緑茶を飲み始めて体調が良好

胃潰瘍と十二指潰瘍を併発したストレス地獄

もともと胃腸が丈夫なほうではないんですが、今年の正月過ぎてから、めっきり調子を落としまして。仕事はますますハードになるうえ、高齢の母親も体調を悪くしたり、娘の就職が重なったりと、心労の続くことが次々に起こったんです。
それに合わせるように不眠がひどくなったかと思えば、嘔吐や便秘と下痢を繰り返したり。
あまりにひどい症状が続くので病院に行ったところ、胃にびらんと大腸にポリープがあるという診断。
十二指腸にも潰瘍があると言われました。まあ入院するまでには至らずにすんだのですが、ポリープは内視鏡で切ることになりましてね。薬も20日分、たっぷりもらいました。
緑茶をすすめてくれたのは、私のそんな状態を知った友人です。「これを飲めば一発だ」と言って友人が持ってきたのは、「常葉緑」という緑茶でした。ただ、これは普通の煎茶のように葉から抽出するのではなく、菓も茎もすべて粉末状になっていて、溶かして飲むタイプのお茶なんです。つまり緑茶の成分を、茶がらにして捨てることなく吸収できるというものなんですね。その時は、医者のクスリも飲んでいましたが、副作用の心配もありましたし、1箱も持ってきてくれた友人の好意を無にするのもはばかられたので、半信半疑ながらも試すことにしたんです。

緑茶を毎日続けているうちに体調が改善

だいたい私も緑茶好きでしたが、それからは「常葉緑」を会社に置き、朝昼晩と一日最低でも3回は飲むようにしました。医者のクスリも併用してですが。
飲みはじめて1ヶ月から1ヶ月半くらいたつた頃でしょうか、いつのまにか、胃の痛みや吐き気といった不快感を感じなくなっているのです。それだけでなく便通もとてもよくなり、下痢もしなくなりました。医者のクスリがなくなって緑茶だけを飲むようになっても自覚症状はほとんどゼロ。本当はもう一度検査を受けに病院へ行かなくてはいけないんですが、その必要性も感じないほど、今は快調ですⅧ胃腸だけでなく、これは不眠にも効くみたいですね。
今までは睡眠導入剤を飲まないと眠れないことも多かったのですが、緑茶を毎日飲みはじめてからは、30分くらいで眠りにつけるようになりました。
私は若い頃から自律神経失調症ぎみで、仕事中、動悸や冷汗に襲われることもありまして。過度のストレスも原因なんでしょうね。
今は会社でもキツイと思ったら、自分で暖かいお茶を入れて飲むようにしています。不思議と、気分が落ち着いてくるんですよ。毎日クスリ替わりに飲んでいるうち、どんどん調子がよくなるんですから驚きです。すすめてくれた友人には本当に感謝したいです。

ガン、高血圧、脳卒中、心筋梗塞、糖尿病に作用する緑茶

ガンを予防する

がん発生のメカニズムについては、未だに十分には解明されていません。一般に突然変異を引き起こす物質(イニシエーター)によって細胞の遺伝子が傷つけられ、がんになりやすい状態になり(イニシエーション)、さらに発がん物質(プロモーター) によって細胞ががん化する(プロモーター) と考えられています。

がん化した細胞は増殖して腫瘍をつくり、がんと診断されるわけです。がん予防に効果が高いβカロチン(体内で必要に応じてビタミンA にかわる)はプロモーションに対して、ビタミンC 、E はイニシエーションに対して効果があることが確認されていますが、茶葉はこれらのビタミンを含んでいるうえに、胃にイニシエーション、プロモーション両方を抑制する働きをもつカテキンも含んでいます。
このうち、カテキン、ビタミンC は水溶性なので抽出液に溶けだしますが、βカロチン、ビタミンE は茶葉のなかに残り、多くの場合、茶殻として捨てられてしまいます。茶葉には、また豊富な食物繊維も含まれており、便秘にいいだけなく腸内でできる有害物質を吸収して体外に排泄する効果もあります。お茶として飲むほか、ふりかけや卵焼きの具にするなどして茶菓を食べる工夫をすることもがん予防につながります。

消化器系のガンを抑制するお茶の渋み成分などにも紹介されています。

血圧上昇を抑えて心筋梗塞、脳梗塞を予防

心臓は収縮して血液を送りだしますが、このとき、血液の圧力で血管が押し広げられます。この圧力が血圧で、常に最大血圧が145mmHG以上、また最小血圧が85mmHG以上という状態が続くことが高血圧症です。
脳卒中、心筋梗塞などを引き起こす高血圧症の9割は本態性高血圧症と呼ばれ、はっきりした原因は認められていませんが、血管を収縮する作用をもつアンジオテシンⅡ が要因となっているというのが現在での定説です。血液中に含まれるアンジオテシノーゲンは、腎臓から遊離される酵素レニンと作用してアンジオテシンⅠに変換し、さらにアンジオテシンⅠ の変換酵素(ACE) によってアンジオテシンⅡ に変換します。現在の血圧降下剤はこのACE の働きを阻害する物質が使われますが、カテキンにも同様の働きが認められています。

血糖値の上昇を抑制して糖尿病を予防

デンプンや糖質を分解してつくられるブドウ糖は、膵臓から分泌されるインスリンによって血液中から組織に取り込まれ、生命活動に必要なエネルギーとして利用されます。インスリン不足で血液中の糖濃度が上昇するのが糖尿病です。
カテキンには糖分を分解する酵素であるα・アミラーゼとシェークラーゼの活動を阻害し、この結果、食事として摂取した糖質の消化の一部が妨げられ、ブドウ糖の生成も抑えられ、血糖値の上昇が抑えられるのです。

緑茶を実際に飲んで 1日に20杯飲む

価格よりも品質

私は、埼玉県は狭山市の出身。狭山茶の本場です。父親は浪曲師でしたが、母親がお茶屋をやっていまして、私も小さい頃から門前の小僧で、お茶の摘み方から火入れの仕方まで教わったもんです。
お茶とは、そりゃ馴染みが深いんですよ。私自身も家内とここ杉並で、戟前からお茶屋をやってます。
以前、高座でお茶を出してくれる若い衆が「師匠はお茶屋さんだから、楽屋のまずいお茶を飲ますわけにはいかない。失礼にあたる」と思い込んで、半年間、水ばっかり飲まされていたことがあるんですよ(笑)
半年経って、ようやくお茶をいただけるようになりましたが…。
お茶屋だからって、毎日高価なお茶を飲んでるわけじゃありませんよ。もっぱら「茎茶」専門です。手頃な値段の割には煎茶と同じ程度の昧が楽しめるので、気に入っています。
お茶は1 日に20杯は飲んでますかね。300gのお茶缶が1週間もたないくらいですから、相当でしょう。
出がらしのことを「バカ茶」といいますが、これは絶対にいただきません。
茶葉だけは、マメに入れ替えて飲むようにしています。お茶をおいしくいただくには、茶葉をたっぷりと入れるのがコツ。最後のひとつまみが、お茶をおいしくしてくれる。「味があがる」っていうんですかね。私は熟めの濃いお茶が好きなんですが、一番おいしく感じるのは、寝起きに梅干しをつまみながら飲むお茶。これはもう、やめられませんね。

栄養満点の緑茶を飲む習慣は昔の人の知恵

緑茶の加減かどうかはわかりませんが、おかげさまで身体はいたって健康です。
最近、仲間うちでは糖尿病の人が多いようなんですよ。お酒が好きだったり、肉ばっかり食べたりとそれぞれですが、そういう人は一般的にお茶をあまり飲まないように思いますね。甘みのあるものばっかり飲んじゃう。
お茶さえあれば十分なんでお酒は飲みませんが(笑)、これ程健康でいられるのも、お茶をたっぷり飲んでいるおかげじゃないでしょうか。
もともとお茶は、薬として珍重されていたものですし、「茶腹も一時」ってことわざがあるように、お腹がすいても茶を飲んでおけばしのげる。それだけ栄養もあるってことでしょう。昔の人の知恵ですね。
家の庭にある牡丹の木には、いつも出がらしの茶葉を肥料として撒いています。
これがまた、栄養たっぷりなんでしょう、毎年、見事な花を咲かせてくれます。
人間にいいものは、土にも花にもいいってことですかね。毎年、新茶の時期になると、お茶の産地を訪れて、生一本のお茶をいただいています。お茶の味は産地によって全く違うんですよ。
生一本のお茶を飲むと、その違いがよくわかります。日本人の生活に馴染み過ぎて、最近は影が薄いお茶ですが、その良さを改めて認められる時がきっとくると思います。