーバーを使いたい。綿棒で目頭から目尻に向かってラインをふきとり、マスカラは根元から毛先へ、すべらせるようにふく。
  • 口紅は全体のクレンジンクの前に、クレンジンク剤をたっぶり含ませたコットンでスッとふきとる。
  • 洗顔後はタオルに水分を吸いとらせる要領で、肌にボンボンとおしあてながら。絶対にゴシゴシこすらない。

洗顔はせっけんで。「泡で洗いタッチでやさしく、ていねいにが基本

ふつうの洗顔せっけんでl日に3~5回は洗う

ニキビの予防には、肌を清潔に保つ洗顔が最も重要です。ただし、回数が多ければよいわけではなく、朝晩のていねいな洗顔が基本。
あとは、皮脂の分泌状態に応じて、3~5 回にふやします。洗顔料はふつうの洗顔せっけんで十分です。洗顔後に肌がつっぱるのは悪いことと思いこみがちですが、皮脂を落とすのですから、多少つっぱるのは当然です。洗浄力がマイルドな洗顔料のなかには、汚れが十分に落ちないものもあるので要注意です。また、ベビーせっけんを低刺激だからと好む人がいますが、雑菌を防止するために入っている殺菌剤が、肌を刺激することもあります。せっけんはよく泡立てて、その泡を肌にすべらせるように洗います。

アクネ用洗顔料は、肌質をよくチェックする

アクネ用洗顔料には、ニキビの原因となる皮脂をさっぱりと落とし、厚くなった角質を除く成分や肌を殺菌する成分が含まれています。これらの成分は、オイリーな部分やニキビができた部分には有効ですが、そのほかの皮脂分泌が少ない部分がかさついたり、刺激を受ける可能性も。ニキピ部分やオイリー部分だけに使う用心深さが必要です。また、スクラブも肌には刺激なので、避けたほうが賢明。

  1. 顔をぬるま湯で数回すすぎ、手をせっけんで洗ってお< と、泡立ちが違う。そして、せっけんは手で十分に泡立てる。
  2. まず、額の中央から外側に向かって、指の腹でよく泡立てたせっけんをらせん状にのばしていく。
  3. 両ほおは、中心から外側に向かってらせんを描くように洗い、鼻筋は上下に泡をのばすように、また、小鼻も念入りに洗う。
  4. ぬるま湯でていねいにすすぐ。とくに髪の生えぎわや小鼻のくぽみに注意。最後は水で軽くパッティング。

洗顔後のケアは、化粧水と美容液で水分をたっぷり補給するだけでOK

洗顔によって、肌をおおっていた皮脂がとれるため、肌は水分が蒸発しやすくなっています。水分の蒸発を防ぐ皮脂が元の状態に戻るには、しばらく時間がかかります。
そこで、皮脂が肌をおおうまでに、化粧水で水分を補給。化粧水は、肌質で選べばよいのですが、ここで問題になるのが、肌の部分による違い。もし、化粧水をつけても乾燥していると感じる部分があれば美容液で保湿成分を補給して、肌の水分量をアップきせて。さらにかさつくようなら、乳液で軽く油分を補います。
ポイントは、化粧水はケチらず、たっぶり使うこと。コットンにティースプーン1~2 杯分を含ませ、肌にパタパタとたたきこむようにする。

二キピを爪でつぶすのは絶対避NG!化膿する危険も

ニキビを爪でつぶすと、そこから雑菌が入って化膿する危険があるし、つぶし方によっては、あとが残ってしまうこともあります。つぶしたい人は、専門医で吸引してもらえばよいでしょう。できたニキビは、清潔に保つことが肝心。洗顔をきちんとするのがいちばんです。ニキビ部分に使うアクネ化粧品も、患部の殺菌や、角質をやわらかくして毛穴を広げ、皮脂の通りをよくする点で有効です。ただしあくまでも化粧品で、治療薬ではありません。過剰な期待は禁物。

皮脂対策用スキンケア化粧品でのスペシャル・ケアを習慣に

ニキビ肌の人は、結果として皮脂が過剰な状態になりやすいので、よく自分の肌の状態を観察したうえで、オイリーな部分だけに、皮脂の分泌をおさえる化粧品を利用してみるのも、ニキビ予防に役立ちます。
ただし、顔全体に均一に使うのはだめ。肌のほかの部分を傷めることになってしまいます。また、これらの化粧品には永続的な効果は期待できないので、小容器にでも入れて持ち歩き、こまめにケアをする必要があります。

乳酸菌酵母共棲培養エキス・ プシュケーで長年の急性下痢が止まり、背中ニキビもキレイになった

肌で注意した3つのトラブル(日焼け)

日焼け

ケア対策が完壁なら、色白肌はもちろん小麦色肌もOK

夏になると気になるのは日焼け。小麦色の肌も魅力だけど秋からのことを考えるやっぱり焼きたくないという人。そして夏は絶対に焼く。きれいな小麦色ってすてきという人。どちらにしてもケアは完璧に丁寧に行う必要があります。
どうしても手のかかる頑固なシミやそばかすに苦労しないようにケアが重要です。

日焼けのメカニズム

皮膚のメカニズムを知って、効果的な対処法を考える

紫外線を浴びると肌は自己防衛本能の働きでメラニン色素をふやす機能があります。これは肌に有害な紫外線を表皮で吸収し、真皮への浸入を防ぐためですが、同時にシミやソバカスの原因にもなるのです。

肌の新陳代謝が活発であれば、紫外線を防御するためにふえたメラニン色素は老化角質(アカ)となって外へ排出され、また元の肌にもどるはずところが、日焼けした肌は乾燥気味で、表皮の細胞は水分を失って元気がなく、新陳代謝がスムーズに働かないのです。

肌のターンオーバー(角化)が行われないと、古い角質が角質層にとどまり、色の濃くなったメラニン色素が外に排泄されず表皮から真皮に落ちてしまいます。これがいわゆるシミとなって肌に残っていくわけです。

つまり紫外線によってダメージを受けた肌には、早めのケアがなによりも大切というわけです。ほてり、乾燥、くすみの段階で手入れすれば、シミ、ソバカスに悩まされることもありません。

絶対に焼かないビフォーケア

前日までの予防 古い角質をとってスベスベの肌に

肌を紫外線からガードするためにファンデーションは絶対に欠かせません。ファンデーションのノリが悪いと日焼けの原因になります。

ファンデーションのノリをよくするには、古い角質をとり、キメを整えることが必要です。肌の凹凸がなくなり、なめらかになって、ファンデーションのノリがよくなります。

当日のガードテクニック

下地クリームとフアンデーションのダブルガードで紫外線を完全にカット

顔は体に比べて角質層が薄いため、ダメージを受けやすくシミやシワができやすい部位。すぐにダメージが出なくても、40代で差が出てきます。完全に紫外線をカットする対策を。最も有効な方法は、UVカットの下地クリームとファンデを併用すること。

  1. 化粧水をたっぶり含ませたコットンで軽くパッティング。肌が冷たくなるまで行い、十分に水分を補給。
  2. 乳液。カサつきやすいほおはたっぶり、脂浮きするTソーンは薄くつける。括が吸いつく程度の量が目安。

ファンデのつき、もちをよくする必需品

  • 下地は顔全体であずき1粒分が適量。多くつければ効果が高いと思うのは間違い。かえってファンデがムラになる。
  • UVカット効果の高い下地用のローションやミルクをムラなく均一に塗る。塗り残しのないように注意。

ファンデーションでガードする

使いやすさなら2WAYカバー力ナンバーワンはスティック
  • スティックファンデ…顔、両ほお、鼻、あこなど壌の5 ~6個所につけ、スポンジで均一にのばす。
  • 2Wayタイプ…ほおや額などから、内側から外側につける。スティックよりベトつかない。
鼻やほおがすぐ赤くなる人は2Wayタイプのフアンデを併用してガード
  • 赤くなりやすい鼻、ほおにスティックフアンデをつける。
  • 指の腹でファンデをたたきのばす。塗らないところとの境めを目立たなくさせる。
  • パウターフファンデ、もしくは2Wayフアンデを顔全体にのばす。スティックと同じ色を選ぶことがポイント。

目もと唇も十分にケア

サンケア同様、注意したいのが、目のまわりと唇の保護。よく唇の荒れを防ぐために「口紅は欠かさない」という人がいますが、口紅にふくまれているエオシンが唇の粘膜を刺激し、逆に光に過敏になることも。日差しの強い海辺では、保湿リップ+ トリートメント口紅が常識。頻繁に塗り直すことも大切です。

  • メラニンの少ない唇には紫外線が入りやすい。リップは頻繁につけ直すべき。
  • 手の汚れた砂浜では、目元への保湿補給はスティックタイプが使いやすい。

ヘアケアも大切

  • 見落としがちな髪の分け目にもUV効果のあるクリームでスカルプケアを。
  • 髪を束ねれば、耳の後ろも紫外線の標的に。塗り忘れないように。

綺麗に美しく焼く

日焼け2~3日前「紫外線に対する抵抗力をつけるため、ウォーミングアップ」

日光を浴びると、メラニン色素が表面に浮上してきます。つまり、メラニン色素は紫外線によるトラブルから肌を守ってくれる重要な存在。本格的に日焼けをする前に、このメラニン色素の増加をうながし、活性化させるローションを塗っておけば、ヒリヒリ赤く日焼けすることはありません。肌を日差しに慣らす準備期間です。

日焼け1日~2日目「状況に応じて最低2種類のサンケア用品を使い分ける

紫外線が最も多い10~14時は肌を焼かないのが1 ~2 日目の鉄則。朝と夕方の日差しが弱い時間帯を選び、パーカーなど上着も必ず着用しましょう。日焼けどめは、まず1 日目はSPF の高いものを選び、2日目で少し日光に慣れたらSPFの数値を少し下げたものを使います。

日焼け3日~5日目「日に憤れたらいよいよ本番。サンタン用品で本格的に焼く」

1~2 日目で日焼けの下地がある程度できたら、今度は自分の好みの渡さに焼く方法を実行。SPF2~6 は濃いブロンズ、8~10 はヘルシーな小麦色というのが目安。
製品には、オイル、ミルク、ローションタイプなどがありますが、効果はほとんど同じ。ただ、ドライ肌の人は、保湿性のあるミルクタイプを選ぶのがベターです。

焼いてしまったときのアフターケア

第1段階・サンバーン対策

肌がヒリヒリしたり火照ってきたらサンバーン

目に焼けた肌の初期段階におこるのがサンバーンです。これは軽度のヤケドと同じ状態で、肌が冷たくなるまで、水で根気よく冷やすのが先決。

この時期、肌に負担をかけるようなケアはマイナスになるので要注意です。炎症もすぐにおさまる軽度のほてりから、長時間かけてしずめないと成果が得られないものまでさまざま。ほてり加減をよく自己判断したうえで、効率よく消炎する方法を見つけましょう。化粧水は冷蔵庫で冷やしておくと効果的。

すみやかにほてりをしずめるケアを開始

ひと口に消炎といってとU、ほてりをしずめる方法はさまざまです。粉末入りの一.層式化粧水なら、手で直接パッティング。普通の鎮静ローションなら、肌のほてりぐあいに応じて、コットンパッティングとシートマスク使用を使い分けるのがポイントです。

  • 軽度のほてりは、二枚重ねにしたコットンに、たっぷり化粧水を浸して気長にパッティング。
  • ポカポカするほどの肌なら、消炎効果のある化粧水を浸したシートマスクでクイック鎮静。

第2段階・日焼けによる体温上昇と紫外線のダメージで、肌は水分不足。保湿で水分の蒸発を防ぐ

水分不足で肌がカサつくトラブルには、たっぶり水分を補給し、なおかつ潤いのベールでフタをして。水分補給のみで保湿を怠ると、水分が蒸発しやすいばかりか、角質層の水分まで奪われる原因にも。

自分の肌質に応じて、さっぱり、しっとり、リッチなつけ心地のよい保湿剤を選んでください。自覚症状を感じたらすぐケアを。

乳液をたっぷり使って、確実なケアを!

手軽で、かつ確実な保湿の方法は、乳液をたっぶり使うのがコツ。少量を顔全体にのばすより、たっぶりつけた乳液の余りを、ティッシュオフするほうがベター。乳液の肌への浸透度が高まり、皮膚表面のカバー力もアップし水分の蒸発を確実に防いでくれます。

第3段階・角質の肥厚対策

肌色のくすみを危険信号としてとらえる

角質が厚くなるのは、皮膚の防衛本能。問題はその状態をいつまでも放置しておくこと。紫外線を浴びた肌は肌本来の機能を果たせなくなっているため、肥厚した角質はなかなか正常には戻れません。

すると肌はさらに乾燥し、ケバ立ったようなカサカサに。これを解消するには古い角質の除去しかありません。

透明肌をとりもどす

洗顔は重要なポイント。汚れを落とすだけでなく、美白や老化角質をとり除く効果を持つ洗顔料でていねいに。ぬるま湯で顔料をよく泡立てて、マッサージするように洗うのがコツ。肌を活性化させ、潤いを補給するのに有効なパックは、気になる部分だけにポイント使用。
Tゾーンや紫外線の影響が出やすいほおがチェックポイントです。また美容摘もくすみ肌の解消には効果大。肌への浸透率を高めるためには毛穴を開かせて。

  1. 洗顔料はたっぶりめを手にとり水分を少しずつ加えながらよく泡立てる。ぬるま湯を使うと毛穴が開き汚れか落ちやすい。
  2. 皮脂分泌が多く汚れが付着しやすいTゾーンからまず洗い始める。内から外へ、らせんを措きながら軽いタッチで。
  3. 顔全体をよくマッサージしたらやはりぬるま湯で洗い流す。顔に軽くかけるようにし、絶対にゴシゴシこすらない。
  4. 洗顔料をきれいに洗い流したら、タオルを顔にポンポンと軽くおし当ててタオルドライ。このときもこすらないように。

ダメージスキンの場合、パックはくすみや角質が肥厚しやすい部分にのみ。部分使用なら時間も短縮。美容液を使うときは浸透度をアップさせるため、スチームで毛穴を聞かせておく。洗面器に湯を張り、3~5 分の簡単スチームを。

第4段階・シミ/そばかす対策

多めのビタミンCの補給とマッサージが効果的

日焼けで炎症をおこした肌が、乾燥やくすみでおさまらず、それより一歩進んだ状態になると、シミやソパカスとして表面に現れてきます。
いったんシミ、ソバカスができるとなおすには早くても1、2ヶ月かかります。シミは、普通、表皮の新陳代謝で外に排泄されるメラニンが、排泄されずに真皮に落ちて色素沈着した状態。第1段階のほてりや炎症がひどいと第2・第3段階をとびこして一気にシミになることもあります。とくにシミのできやすい乾燥肌の人は、肌がほてっているなと感じたらすぐにシミ対策を。一方、ソバカスは遺伝による色素沈着で紫外線を受ければ受けるほど濃くなります。ビタミンCの補給とマッサージでこまめにケアをします。

パウダーによる集中ケアも

シミ、ソバカスを薄くし、肌をホワイトニングする集中トリートメントとしていちばん効果を発揮するのがパウダー。1回分ずつ個分けされた使い切りのため、衛生面ですぐれ、手軽に使えて便利です。パウダーには液状タイプの化粧品では配合しにくいビタミンC がたっぶり使われているのも特徴。
つまり即効性が期待できるということ。このパウダー、肌質によって混ぜる溶液をかえたり混ぜる分量をかえることが使う上でのポイント。オイリーっぽい肌質の人には化粧水、乾燥っぼい肌質の人には美容液か乳液と混ぜ合わせて使います。シミ、ソパカスの濃い人は、1回分のパウダーを多めに、薄い人は少なめに。こうした使い分けができるのも、パウダーならではのメリットです。

日焼けを防ぐ成分としてはパントテン酸が効果、中からもしっかりケアする

細胞内に糖質が燃焼してエネルギーになる際、その最初の化学反応にはコエンザイムA(CoA)という補酵素が必要です。CoAは脂肪やたんぱく質の代謝にも関わっていますが、パントテン酸はそのCoAの構成成分として生命活動に必須の多彩な作用を担っています。

薬理作用

やけどの治療にパンテノールを含む軟膏が用いられてきましたが、最近では紫外線による皮膚の炎症を防ぐパンテノール軟膏の効果が注目を集めています。パンテノールで髪の毛がツヤがでることにも人気があります。
栄養状態が悪くならない限りは、欠乏症の心配は無用ですが、日焼けを防ぐ場合には多めに摂取したほうがいいでしょう。
摂取量の100倍を摂取しても安全です。

パントテン酸の働きと作用

普段のケアにプラスしたい4アイテム

アイテムその1 マッサージ

毎日約3分間のマッサージで、肌の栄養状態はみちがえるほどよくなる

マッサージの最大の効果は、新陳代謝を高めて血行を改善すること。
夏の強い紫外線や、外気と冷暖房の温度差によって生理機能が低下したくすんだ肌、乾燥した肌には、有効なケア法です。同時に化粧品のなじみをよくするためにも、マッサージは効果的です。
メーカーによっては「マッサージはシワのもと」と、すすめないところもありますが、これはがんばりすぎによってかかる肌への負担を恐れるため。毛穴が開いて皮膚がやわらかくなっているバスタイムを利用して、3~5 分以内を目安に、リラックスしながら行えば、肌に負担もかけずマッサージすることができます。ひじはできるだけピンと張り、手を真横から持ってくるようにするのがコツ。
指先に無理な力が入らず、手を横向きに動かすことになるので、おのずとシワ防止もできます。指の動作は、下から上、内側から外側に向けて軽いタッチで時計と逆回りの方向でらせんを描いて。また手のひら全体で、皮膚をプッシュするのも効果的です。深部に圧力が加わって、血管の流れがよくなります。いずれにせよ必ずマッサージ用に作られた、のびのよいクリームをたっぶりと使うように。クリームをおしむと、肌へのタッチが強まり傷めてしまうこともあるので要注意です。
ただ、シミ、ソバカス、二キビ肌の人は過度な刺激をあたえると、症状が悪化することもあるので、専門医のアドバイスを受けてください。

肌をよりいきいきさせるマッサージテクニック

  1. さくらんぼ2個の大きさが適量。少なすぎると肌に負担がかかるのでたっぷり使う。
  2. クリームは手のひらで温めてからのほうが肌になじみやすい。額、両ほお、鼻、あごの5ヶ所にすばやくのせる。
  3. 中指と薬指を使い、両手であこからほおに向けて、らせんを描く。ほおは面積が広いので2 段階に分ける。
  4. 額の中央からこめかみへ左右にらせんを描く。指は左石の中指と薬指を使うのが基本。
  5. 小鼻は小さな円を描くように、少し強めにマッサージ。凹凸のある細かい部分は、中指だけを使う。
  6. あこ先から左右、口のまわりを通って鼻の下の中央まで。唇の輪郭にそって動かす。
  7. 左右の手を交互に使って、鼻すじを上から下になでおろす。鼻のサイドも同様に行う。指は中指と薬指で。
  8. 上まぶたは目頭からこめかみまで、下は目頭から目尻まで。目頭とこめかみはツボなので、軽くおさえるといい。

アイテムその2 パック

「保湿」と「汚れとり」2つのパックで肌をリフレッシュ

パックは「包む」という意味をもつことからもわかるように、美容成分を即効的に浸透させ、皮膚を一時的に密閉することで効果を高める特別なケアアイテムです。不足しがちな潤いをあたえる保湿タイプと、過剰な皮脂分泌をおさえ、毛穴の奥の汚れや老化角質をとり去るタイプと大きく2つの役割に分けられます。
ともに肌を健康な状態に保つのが主な目的のステップですが、デイリーケアには不向き。汚れとりパックは、オイリースキンで週3回が限度です。
ノーマルなら遇1回を目安に。また、乾燥しがちな季節は、オイリースキンといえども、「潤い」確保が、重要課題。皮脂分泌の盛んなTゾーンやあこなどだけの部分使用してください。
保湿パックはドライスキンで最高週3回が目安です。どちらにしてもとりすぎ、あたえすぎは肌にとって適切なケアとはいえません。あくまでも、肌の状態ガトラブルに傾きかけたとき、理想の状態に戻すためのケアだということを忘れないでください。

保湿パック

ファンデーションを塗ったら肌がつっぱる。そんなときは即効性のある保湿パックでケア

肌を包むことで皮膚温度を上げて、短時間で肌の活力を回復させてくれるのがパック。即効性があるので、緊急時やスペシャルケアとして活躍します。カサつく肌には保湿成分が配合されたモイスチユアパックがおすすめ。
肌に水分を補給するので、しっとりとした感触が実感できます。ただし、即効性があるだけに肌への刺激も強いのが難点。週にl~2回を目安にしましょう。

  1. 約3gが顔全体につける分量の目安。パック剤は厚みをもたせて塗るため、少し多めにとるほうがべター。
  2. パック剤は皮膚温の低い部分から塗り始め順に皮膚音の高い個所へ塗り進めるのがコツ。渇き上がりにに差がでず、タイムロスが防げる。
  3. 両ほおを塗り終えたら、次に皮膚温が低い∪ソーン(あこの部分)につなげて塗る。約2ミリくらいの厚さで、均一にムラなく塗る。
  4. 額からこめかみにつなげて塗り、最後に皮膚温が高く、乾きが早いTソーンを塗る。敏感な目のまわり、口のまわりはさけ、塗り残しやすい小鼻のわきなどはていねいに。

ピールオフタイプ

古い角質をとり除く目的なら、1週間に1度、ピールオフタイプで

角質肥厚による肌のくすみは、洗顔とパックでとり除くことができます。どちらも古い角質をとり除くことが目的ですが、パックの場合はピールオフタイプが適しています。
肌への刺激を少しでもやわらげるため、パックの前に乳液をつけて肌の負担をやわらげます。それでも、ピールオフをしすぎると古い角質ばかりか肌に必要な角質までとり去って、肌荒れを起こす危険が。パックは1週間に1回が限度です。

  1. ピールオフタイプのパックは、皮膚温度が低く乾きにくいほおの上から塗り始める。幅広く一気にのばすのがコツ。
  2. 凹凸のある鼻のまわりは、ていねいに塗る。少量で1 回塗りをするとムラになりにくい。
  3. 口のまわりは乾きが比較的早いので、幅広く一気にのばす。口元を動かすとシワになるので要注意。
  4. 額は頭の中で皮膚温度が古同いので最後に浅エる。ほおと額の部分をしっかりとつなげることを忘れずに。
  5. 薄い部分、厚い部分がないようできるだけ均一につけるのがポイント。乾いたらすぐはがす。
  6. パックは外側から内側に向けてゆっくりとはがすと、うぶ毛がひつぱられて痛いということはない。

洗い流しパック

手軽で刺激の少ない洗い流すタイプは、まず水にひたしたコットンでふきとる

汚れとりが目的なら、洗い流せるウォッシャブルタイプより、ピールオフのほうがより効果的のようですが、皮膚にあたえる刺激を考えると、オールマイティにはおすすめできません。
もしピールオフを使用するなら、皮脂分泌の激しいTゾーンや小鼻のまわりだけに。顔全体に使う場合は、より刺激が少ないウォッシャブルタイプがベター。パック剤はケチらずたっぶりとり、手早く均一に塗るのがコツ。洗い流す前にまずふきとっておくと、洗い流すときのヌルッとした感じもなく、洗い残す心配もありません。ティッシュオフだと肌を傷める可能性があるので、水でひたしたコットンで、顔中央から外側へ軽くふきとるひと手間をプラスしましょう。如実のはえぎわは、特に念入りに。

  1. 目と口のまわりを除く顔全体にパックを均等に塗り、パック剤が毛穴の奥の汚れを吸着させるまで約2~3分放置。リラックスして待つ。
  2. 2~3分たったら、水分を含ませたコットンで軽くふきとる。このとき、むやみにパック剤を落とすのは禁物。マッサージの要領で内から外へ、皮膚を引っ張らないようやさしくふきとるのがコツ。
  3. 水かぬるま湯でていねいに洗い流す。週に2回は、行いたいもの。

アイテムその3 アイケア

20才から始めるアイケア。とくに目尻、目の下側を集中的に

体の中で一番薄く敏感で繊細なのが目のまわりの皮膚。厚さは約0.06 ミリ、タバコの巻き紙を5~6枚重ねたほどしかありません。にもかかわらず、まばたきや表情の変化により酷使され、しかも皮脂分泌や汗腺が少ないため乾燥しがちで、シワやたるみなど肌の老化が最も早く現れてしまいます。だからこそアイケアが重要なのですが、普通の美容液では兼用できないのかという疑問も生じます。
アイケア専用の美容液は通常の美容液より有効成分の濃度が高く、いわば美容液のコンク(濃縮タイプ。皮膚の中でダメージを受けやすく、しかも復元能力の乏しい部分なので、より効果の高い専用のケア剤が必要になるというわけです。
そこで注目したいのがジェルタイプのアイケア製品。ジェルには皮膜をつくり、肌を刺激から守る作用があるほか、皮膚への浸透率が高く、ハリをもたせる効果があるので、アイケアに最も適した形状といえます。また、目のまわりの表皮の下には粘膜があり、油性の物質に触れるとむくみの原因になるため、非油性のものがベスト。鎮静作用をもつ植物成分配合のタイプなら、疲れ目の回復も。

皮脂分泌が少なく、デリケートな目元は専用ケア剤で

皮膚が薄く、皮脂腺も少ない臼のまわりは顔の中で最も乾燥しやすい部分。そのうえ、まばたきや表情の変化で筋肉が活発に動くため、シワやたるみなど肌の老化が最も早く現れます。
睡眠不足など不規則な生活の影響を敏感に察知してむくみやくまができるのもこの部分です。それだけに目のまわりはふだんから念入りにケアしたいもの。通常の美容液よりも有効成分の濃度が高い専用の美容液で毎日ケアしてあげることが大切です。

  1. 片目につき米粒1つ分が、多すぎず、少なすぎない適量。
  2. 米粒大が片目につける分量の目安。上まぶたは特によれの原因になるのでつけすぎはNG。
  3. クリームタイプは上まぶたのフレームラインから眉の方向へたてにスーッとなじませるようにつける。

アイテムその4 美容液

過保護は厳禁だけど、そろそろ始めたい美容液

カサついた肌に必要な水分を即効的に、しかもたっぷりと補い、同時に保湿剤で皮膚に保護膜をつくる役割を果たすのが美容液。
洗顔後すぐに、あるいは化粧水をつけたあとにと、スキンケアのどのプロセスに組みこんでも効力を失うことがない手軽な使用方法が最大の魅力といえます。
モイスチユアパックをする前に使用すると肌がなめらかになり、パック効果が高まるという応用範囲の広さや、油分がひかえめなので不快なべ夕つき感が残らないつけ心地のよさなども、オールスキンタイプから支持され、美容液人気を確実にしたポイントでもあるわけで…とはいえ、その保湿効果の高さや、ほんの数滴で肌の質感が理想に近づく即効性から、一時はまるで万能化粧品のようにもてはやされた美容液ですが、それは大きな誤解。あくまでも潤い成分の濃縮液で、肌を乾燥から守るのが主目的です。
皮膚細胞の活性や弾力繊維の強化など、シワやたるみの老化に効力を発揮する作用はプラスαと考えてください。美容液にはさまざまなタイプがあります。肌環境に応じて、使用感の好みで使い分けを。また、タイプに応じて使用適量が異なることがあるのです。

トラブルや肌の状態に合わせて、若い肌に合ったものを選ぶ

保湿や潤い補給だけが目的と思われがちな美容液には、皮脂分泌をコントロールするオイル・オフタイプがあり、冬でもテカリが気になるオイリースキンのTゾーンケアにぜひ活用を。オイル・オフ用はリキッド、保湿用はリキッドとジェルの2タイプがあり、リキッドはさらに、濃縮型からミルタタイプ、ウォータータイプとあります。

基本プロセス
  • 保湿を目的とした美容液は、ジェル、リキッドとも、顔全体にのばすのが基本。手のひらにとった美容液を指に少量ずつとりながら、ほお、額、ゾーンに。
  • 皮膚のオイリーバランスを整えるタイプは、指先でTゾーンに。鼻のまわりや小鼻のわきは、指でそっとおしあてながら塗り残しのないように。

スペシャル・美容液テクニックも!

  • せっかくの美容液を効率よく肌に吸収させるために洗環後ホットタオルで肌の毛穴を開いておくというテクニックもあります。なお、老化予防のための美容液の中には、リッチなタイプもあるので、肌質に合うものを選ぶことが大切です。
  • せっかく高価な美容液を使うのだから、ぜひとも効率よく使いたいもの。それには、美容液を肌に塗ったあと上からラップフィルムで密閉してしばらくおくと、肌への浸透率がクッとよくなります。目との部分に穴をあけて顔全体にパックしてもよいし、ほおとか唇などかさつきやすい部分に部分的にパックしてもよいでしよう。
  • エアコンデイションされた室内に長くいると、ふとしたときに、目尻や唇に乾燥を感じるものです。そんなときに、メイクアップの上に、美容液をそつとのせておくと、小ジウの予防に役立ちます。油分の多いタイプだと、化粧くずれの心配がありますが、油分の少ないタイプなら、メイクの上からでも大丈夫。