アレルギー疾患、虫歯予防にまで効果的な緑茶
お腹を壊したときにお茶を飲むと水分を補給するとともに、症状が軽くなると場合が多いことは、かなり以前から知られています。これは、お茶の抗菌作用によるものです。
お茶に含まれるカテキンには食中毒を引き起こす代表的な最近だるボツリヌス菌を抑制する働きがあります。
ボツリヌス菌は増殖するときに毒素を出すので増殖しないかぎり害はありません。
ボツリヌス菌だけでなく、腸炎ビブリオ、サルモネラ菌、黄色ブドウ球菌、ウェルシュ菌、コレラ菌などにも効果があります。
またインフルエンザウィルスに対しても、緑茶に含まれる4種のカテキンのうち、エビガロカテキンガレートはウイルスの不活性化に劇的な効果を示しています。
同様の効果は紅茶に含まれるテアフラビン(茶葉を発酵させる過程で4種のカテキンが酸化してテアフラビンを生成します)にも期待できます。風邪をひいたかなと思ったら、緑茶や紅茶をたっぷり飲んだり、緑茶や紅茶でうがいをするといいのはこのためです。
花粉症、アトピーにも
花粉症、アトピーなどのアレルギー疾患は、免疫機能が過剰に作用することで起きてきます。とくにアレルギー性の発疹の原因となるヒスタミンという物質の遊離を抑制する働きがカテキンに含まれていることは、実験で確認されています。
とくに緑茶や煎茶などの発酵していないお茶のカテキンで高い効果が得られました。臨床例としては、お茶を入浴剤がわりに使ってアトピーの症状が軽減したという報告もされています。
消臭効果
お茶にはコーヒーと同様、カフェインが含まれており、眠気覚ましや気分をリフレッシュしたりする効果があります。お茶のカフェインはカテキンと結合するので、コーヒーに比べるとその効果がマイルドなのが隼徴といえるでしょう。
緑茶には、生魚やニンニクなどの匂いを消す消臭効果もあります。フッ素は歯のエナメル質を強くしますし、虫歯の原因となる細菌の増殖もカテキンによって抑制されるのです。