大豆効果「肥満予防と解消」大豆のリノール酸とサポニンが効く

現代人の多くは肥満が生活習慣病の原因

スマートさを保持したい。スリムな体型に戻したい。というのは現代人の切なる願いです。とはいえ、いまだにどこへ行っても太り過ぎと思える人はいます。

太り過ぎと思われる人の中には、太っていることのコンプレックスの裏返しかもしれませんが、「ボクはこのままでいいんだ。どこも体調は悪くない」と変に開き直ってウソぷいている人すらいます。実に危険なことです。肥満の害はいまさら説くまでもありませんが、糖尿病、動脈硬化、高血圧、脳卒中、心臓病、高脂血症、肝硬変、胆石、胆のう炎、腎炎、痛風といった成人病を誘発するばかりでなく月経不順、不妊といった女性にとって致命的な病気の原因にさえなりかねません。

そのうえ、さらにおそろしいことには、統計的にも肥満者の死亡率は非常に高いという事実がはっきりでていることです。

肥満は脂肪の摂取過剰

肥満ということは当たり前の話ですが、からだに必要以上に脂肪が蓄積され、標準体重以上の目方になってしまったということです。
太っているから体重を落とさなければと、しきりに減量して、体重計に乗り、「やせた、やせた! 」と喜んでいる人がいますが、肥満を解消するということは、単に体重を減らせばよいという問題ではないのです。

標準体重に戻したり、近づけたいのであれば正しい方法で減量をすすめなければいけないのです。断食するような絶食を続けていけば、それは体重が減るかもしれませんが、同時に筋力(からだの中のたんばく質)も大幅に失われ、疲労感や、脱力感がはなはだしくなります。

ですから肥満解消はあくまで、脂肪を減らすことをねらいとすべきであって、減量中であってもたんばく質だけは十分にからだを供給していなければいけません。

そのたんばく源として大豆たんばくは非常にすぐれた性質をもっているのです。それは植物性たんばく質に多いアミノ酸が含まれているのは当然ですが、動物性たんばく質に多い必須アミノ酸のリジンやアルギニンも含まれているからです。

大豆が肥満防止に最適な理由

ところで大豆食品がなぜ肥満防止に役立つかということですが、植物性脂肪特有の不飽和脂肪酸の一種リノール酸と大豆サポニン成分の働きによるのです。

まず、リノール酸のやせる効果ですが、中性脂肪を分解するとともに、食べものの中の糖質から脂肪が形成されるのを防ぐ力をもっているからです。

それに大豆など植物性の脂肪は高カロリーのわりに胃の中で滞っている時間が長いので、長時間満腹感を感じさせてくれます。したがって間食の必要を覚えず食事量を減らすことができるというわけです。ちょっと食べるとすぐ太ってしまうような人は、インスリンの分泌量が多く腸管での栄養分の吸収がよすぎる人なのですが、大豆サポニンはインスリン過多を正常にするとともに、腸管吸収も必要以上によくしないようにする作用があるのです。

大豆は、肥満予防や痩せる成分がたっぷり入っていますが、本気で痩せたい場合は、あと1~2つ肥満解消に役立つことを取り入れるのが成功のカギとなるでしょう。
たとえば、代謝アップのために筋肉をつけ、便秘にならないようにイサゴールなどを使うなどです。
複合的に余分なお肉に働きかけることが効率よく痩せるポイントです。

豆腐の食効

精進料理から発展してきた豆腐

大豆加工食品の中で、とうふはその栄養価値やその美味さ、料理法の多様性というように、実にすばらしいものがあります。とうふの単品1つをとっても、白くやわらかで美しく常に食欲をそそります。
どんなときにも簡単に、季節を問わず食べられています。

老人にも子供にも愛好され、とうふだけはきらいという人にはあまりお目にかかったことがありません。このような魅力的な食品は、ほかをさがしてもめったにあるものではありません。

これほど親しまれているとうふは、残念ながら日本人の発明したものではありません。3千年くらい前に中国で作られたものです。日本に入ってきたのがいつ頃なのかはっきりません。奈良時代に唐へ行った憎が帰国後作り始めたという説。平安時代に空海が唐から帰国した際に製法を広めたという説。
鎌倉時代宋の帰化憎が伝えたという説。いろいろあってとうふ伝来の時期は明確になっていません。文物の上では室町初期(三代将軍義満の頃)の「庭訓往来」という書物にはじめて「豆腐」という字句がでてきます。

とうふはもともと、肉食を強く禁じられていた禅僧の精進料理の中で発達を遂げてきた食べ物です。精進料理はゴマと大豆をとくに大事にして、さまざまに加工し、利用した調理法です。

この精進料理は鎌倉時代に庶民の間に広まっていますので、その頃にはとうふを食べていた人もたくさんいたに違いないのです。とうふが大いに普及したのは江戸時代です。初め大奥で使われていたとうふが、諸大名を通じて全国すみずみに行きわたり、ついには一般大衆の中にまで広まるようになったのです。

とうふは中国を発祥の地として、その後日本のほか、朝鮮、ビルマなど東南アジアの各地で食べられています。今では、アメリカを始めヨーロッパの各地でも、健康食として食卓にのぼようになっています。

アメリカでも大ブーム

とくにアメリカでのとうふの人気は絶大で、とうふ製造を業とする会社が二200~300社以上もあります。日本で大豆食を研究したうえ、カルフォルニアの大豆食品センターからその名もずばり「トウフの本」という本を出しヒットさせています。その本は10万部以上も売り上げ、アメリカ人の間にとうふを大いに認識させたのです。アメリカは、かって、肥満大国・心臓病王国でしたが、今ではその2つを徹底的に恐れています。とうふの栄養価がそのふたつの国民病に大いに効くとあっては、欧米人は味覚そっちのけでも手を出さざるを得ません。

アメリカ人は、おそらくとうふをクスリのように食べているのでしょう。いずれにしても、日本が世界に誇ることができる大豆食品、「とうふ」が脚光を浴びていることは喜ばしいことです。

豆腐は天然のにがりを使用したものがいい

とうふは、大豆のたんばく質グリシニンが、煮ても固まらないのに、カルシウム、マグネシウムの塩類を加えると固まるという性質を利用して作ったものです。

昔のとうふは、凝固剤として天然のニガリを使用していました。天然ニガリの主成分は塩化マグネシウムですが、天然のミネラル分が豊富に含まれていておいしいという長所を持つ反面、とうふが堅くなりやすく、凝固が早く進むために大量生産ができないということで、最近の市販のとうふには塩化マグネシウムに代わって、硫酸カルシウムや、グルコノデルタラクトンという凝固剤が使われています。

市販のとうふには凝固剤の他に、消油剤や添加物がいろいろ含まれています。安心して食べられるおいしいとうふというと、手づくりとうふが一番ということになります。市販のとうふを買う時にはせめて天然ニガリを使用したとうふを利用するようにしたいものです。その方がミネラルも取れて健康保持には幾分とも役立ちます。
にがり水の作り方・飲み方はこちら。

豆腐の食効

とうふはたんばく質をじゅうぶんに含み、脂質もリノール酸・リノレイン酸・オレイン酸など不飽和脂肪酸で成人病によいものばかりで、ミネラルもカルシウム・リン・鉄・カリウムとこれまたからだにとって不可欠の成分がたくさん入っています。

とうふは高たんばく、一低カロリーの栄養食晶です。体力を落とすことなく、成人病を主体としたさまざまな病気の予防と治療のためには、これに勝る食品はありません。

知られざるとうふの薬効の1つに日本人のカルシウム不足を補うということがあります。とうふとカルシウムといいますと、ふつうはピンときませんが、とうふは立派にカルシウムを補給してくれます。

もめんどうふで一100グラム中10ミリグラム、絹ごしで90ミリグラムあります。とうふの仲間の凍り豆腐となると100グラム中590ミリグラムも含まれているのです。

日本人は特にカルシウムの摂取不足が問題になっています。人間の1日のカルシウムの必要量はだいたい600グラム程度ですので、木綿どうふを一丁食べて他の食品と補えば、カルシウム不足はほぼ解消できるわけです。
カルシウムというと小魚を食べたり、牛乳を飲んだりしないと身につかないと考えている人が意外と多いのですが、豆腐1丁を食べる程度でも1日の必要量の半分以上を取ることができるのです。豆腐をもっと食べるべきでしょう。
カルシウムで丈夫な骨をつくり、イライラを防ぐ

納豆の7つの食効

納豆と大豆

納豆は大豆の加工食品としてはもっとも特異な食品です。ふつう、加工すれば、もとの食品の栄養成分が少しは失われるものですが、納豆に関するかぎり、もとの大豆の栄養成分をすべて保有しています。

そのうえ、納豆菌の働きによって数十種類の消化酵素が有効に活動していますから、消化吸収率もきわめて高いのです。納豆の消化酵素は、納豆そのものだけ消化するために働くだけでなく、ついでに摂取した食物の消化も大いに助けるのです。

納豆は人間の新陳代謝の働きを活発化するだけでなく、美容や健康維持、体力増進、老化防止に役立っています。日本人の食物としての納豆の歴史は1千年以上のものがあると想像されていますが、はっきりとした起源はわかりません。

農耕民族であり、稲作民族であった日本人が大豆と稲との不思議な融合によって、暮らしの中で育てあげた食品だったことは確かです。納豆というと、たいていの人はかき混ぜるとネバネバしてきて糸を引く納豆を思い浮かべますが、納豆には糸引き納豆のほかに、製法をぜんぜん別にする寺納豆(別名・塩辛納豆) や五斗納豆があります。

ふつうの糸引き納豆は古くは稲の枯草菌、(昔の手作り納豆はこれを利用したものです) 現在では納豆菌を作用させて作っています。寺納豆は大豆に「こうじ」をかけ塩水につけて乾かしたもので別名塩辛納豆とも言います。
大徳寺納豆、天竜寺納豆の名で今でも売られています。五斗納豆は山形の名産で、納豆の塩漬けだといわれています。大豆一石に対し、「こうじ」五斗、塩五斗を用いるところから五斗納豆の名がっいたのです。
今では雪割り納豆の名で商品化されています。納豆の語源は、お寺の納所(大寺院の調理場)で納豆を作ったことに起因すると江戸時代の書物「本朝食鑑」に出ているそうです。納所で作った豆、すなわち納豆です。

医学的根拠のあった納豆伝

ゆであげた大豆を「わらずと」に詰め、濡れ「むしろ」でくるんだうえ、まだ火の残っているわら灰などの燃えかすの中に入れておいたのです。

2~3日して取り出すと、独特のにおいのするうまい納豆ができあがっていたというわけです。肉食と妻帯を戒律によって強く禁じられていた禅宗の僧侶たちが、厳しい修業に耐えぬきながらも、強じんな体力と明噺な頭脳をもちえて長寿をまっとうし得たのも、大豆がそのスタミナ源、活力源だったのです。

とくに納豆は乳酸菌よりも強いといわれる整腸作用によって消化器官をおおいに助けるとともに、肉に代わる大いなるタンパク源であったわけです。
納豆のたんばく質は納豆の代表、糸引き納豆を例にとれば100グラム中16.5グラム含有しています。

ミネラルの含有量

  • カルシウム…90ミリグラム
  • リン…190ミリグラム
  • 鉄…3.3ミリグラム
  • ナトリウム…23ミリグラム
  • カリウム…660ミリグラム

ビタミンの含有量

  • ビタミンB1…0.07ミリグラム
  • ビタミンB2…0.56ミリグラム
  • ナイアシン…1.1ミリグラムト

このミネラル類の比率をみても納豆は立派なアルカリ食品だということがわかります。納豆は、1千年以上も前から日本人が食べてきただけに、いろいろな薬効伝承を生んでいます。
「百姓仕事が忙しい時は納豆を食え」、「肺病になりたくなかったら納豆を毎日食え」「酒を飲むときは納豆をつまみにすると二日酔いにならない」「風邪に効く」「血圧に良い」「心臓にいい」「口角炎にいい」「疲れがとれる」「胃にいい」「下痢が治る」。
その他納豆をよく食べる地域にはいろいろな言い伝えがあります。これらの言い伝えの真偽については納豆を科学的に分析してみた学者たちによって今では立派に正当性が証明されています。

納豆はコレステロールがゼロ

狭心症や心筋梗塞という心臓病は、戦後死亡率の高くなった病気です。心筋梗塞は肉食中心の欧米に多く、とくにアメリカは心臓病王国といわれています。
日本で心筋梗塞が多く増えたのも肉食という動物性脂肪の取り過ぎが大いに関係しています。心筋梗塞は心臓をとりまく動脈血管がコレステロールでつまって、血液の流動が悪化して起こる病気です。
納豆はコレステロールがゼロです。新米や納豆のうまい秋に、あたたかいご飯に納豆をたっぶりかけて食べることが納豆に含まれるリノール酸( コレステロール低下作用がある)が作用して、心筋梗塞の原因による血管異常の是正に役立つはずです。

大学病院の実験で納豆が目の血管の詰まりの改善に役立つ

高血圧なら納豆!

高血圧は体質的なものと内臓の疾患が原因でなるものとがありますが、いちど高血圧になってしまうとなかなか、全快というわけにはいかないやっかいな病気です。
高血圧症になったら、糖質や脂質の取り過ぎには注意しなければなりませんが、たんばく質、ビタミン、ミネラル類はたっぶり取る必要があります。

納豆はコレステロールをまったく含まないううえ、コレステロールをひき下げる働きのあるリノール酸などの不飽和脂肪を多く含んでいますから、高血圧に悩んでいる人にとって、またとない高血圧予防食品です。

納豆を食べるときに使うしょう油の塩分にしても、納豆一包で1グラム強程度ですから、いくら塩は血圧に悪いといってもさしたる心配はいりません。なお、納豆のビタミンB2は血液中の中性脂肪の減少に効果があります。

大豆たんぱくとナットウキナーゼが高血圧予防に最適「納豆」

納豆は肝臓にも効く

人間の臓器の中で肝臓ほど多忙な臓器はありません。消化液を送ったり、解毒的役割を果たしたり、栄養物を分解して再構成したり、その栄養物を人体各部に供給したりと実に多様な働きをしています。

この「肝心かなめ」といわれるほど大事な肝臓は働きもので強健な臓器なのですが、長い間、酷使していれば当然のことながらこわれてきます。
そのため強肝剤などというクスリが存在するのでしょうが、常日頃の食事が肝臓を強化しておくに越したことはありません。肝臓によい食事とは、プロティンスコアの高いたんばく質、リノール酸などの不飽和脂肪酸、ビタミン群、ミネラル類などを多く含んでいる食物を食べることですが、納豆は肝臓強化にとつてもきわめて有効な食品なのです。

納豆はたっぷり食べても太らない

太っている人に、太りたくて太っている人はほとんどいません。今までは、中年太りといって30歳を過ぎたころあたりから太ってくる人が多かったのですが、最近では10代、20代の人も多く見かけます。

肥満の原因は糖質と動物性脂肪の取り過ぎによるカロリー過多です。人間にはいったん太ってしまうと、からだの機能の中でその体重に見合っただけの食物を摂取しようという働きが生じ、なかなかやせられるものではありません。

納豆は炭水化物や糖という糖質はあまり多くありませんが、タンパク質や植物性脂肪という太っている人にとっても必要な栄養素は多く含まれています。

また物質は、絨推が多いので、比較的長い時間胃の中に滞留しています。その結果、食べてもすぐお腹がすくということもありません。納豆は太りたくない人にとっても理想的な食品です。

納豆は摂ったものを正しく出す

納豆は下痢にも効きますが便秘にも効果的です。便秘は腸の病気ですが、腸が張って気色がわるいだけでなく、長く続けば、皮膚を始め、からだのいろいろな機能、組織に影響をおよぽします。
便秘になりやすい人は繊維質の多い食事を取るようにしたらよいとよくいわれます。納豆には100グラム中2~3グラムの繊維が含まれ、繊維の多い食品の部類です。

納豆の中のへミセルローズも便秘にすぐれた効能があります。納豆の繊維質が排便の作用を高めると同時にさまざまな毒素も取り除いてくれるわけです。
納豆は下剤などと違い、便秘のときいくら食べても障害はありません。長寿村落の人は大豆を常食にして、摂取・消化・排泄というサイクルをいつも正しく守っていたのです。
そのあたりにも長生きの原因があるのではないかといわれています。

これからの本格的な高齢化社会にも納豆が大切

動脈硬化はすべての老化現象につながります。もの覚えがすっかり悪くなったり歩行困難におちいったり、軽い運動さえも全然できなくなったりします。
これも心臓病と同様、血管にしなやかさが失われて、血管内腔にコレステロールや中性脂肪がつまってしまうためにおきる病気です。
からだ各部の機能が正しく栄養補給されていないために停滞してしまうのです。動脈硬化を予防することが実り豊かな老後を送るための絶対条件です。
納豆には動脈硬化によいとされる良質たんばく質、ビタミンB群が多量に含まれています。それに消化吸収もよい食品ですから、年をとってからの食事にもぴったりです。

風邪の予防にもなる

いくら医学が進歩しても、毎年違ったウィルスによって人間を悩ませる風邪だけは現在のところこれといった特効薬がありません。
風邪をひくのはからだが弱って抵抗力を失っているせいだぐらいは分かっていても、つい無理をして風邪をひいてしまいます。納豆はたんばく質、ビタミン、ミネラルをバランスよく含み、強力な活性酵素をもっている食品ですから、風邪に効いても不思議はありません。

風邪は万病のもとといわれています。風邪ぐらいと、無理をしているうちに思わぬ病気を誘発してしまったりします。風邪をひかないようにするには常日頃から抵抗力のあるからだにしておくことです。納豆はそんな抗体のあるからだにしておくための食品としても適しています。

納豆は細菌同士の闘いにも勝てる

納豆菌は乳酸菌よりも、体内で整腸作用が強く働き、下痢症状などの時はとくに効果的なのです。人間の腸の中には、約100種類の腸内細菌がいて、いろいろな働きをしています。その数は内容物1グラムにつき1億ぐらいという膨大な数字になります。

しかも、そのほとんどでは人体にとっては、よい作用をする有益な菌です。しかし、体調をくずし下痢などになると、有用な善玉菌が減って、健康人の正常な腸内活動を妨げる腐敗菌が増えてきます。
こういった時にも、納豆の納豆菌は効くのです。とくに納豆菌は乳酸菌より、腸内での滞留時間が長く、整腸活動の効力が長続きするというわけです。

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味噌の歴史と7つの食効

みその歴史「中国から渡ってきた」

みそは古い古い歴史をもった伝統食品で、和食に欠かせませんが、日本人はいつ頃からみそを使用し始めたのでしょうか?縄文時代には、ドングリを使ったみそのようなものを食べていた形跡があります。(ドングリを使ったみそはジンタみそといって明治のはじめ頃まで食べられていました)
弥生時代には、すでに大豆を栽培していました。原始的なみそはこの頃あらわれたようです。
飛鳥時代では、万葉集の中にみその歌がでてきます。

みそを正式に中国から日本にもってきたのは唐の名僧鑑真であるというのが、日本での通説となっています。しかしこれには異説もあって、鑑真がもってきたのは寺納豆の祖形の鼓(クキ) というものでみそではないという説です。

味噌の文字も奈良時代には未醤(ミソ)とされていたようです。未醤とは、未だ醤油に到らずということで、醤油とみそに別れていない状態のものをさしていたようです。

平安時代に入って初めて味噌という現代でも使われている文字が見えます。味噌の噂は日本での造語で中国文字ではありません。鎌倉時代、今でもいう一汁一菜が和食の基本とし確立しました。一汁とはみそ汁一杯のことです。室町時代にはみそを使ったみそ雑炊が大流行したようです。

とくに鴨の入った鳥雑炊が珍味として喜ばれました。頼朝が天下をとった頃から、みそは関東武士にとって強力なスタミナ源でしたが、戦国争乱の時代に入ると、完全に兵糧食として携帯していました。

武田信玄の陣立てみそ、上杉謙信の越後みそ、徳川家康の焼きみそ、伊達正宗の仙台みそなどが有名です。仙台みそは江戸時代に入って江戸で一番多く普及したみそでもあります。

江戸時代には、またみそ田楽が庶民の間で喜ばれ大人気だったようです。江戸時代は納豆汁も盛んでした。今はあまり聞かないあの「ナット、ナット、ナットー」という納豆売りの叫び声は江戸時代すでに聞かれていたことですが、その納豆を江戸の人はどうしたかというと、ほとんどがみそ29汁の中に入れて納豆汁として食べていたのです。

みそは自給自足していた

戦後のある時期ぐらいまでですが、みそはどんな山村でも作られていたのです。日本人は長い間、「こめ」「みそ」「つけもの」といったものは自給自足するものと心得ていたわけです。

かつて、みそ汁のだしは煮干とかつお節を用いていました。これは栄養学上のアミノ酸組成ということから考えても理にかなった方法だったのです。みそは伝統食品として古いだけでなく、身近かにあって常に日本人の健康を支えてきました。

「みそ」は蒸煮、あるいは水煮した大豆に米・麦・大豆などでの「こうじ」と塩を混ぜ入れ、熟成させた食品です。こうじの酵素作用、発酵作用、食塩の防腐作用を利用してできた大豆の醸造食品なのです。使った「こうじ」の種類、大豆の配合割合い、食塩の量、熟成期間などによってみその種類を分け、名称をつけています。

みその醸造後の働き

みそは基本的にとても身近なのであまり意識しませんが、い正当に評価されていないと思われます。たとえば、腸内の微生物を正常にする働きなどについてもどれだけ理解されていることでしょうか。

みそには、腸の中の微生物をたくさん増殖させることによって、整腸作用を促し、胃腸障害、便秘、宿便など身体の機能にさまざまな影響をおよぽす病気にも大いに力を発揮するのです。

また、腸内微生物が活発に動いてくれないと、糖質からたんばく質への物質転換、ビタミン類の合成などもうまくいかないのです。みその醸造酵母には動物たんばく質と組成を同じくするアミノ酸をいっぱい含んでいて、私たちのからだに想像以上の有効な働きをしてれるのです。

放射性物質やガンなどにも強い耐性があるとされているのもその一例です。みその酵母には、ビタミンDの前段階の特殊物質(エルゴステリン)が大量に含有されています。エルゴステリンは太陽光線をあびると、直ちにビタミンDに変化するものです。ビタミンDはカルシウムやリンの代謝に関与し、したがって骨格の形成に大いに関係するビタミンといえます。

みその栄養価と薬効

大豆のたんばく質は、みそに醸造される過程で大部分が加水分解されアミノ酸になります。みその脂肪は分離や酸化が防がれており、わりと安定しています。糖質の8割はぶどう糖からなっています。

ビタミン・ミネラルの類も豊富に含まれています。上等なよいみそとは、よく熟成された、味と香りが渾然一体となって溶けあっているみそのことで、素朴で奥行きの深い風味をもったものとされています。

みそは塩と糀と大豆という3つで構成されていますが、そのいずれでもない独特のものをもっています。みそは塩味を利かしたからといって、「塩なれ」といってそれほど塩辛くなるものではありません。

みそは酵素の作用によってできる食品ですがへみその酵素は大気中の乳酸菌と混じりあって独特の酸味をつけるのです。乳酸菌は、その土地の風土によって種類が多少違うのです。みその風味が土地によって異なるのは、そのためでもあるわけです。

みそに含まれている酵素は他の食物にも強い働きかけをします。牛肉のみそ漬けの肉がやわらかくておいしいのは、この酵素の働きによるためです。
また酵素の働きはたんばく質の消化吸収も助け吸収率は9割以上の高さになります。

みそは薬理効果もすぐれていて、さまざまな効用があります。みそのアミノ酸はタバコのニコチンの害を防ぎ、肝臓の解毒機能も強化します。脂質に含まれるリノール酸やレシチンは、コレステロールを除去する働きをもっています。さらに、新陳代謝を活発にして皮膚をなめらかにする働きや、抗ガン作用などももっているとされています。

味噌汁でたんぱく質たっぷり摂る

大豆のたんばく質は今や完全に肉に匹敵する価値を認められています。大豆はそのまま煮たり、煎ったりして食べても十分なたんばく源となりますが、
大豆をみそにして取り入れると、その消化吸収度は一段と向上します。大豆は煮豆、焼豆として食べた場合は、そのたんばく質は7割程度しか吸収できませんがみそにして食べると9割以上の消化率となります。
これは、みそこうじの酵素作用によって、すでに大豆のたんばく質が分解されてアミノ酸となっているためです。大豆のたんばく質はプロティンスコアの高い良質たんばく質ですから、きわめて人間のからだによいのです。

ごはんと味噌汁の組み合わせ

日本人が毎日食べているご飯の主成分は、糖質です。ご飯の糖質も人間のエネルギー源ですから、欠かさず取らなければなりません。このエネルギ一源であるご飯の糖質を消化吸収するにあたっては、ビタミンB2の力を借りるとわりとらくに吸収できるのです。

発酵食品であるみそ汁はまたビタミンB2の宝庫でもあります。
ご飯にみそ汁という日本の昔からの伝統食はこのことでもきわめて有益な組合わせだったのです。うまいからといってきれいな精白米を食べていれば余計にビタミンB2不足になってしまいます。
ご飯を食べる際にはかならずみそ汁を取るということはからだにとって必要不可欠なことです。

米と味噌汁はアミノ酸組成でも合理的

米と大豆、この両者には切っても切れない深いつながりがあります。米を主食として十数種類の大豆食品を生みだした日本人は米と大豆によって生き永らえてきた民族です。

米とみそ汁の関係もまた、栄養学的にみてすぐれた組合せです。アミノ酸組成からいって米は、リジンが少ないのですがメチオニンやシスチンは多いのです。逆に大豆のみそ汁はシスチンやメチオニンが少なくリジンが多いのです。ですから、米とみそ汁をいっしょに食べる日本の食事形態はアミノ酸組成のうえでも、きわめて理にかなっているのです。

味噌汁を飲むと快調、飲まないと不調

人間の腸の中には、100兆個という途方もない数の細菌が活動しています。この細菌には、人間の生体にあって非常に有益な菌と悪く作用する菌とがあります。
よい菌が、いつも活動してくれていれば快調(快腸でいられますが、悪い方が勢力を得たりすると大変です。下痢や便秘となって不調(不腸)このうえもなくなるわけです。
みそは大豆加工食品の納豆と同様、発酵醸造食品ですので有用な菌がいっぱいいます。便秘や下痢で苦しんでいる人、生来腸の弱い人、高齢者などはたいてい腸の中の有益な菌が少ないものです。そういう人にもみそ汁は大いに助けとなるのです。

味噌汁の塩分について

「みそ汁は大好きだが、血圧が高く、塩分を控えているのでみそ汁を敬遠している人がいます。食堂で、「うまいみそ汁だけど塩を禁止されているから」といってお湯で薄めてもらって結局全部飲んでしまったという笑い話的実話もあります。
塩、塩、といって塩分摂取を意識するあまり、塩の入っているものは何も取らないというのでは、からだのためにもよくありません。
みそ汁1杯に含まれる塩の量は1.5グラム程度です。さしたる量ではありません。塩をまったく欠いたら人間は生きていけません。塩をおそれるあまりみそ汁を飲まないということは、みそ汁の栄養価をプラス・マイナスしただけでもその損得がすぐ分かります。

たばこの害を味噌汁で

タバコは、「百害あって一利なし」ですがさまざまな嫌煙運動がいくら力を強めたとしても、この世から抹殺することは不可能でしょう。
それなら、タバコを吸っている人も吸わない人もせめていくらかでもタバコの害から逃れることを考えるべきです。
「タバコを吸う人は、みそ汁を飲んだらいい」とはよくいわれることですが、みそ汁にはタバコのニコチンの害を解毒する働きがあります。また、タバコの吸い過ぎで胃を荒らした人などにとってはみそ汁の中に含まれるビタミンB2は大いに効果があります。ビタミンB2には、胃の働きを活発にする作用があるからです。
しかし、禁煙する気があるのならこちらがおすすめです。

疲れやすい現代人には味噌汁が合っている

味噌の驚くべき著効では、生活習慣病、現代人特有の病にも味噌が効力を発揮することがよくわかります。
人間はリズムに乗って動いていればそれほど疲労するわけではないのですが、この複雑怪奇な現代社会によっては、精神労働、肉体労働を問わず人間を疲れさせる材料はいくらでもころがっています。
人間は生きているかぎり疲れるものとある程度覚悟しておくほうが賢明かも知れません。
肉体だけの疲労でしたら睡眠をよくとればたいていすっきりしますが、神経疲労となるとなかなかそうはいきません。みその中にも含まれているビタミンB2は神経ビタミンといわれるだけに、脳神経の機能にも有効に働きます。

現代人はみそ汁を毎日欠かさず飲んで、生きているかぎりたえずおそってくるストレスを始めとした疲労の原因と対決していかなければなりません。また、ビタミンB2は肉や卵、貝類にも多く含まれているビタミンです。ビタミンB2が多く含まれる食品はこちら

大豆で病気を予防

最近の日本の食は高カロリー

こちらより余計にエネルギーを摂取していれば、余分な脂肪がつきすぎて肥満となり、逆に、エネルギー不足をきたしていれば、からだの中の皮下脂肪やたんばく質がエネルギー源にして消費され、やせ細ってきます。

現代の日本人は、お金さえ出せば、世界中のあらゆる美味・美食を味わえますし、家庭においても戦前ではめったに食べられなかった御馳走のようなものを毎日食べています。ビール、ウィスキーの消費も増加率は落ちたとはいえ、年々増え続けております。

日本人は、セーブしながらもどうしても必要以上に高いエネルギーを取ってしまうように仕向けられている食環境の中にいつもいるのです。一方、必要以上に高いエネルギーを取っていながら、逆にたんばく質不足をきたして病気にかかっているような人もたくさんいます。

この栄養のアンバランスが、現代人に病気に対する抵抗力を失わせている原因なのです。そして最悪の場合は死に追いやる現実なのです。現在、人間がかかる可能性のある病気の数は3万、それに対して完全に治療法の確立しているのは3000ぐらいに過ぎないといわれています。従って27000程度の病気のうち何割かの病気は、極端にいえば手探りの状態で治療をすすめているということになるのです。
極度に発達したと思われる現代医学ですら、これが実態のようです。

ということは、病気にかかって医者通いをして、貴重な金と時間を浪費するより、病気を予防し病気にかからないようにしておくのが先決というものです。
それには毎日取る食事によってからだづくりをしておく以外にありません。こういった事情を背景にして、大豆食による健康の維持がふたたび唱えられはじめ、注目を集めるようになっているのです。大豆食を推進していれば、大豆の低カロリー、高たんばくが日本人を現代病から守り、日本人の長寿にさらに役立つことは明白です。

食物はからだの養いです。美味だけを追求して食べている愚はこの辺で避けなければなりません。

栄養バランスの整った大豆

大豆を「畑の肉」といったのは外国人の学者のようですが、そういわれるのも当然で、大豆はその豊富なたんばく質を始めとして、脂質、ビタミン、ミネラルなどあらゆる栄養素を含んだ理想的な食品です。
大豆のたんばく質にはリジン、トリプトファン、フェニルアラニン、ロイシン、イソロイシン、スレオニン、メチオニン、バリンなど10種の必須アミノ酸のすべてのものが含まれ、そのアミノ酸組成は動物性たんばく質ときわめて近いかたちをしています。

このほかグルタミン酸など10種以上のアミノ酸も含有しています。大豆の脂質はその成分のほとんどが不飽和脂肪酸で、そのうち半分以上がリノール酸からなっています。

大豆のビタミン類はビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンE 、ニコチン酸、コリンなどからなっています。ミネラルはナトリウム、リン、鉄などが含まれ、いずれも有効な物質です。大豆には、また特殊物質のレシチンが含まれています。
レシチンは老化防止に役立つとされている物質で、不飽和脂肪とコリンとリンが結びついた特殊物質です。さらに、大豆のサポニンに過酸化脂質を防ぐ作用があるとされています。
このように大豆の中にはさまざまな物質があり、それらが食物として人体に入れると有効な働きをして人間の生命活動を助けてくれるのです。
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