体を温める食べ物 冷やす食べ物 リスト!「冷え」対策と夏の食養生

体を温める食べ物 冷やす食べ物 リスト

「夏なのに体が冷える」「冬は手足が凍えるように冷たい」… そんな悩みはありませんか? 体の不調の多くは、毎日の食事による「冷え」から来ているかもしれません。

体を温める食べ物と冷やす食べ物を知り、季節や体調に合わせて食材を選び分けることは、体質改善の第一歩です。

この記事では、東洋医学の考え方に基づいた「温め食材」と「冷やし食材」を具体的なリストでご紹介します

あなたの「冷え」対策になる冬の食べ方から、暑い夏を快適に過ごすための食養生(しょくようじょう)の知恵まで、日々の食卓で使える具体的なバランス術を解説します。

今日から食事を見直し、内側からポカポカと元気な体を手に入れましょう。

体を温める食べ物 冷やす食べ物 低体温の人が増えたのはなぜか

人間の平均体温(表面温度)は36.5度です。これは体内の酵素がもっとも活性化され、活発な働きをしてくれる体温であり、この体温を維持することが、健康を約束してくれる1つの条件となります。

ところが近年、低体温の人がたいへん増えています。体温が低いと酵素の働きが低下するため新陳代謝が悪くなり、免疫力が正しく作用しなくなります。

このほかにも基礎代謝の低下、体内酵素活性の低→、疲労やアレルギー、生活習慣病にかかりやすい状態を招くことになるのです。

低体温の人の多くは、体温が35度台を下回り、新陳代謝の低下にともない基礎代謝が低下するため、脂肪を燃焼しにくくなり、太りやすくなるのです。また体温が下がり免疫力が低下すると、風邪などの感染症にかかりやすくなったり、さまざまなアレルギー症状が出やすくなります。

さらにはガン細胞が活発になります。低体温の原因は、生活習慣にあると考えていいでしょう。特に食生活の乱れは大きな原因といえます。

たとえば、加工精製食品の過剰摂取により、タンパク質、脂肪、糖分の摂取が多すぎるいっぼうで、ミネラルやビタミンが不足しがちです。

さらには無理なダイエットによるビタミンやミネラルの不足など、こうした食生活の歪みも低体温を引き起こす原因となっているのです。「医食同源」という言葉がありますが、東洋医学には、食によって健康を維持するという思想があり、体温の上がる食べ物を推奨しています。

にんじん、大根、ショウガ、ごぼうなどの根菜類やイモ類、豆類、ネギ、白菜などには身体を温める効果があり、東洋医学の見地からも推奨される食べ物です。

こうした身体を温める食べ物の多くには、ビタミンEやビタミンC が豊富に含まれています。ビタミンEには血行を促進させる機能があり、ビタミンCには血液中への鉄分の吸収を促進して毛細血管を活発にさせる働きがあるため、これらの食べ物をとることで、低体温や冷え症などを改善していくことになるのです。

旬のもの、土地のものが良い

最近では季節も旬も関係なく、ほとんどの食べ物が年中食べられますが、夏には夏に収穫できるものを、冬には冬のものをと、食べ物と季節の関係を考えながら食べることが大事です。

自然の摂理にのっとって食べ物を選んでいくことも、健康維持の1つの方法であるというのが東洋医学の考え方です。また、人間は非常によくできた生き物で、寒い地域では身体を温める食べ物を育て、暑い地域の人々は身体を冷やしてくれる食べ物をとり、環境とのバランスを上手に保ちながら生活をしています。

たとえば、みなさんもよくご存知のジンギスカン。これは北海道の名物ですが、ジンギスカンに使われる羊の肉は身体を温める作用をもたらします。

いっぽうで沖縄の名物であるトンポウロウなどは豚肉で、身体を冷やす作用があります。同じ肉でも、土地が変わればその土地の気候風土に合った食材を育て、その土地なりの食べ方で食べている。これはまさに人間の知恵というべきものではないでしょうか。さて、身体を温める食材の目安として、食材の育つ場所があります。

さきほど記した、にんじん、大根、ごほうなどの根菜類やイモ類、豆類、ネギ、ショウガ、白菜などはすべて土の中に育つ食物です。

これは自らが熱を持っているため、太陽の熱から逃れようと、育成の場所を自ら地下に求めたのです。よく昔の人が「根のものを食べろ」と言うのは、こうした地下に育つ食物を食べて、体温を上げなさいということなのです。

身体を温めるもの、冷やすもの。これはお酒などもその種類によって違いがあり、そのときの体調次第で身体が求めるものが違ってきます。

身体が非常に疲れているときなどは、焼酎のお湯割りに梅干しをいや入れて飲むのが、もっとも身体を癒してくれます。これは温かいお湯が副交感神経を刺激してリラックスを促し、それに加えてアルコールが入ることで血管が拡張するからです。

さらに梅の酸が入ってくると、ますます副交感神経反射が拡大されて、瞬間的にリラックス状態になるのです。逆に仕事がヒマで、5時を過ぎたら「そろそろ飲みに行こうよ」と言うような人の場合は、何はともあれまずは冷たいビールということになるでしょう。

ハードな仕事をしてくたびれた人は、焼酎のお湯割りを飲んで血流を増やそうと、おのずと身体がリラックスを求めますが、会議などが長引いて身体はちっとも疲れていないけど、なんとなく飽きちゃったという人は、気分をビリッとさせるため、交感神経を刺激する冷たいビールなどを飲んで頭と身体をシャキッとさせたいという指令が出るのです。つまりこれは、いま自分の身体がどのような状態で、どのようなものを求めているかの自己判断にもなるのです。
体を温める食べ物と冷やす食べ物のリスト、そして「冷え」対策と夏の食養生についてまとめます。

体を温める食べ物・冷やす食べ物リスト

食材は、東洋医学の「五性(ごせい)」という考え方に基づき、体を「温める性質(温性・熱性)」、「冷やす性質(寒性・涼性)」、「どちらでもない性質(平性)」に分けられます。

身体を温める食材(温性・熱性)

主に寒い地域や冬が旬のもの、地中で育つもの、精製されていないもの、発酵食品、辛いものに多い傾向があります。

分類 具体的な食材の例
野菜 しょうが、にんにく、にんじん、かぼちゃ、ごぼう、れんこん、たまねぎ、ねぎ、にら、かぶ、赤唐辛子など
穀物 もち米、黒砂糖、未精製の穀物(胚芽米、黒糖など)
果物 りんご、桃、さくらんぼ、栗、あんず、オレンジ(血行促進作用があるため)
肉・魚介 鶏肉、羊肉、赤身の肉、えび、まぐろ、かつお、さけ、あじ、さばなど
その他 納豆、味噌、醤油、塩、黒酢、ココア、紅茶、ほうじ茶、ナッツ類など

身体を冷やす食材(寒性・涼性)

主に温暖な地域や夏が旬のもの、地上で育つもの、水分が多いもの、精製されたものに多い傾向があります。

分類 具体的な食材の例
野菜 きゅうり、なす、トマト、レタス、キャベツ、白菜、もやし、ゴーヤ、セロリ、たけのこ、大根(生)、ごぼう
穀物 小麦(パン・うどん)、そば、白砂糖、白米
果物 スイカ、メロン、バナナ、パイナップル、マンゴー、柑橘類(レモン・グレープフルーツ)、柿、梨、キウイ
肉・魚介 カニ、たこ、あさり、しじみ、わかめ、昆布、豆腐
その他 緑茶、コーヒー、ビール、化学調味料、マヨネーズ、ごま油など

「冷え」対策と夏の食養生

「冷え」対策(体を温める)

冷え性の対策としては、体を温める食材を意識して摂ることが基本です。

  1. 根菜類と冬の旬の野菜を積極的に摂る:にんじん、ごぼう、れんこん、かぼちゃなどの根菜類は、地中で育つため、体を温める効果が高いとされています。
  2. 加熱調理をする:体を冷やす性質を持つ食材も、加熱することで冷やす作用が和らぎます。特に夏野菜でも煮物や炒め物、スープなどにして食べましょう。
  3. 生姜や香辛料を活用する:料理に生姜、にんにく、唐辛子、胡椒などの香辛料を加えると、血行が促進され体を温める効果が期待できます。
  4. 未精製の食材を選ぶ:白米や白砂糖よりも、玄米、黒砂糖、全粒粉などの未精製の食材のほうが体を温める傾向があります。
  5. 温かい飲み物を摂る:紅茶、ほうじ茶、ココアなどは体を温めます。

夏の食養生(体を冷やしすぎない)

暑い夏には体を冷やす食材も大切ですが、冷たいものばかり摂りすぎると、かえって胃腸を冷やし、夏バテの原因になります。

  1. 夏野菜は適度に:きゅうり、なす、トマトなどの夏野菜は体の熱を冷ます働きがあるため、熱中症対策には有効です。ただし、食べ過ぎには注意し、冷やしすぎないよう適量を心がけましょう。
  2. 加熱調理で冷えを緩和:冷やす性質のある夏野菜でも、生で食べるよりは炒めたり煮たりと加熱して摂ることで、内臓の冷えを抑えられます。
  3. 水分・ミネラル補給:汗で失われる水分とミネラル(塩分)をしっかり補給しましょう。梅干しや味噌汁などもおすすめです。
  4. 冷たい飲み物は控える:喉ごしが良いからといって冷たい飲み物やアイスクリームを摂りすぎると、胃腸の働きを弱めます。常温や温かい飲み物を選びましょう。
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