さんは、私の本を読んで、出版社宛てにお手紙をくださった。達筆な字で善かれたその手紙によると、更年期のまっただ中にあった50代前半頃から、それまでは無縁だった体の不調に次々と襲われ、ずいぶんご苦労をされたらしい。
う特に胃腸がめっきり弱くなり、胃炎や胃潰瘍、神経性腸炎などを繰り返していたという。病院でもらった薬を飲むと一時的にはよくなるが、少し経つとまた、調子が悪くなる。に留まま一生、胃腸薬を飲み続けなくてはならないのかと、あきらめかけていた頃、私の本を読んで、生姜が胃腸に効くことを知ったという。
「先生の本に、胃が弱い人のみぞおちを触ってみると冷たい、と書いてありましたが、確かに、自分の胃のあたりを触ると、まるで氷が入っているかのようにひんやりと冷たいのです。それまでは「胃腸の不調=冷え」という発想はありませんでしたから、まるで目からウロコでした。それからは寝るときは必ず腹巻きをして、日中も使い捨てカイロなどでお腹を温めるようにしました。と、書いてある。
さらに、生萎紅茶や生姜湯を毎日飲み、梅番茶もよく作って飲んだという。生姜には、胃腸の内壁の血行をよくして、消化吸収を高める作用があることが知られているので、これらを積極的に飲むことで、ずいぶん胃腸にいい効果をもたらしたことだと思う。手紙の続きを紹介しよう。
「生姜はまた、失っていた食欲も呼び覚ましてくれました。ビリッと辛い生妾を料理などに入れると、何でもおいしく感じるようになったのです。
生妻を積極的に食べ、胃腸を温めるようにして、1ヶ月くらい経った頃でしょうか。気がつくと、10年近く悩まされてきた、胃の不快感や空腹時の痛み、食欲不振などの症状がなくなっていました。きっと効果があるはず、と信じてはいましたが、そのあまりの早さには驚きました。
生姜や腹巻きなどで胃腸の病気が治るなら、こんなに安上がりで安全なことはない。軽い腹筋運動や入浴などもとり入れて、さらにお腹の血行をよくしてほしい。