縄文時代の食がお手本になるのは

玄米食で免疫力があがる

「生きる糧」という言葉がある通り、あらゆる生き物は食事なしに健全な生命を育むことはできません。とはいえ、人間の場合、ただものを食べさえすればいいというわけではなく、毎日3回きちんと食事をとるという基本的な生活習慣に加えて、副交感神経を刺激して体温を上げ、免疫力を正常に作用させる食品の選択が必要です。

これを実現させる食事のお手本として、私は縄文時代の食事が理想的なのです。我が国に培われてきた食文化の移り変わりを眺めていくと、そこにはいくつかの特徴が見てとれます。

まず、百味の飲食と称されてきた通り、穀類や木の実から海藻類まで、かなりの雑食性にあふれていたこと。そして第二に、素材にあまり手を加えず、できるだけ自然な状態で食べていたことです。

こうした背景の中で、米(玄米)を主食として野菜やきのこ、海藻類など食物繊維を豊富に含む食べ物を中心に、ときどき魚や肉といった動物性タンパクを補っていた縄文時代の食生活は、栄養学的に見ても、実にバランスのいい食事といえるのです。

特に玄米食が健康に与える効果は非常に大きなものがあります。

かつて大きなストレスを抱え、毎日落ち込み、怒りつぽくなり、精神的に不安定な状態が続いた時期がありました。精神状態が不安定になってくれば、肉体は敏感に反応するものです。
著しい血圧の上昇や肩こり、夜間の頻尿など、まさに身も心もボロボロでした。そんなときに出会ったのが玄米です。

当時私の体温は、極度のストレスによって交感神経緊張が際立ち、35.5度という低体温状態になっていたのです。ところがご飯を、それまで食べていた白米から玄米にかえたことで36.5度まで上がり、体調がみるみる改善され、健康を取り戻すことができました。免疫学的にいうと、玄米にはカルシウムやマグネシウム、カリウムなどのミネラル類といった副交感神経に作用する栄養素がふんだんに含まれているため、体温の向上と心身のリラックスが回復され、免疫力を正しく作用させる効果が導き出されたということになります。

理想的な糖分の摂取ができる縄文時代の食

さて、縄文食のもうひとつの大きなメリットに、安定した糖分摂取が挙げられます。当然のことながら縄文時代の人も、筋肉や脳を活性化させるエネルギー源として糖分が必要だったはずです。

現代であればケーキやお菓子類など砂糖の入つた甘いものということになるのでしょうが、縄文時代の人々が日ごろから精製された砂糖を食べていたとは考えられません。

では何で糖分を補っていたのかというと、これもやはり玄米などを中心とした穀物類、炭水化物なのです。精製された砂糖から摂取する糖分と、穀物類などの炭水化物からとれる糖分では吸収力がまったく違い、食に対する満足感に大きな差が生まれるのです。

ケーキやお菓子などに使われる精製された砂糖は「しょ糖」と呼ばれ、体内に入ると肝臓を経由してものすごいスピードで血液中に吸収されます。すぐに満足感が生まれますが、満足感が持続しません。そのためすぐに「また甘いものが食べたい」となって、つねに甘いものを食べ続けていないと、満足感や気持ちの安らぎを持続できないのです。

いっぼう、穀物類を食べることで摂取できるブドウ糖は、血糖値が上がりにくく、下がりにくいという性質を持っています。穀物類から得る糖分は、咀嚼をくり返し、含まれているでんぷんが消化酵素で分解されてようやくできる糖分なので、血糖がゆっくりと体内に吸収されていくのです。

これによって「甘いものが欲しい」という欲求を長時間忘れることができ、糖分過多、ひいては肥満を防ぐことができます。

縄文時代の人々は糖分ひとつにしても、実に効率的なとり方をしていたのです。これを現代の食生活に置き換えて、何を食べて糖分を摂取すればいいのかと考えたとき、もっとも理想的な食べ物がご飯で、しかも未精白の米がいいのです。

間食は一切せず、朝昼晩とご飯をしっかり食べることです。あるいは、未精白の小麦を使った黒パンなどもいいでしょう。たしかにこれらの食べ物は、糖分を要求する疲れた身体に対して即効性はないものの、毎日の食生活の中でくり返し食べ続けることで、安定した糖分摂取を可能にし、ストレスのたまりにくい、元気な身体づくりに貢献してくれます。

「米にこだわる」が質をあげる

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