なぜこんなに冷えてしまうのか?

体を冷やす「食べ方」

エアコンの普及以外に体を冷やす原因として考えられるのは、ここ20~30年の日本人の飲食物の摂り方の間違い。中でも、「食べすぎ」は大きな問題といえる。
「飽食の時代」といわれて久しいが、現代人は本当に食べすぎている。これは私が常に訴えていることであるが、昔と違って、現代の日本人はたいした運動や労働をしていないのだから、そもそも1日3食は食べすぎといえる。誰でも、食べすぎて、急に眠たくなったり、疲れがどっと出て動くのが億劫になったりしたことはあるはず。
これは、食べたものを消化・吸収するために、多くの血液が胃腸に集まり、脳や筋肉などに配給される血液量が少なくなるためだ。

体内で多くの熟を産生し、体温の維持に働いている場所は、筋肉や肝臓、脳、心臓など。安静時の産熱量は、骨格筋が約2% 、肝臓が約20% 、脳が約18% 、心臓が約1% とされている。
これらの場所に血液が供給されにくくなると、当然のことながら産み出す熱量も少なくなり、体温が下がって、体が冷える。その結果、さまざまな病気にもかかりやすくなる。
反対に、少食にしたり、断食をしたりすると、胃腸へ供給される血液が少なくてすむので、筋肉や脳、胃腸以外の臓器などへの血流がよくなり、順調に熱が産生される。
さらに、「食べすぎ」は血液をドロドロに汚す原因にもなる。食べたものが消化しきれないばかりか、摂取したタンパク質や脂質、糖質を燃焼しきれず、老廃物で血液を汚してしまうのだ。漢方医学では、血液の成分などまったくわかっていなかった2千年も昔から「万病一元、血液の汚れから生ず」といわれてきたように、血液の汚れはあらゆる病気の原因になると考えられている。

体を冷やす「陰性食品の摂りすぎに注意

西洋医学には「冷え」や「冷え性」という概念がないが、漢方医学では「冷え」を極めて重要視してきた。2千年も前から、食べると体を温める食べ物を「陽性食品」、逆に体を冷やす食物を「陰性食品」として分け、病気の予防や治療、健康の増進に役立ててきた。体を冷やす「陰性食品」の代表的なものをあげてみよう。

  1. 水分が多い食べ物…水、酢、緑茶、コーヒー、ジュース、コーラ、牛乳、ビールなど
  2. 南方系の食べ物…パイナップル、バナナ、マンゴー、トマト、キュウリ、カレーなど
  3. 白・青・緑色の食べ物…白砂糖、クリーム、うどん、菓野菜など
  4. 柔らかい食べ物…パン、マヨネーズ、バター、ケーキなど
  5. 柔らかい食べ物
  6. 化学調味料・化学薬品(甲状腺ホルモン剤を除く)・サプリメント

あなたの毎日の食生活を振り返ってみてほしい。これらの「陰性食品」ばかり摂っていないだろうか。私が幼い頃は、南方系の果物や、パン、バター、マヨネーズ、ケーキなどの洋食はほとんど食べなかったし、生野菜をサラダにして食べる習慣もなかった。もちろん、いまのように自動販売機やコンビニで缶コーヒーやジュースなどが手軽に買えることもなかったし、サプリメントなどは、その存在さえ知らなかった。
それが、いまはどうだろう。欧米風の食生活の定着や物流の発達、インスタント食品や冷凍食品の普及などによって、一世代前とは大きく違う食生活の変化が起こっている。現代人は総じて、体を冷やす「陰性食品」に囲まれて生活し、摂りすぎているといえる。

意外!「塩分の控えすぎ」も体を冷やす

「塩を減らす」ことも体を冷やす

こう聞くと、驚く人も多いだろう。ここ数十年、塩分の摂りすぎは高血圧や脳卒中などの原因になるとして、減塩を心がけるのが常識とされてきたからだ。
ひと昔前までは、東北地方の人に高血圧や脳卒中が多かった。彼らはみそ、しようゆ、漬け物などのしょっぱい食べ物を好み、調査によると1 日30g以上もの塩分を摂取しているということから、その因果関係が取り沙汰されたのだ。
しかし、いまではその常識もくつがえされつつある。
なぜなら、これがきっかけで日本全国に減塩運動が広まり、塩分の摂取量は大幅に減少したにもかかわらず、高血圧の患者数は減っていないのが現状。
また、脳卒中の死亡率は確かに減ったが、脳の血管に血栓ができて詰まる脳梗塞の死亡率は反対に増えている。東北地方の人に高血圧や脳卒中が多かった当時でも、彼らの平均寿命は全国平均より2~3歳しか短くなかった。
つまり、塩分だけが原因ではなく、冬場の寒さや運動不足、野菜の摂取不足なども影響していたと考えられる。

一方、漢方医学でいえば、塩分には体を温める作用がある。これをふまえると、東北地方の人たちは、塩分を多く摂ったからこそ厳しい冬を乗り越えてこられたといえる。
もし、塩分をたくさん摂っていなければ、高血圧や脳卒中で倒れるずっと前に、体の冷えが原因で起こる風邪や肺炎、結核、リウマチ、うつ病などで早死にしていたかもしれない。
塩分を控えすぎるあまり、塩分不足になって体が冷え、それが原因で病気になってしまっては元も子もない。いたずらに減塩に走るのはやめたほうがいい。
ただし、使用する塩は、化学合成塩を避け、約100種類もの豊富なミネラルを含む自然塩にしたほうがいい。また、発汗や排尿をしっかりすることも心がけてほしい。水分と一緒に体内のナトリウムもきちんと排出できれば、心臓に負担がかかることもなく、血圧が上昇する心配もない。

水分の過剰摂取は「水毒」を引き起こす

体を冷やす」という観点から考えると、「塩分を控える」ことと並んでもうひとつ、異議を唱えたいと思っている「健康の常識」がある。それは、「水分をたくさん摂る」ということだ。多くの医師や栄養学者などが、「血液をサラサラにするために、なるべく多く水分を摂るようにしよう」と指導している。
これが半ば常識のようになっていて、「1日に必ず、2 Lの水を飲むようにしている」とか、「水はいくら飲んでも太らないし、体にいいので、空腹を感じたときは水をたくさん飲む」などという人も多い。
しかし、水は代表的な「陰性食品」なのである。冷たい水をガブガブと大量に飲むと、当然のことながら体は冷える。さらに、排出されずに体内にたまった水分は、漢方医学でいうところの「水毒」を引き起こす。冷えが原因で起こるさまざまな症状や病気は、水毒によるものが多い。「冷・痛・水」の三角関係図」を用いて、水毒について説明できる。

「寝冷えすると下痢する」のも、「冷房が効いた部屋で長時間過ごしていると頭痛がする」のも、「雨が降る日は神経痛がひどくなる」のも、すべて水毒にょるもの。「冷え」と「水」と「痛み」は、密接に関係しているのだ。

体が冷えると、冷えの原因である体内の余分な水分を何とか体外に排出して、体をおう温めようとするメカニズムが働く。嘔と吐や発汗、くくしゃみや鼻水、頻尿、下痢(水様便) などは、その反応として、体外に出された水分なのだ。人間の体の60~70 % は水分でできている。もちろん、水分は生命を維持するために欠かせないものだが、それは尿や汗で十分に排出された上でのこと。ただやみくもに水分を摂ればいいというわけではない。運動不足の人や冷え性の人などは、特に気をつけてほしい。

現代人の「運動不足」も冷えの原因

「食べ方」以外の原因ですぐに思いつくのは「運動不足」だ。前にも書いたように、体の熟は、筋肉で最も多く産生されている。運動不足によって筋肉量が減ったり、筋肉の運動量が低下したりすると、産熱量が減り、体温も下がって、体が冷える。
人間の筋肉の70%以上は、下半身にある。よく歩くことや、下半身を使うスポーツをすることが、冷えを防ぐためにも大切なことがわかるだろう。移動手投が徒歩にかぎられていた時代の日本人は、とにかくよく歩いていた。それに比べると、現代人は驚くほど歩かなくなっている。
「健康のために、1 日1 万歩を目標に」などといわれているが、意識的にウォーキングの時間でもとらないかぎり、普通に生活していたのでは全然足りない。

足は「第二の心臓」ともいわれ、下半身の運動によって筋肉を十分に使うと、心臓への血液の戻りもスムーズになる。その結果、全身の血行がよくなって、体が温まるのだ。反対に、下半身を使わずにいると、体はどんどん冷えてくる。

冷えは「現代病」けストレスやファッションも関係あり

現代人に避けて通れないストレスも、体の冷えを助長させている原因のひとつ。ストレスを受けると、交感神経が活発になり、緊張のホルモンであるアドレナリンやノルアドレナリンの分泌が高まる。それによって血管が収縮して血行が悪くなるため、体が冷えてくるのだ。極度に緊張して、手足が冷たくなった経験はないだろうか。
これは典型的なストレス反応のひとつだ。一時的なストレスならさほど問題はないが、現代は複雑な情報社会が形成され、仕事や周囲の人間関係などで恒常的なストレスを受けやすい。つまり、血行が悪くて体が冷えている状態が常に続いていることになる。ストレスを避けて通ることができない以上、ため込まずに解消する方法を考えることが得策である。

1日の終わりに、湯船にぬるめのお湯をためてゆっくりと入浴することもおすすめのリラックス法だが、忙しい人が多いせいか、シャワーだけで入浴をすませる人が増えているという。これもまた体を冷やす一因となり、さらなる悪循環が生じる。エアコンが普及し、古来から伝わってきた夏の暮らしを一変させたことが、冷えに拍車をかけていることは先に述べた。冬もまた、電車やバス、乗り物の中、建物の中では暖房が完備していて、快適に過ごすことができる。これによって、季節を度外視したファッションに身を包む人が増えたのも、冷えが 延した大きな原因。
特に若い女性はおしゃれを重視するあまり、冬でも素足にパンプスを履いたり、ミニスカートで歩いていたりする。夏は夏で、街中でも水着と見聞違えるほど露出が高かったりする。
こんなファッションは冷え症に最悪なども参考にしたい。
こうして考えていくと、冷えはまさに「現代病」だ。いまの時代、体が冷えている日本人が増えているのは当然であり、ますます増えていくものと予想される。それにともなって冷えが原因で起きる病気も増加するだろう。

冷えを防いで病気を予防するには、日頃から「体を温める」方法を実践することがとても重要だ。とはいえ、忙しい毎日を送る中で、面倒なことや難しいことはなかなか続かない。
そこで、「生姜」の出番。いつでも簡単に手に入るし、その「冷えとり」効果の高さは先祖代々お墨付きである。おまけにこの「生姜」、冷えとり以外にも、たくさんの薬効が期待できるのだ。その驚くべき「生妾力」を解説する前に、論より証拠。ということで、実際に生姜で健康になったり、きれいになった人たちのレビューを紹介していきたい。

冷え性は女性だけでなく国民病になりつつある

平熱35度台が急増

「私は冷え性だ」「いつも手足が冷える」などという人は非常に多いが、そもそも西洋医学には「冷え」や「冷え性」という概念はない。
自分の体が冷えているのか、そうでないのかを、客観的に判断するには、体温を測定してみるのが一番わかりやすい。現在、36.8度の体温が平熱だという人はほとんどいないのではないだろうか?

ほとんどの人が35度台で、ひどい人になると34度台しかない。私たちの体は本来、36.5度~37度の体温で、最もよく働くようにできている。
つまり、それより低い体温では、体の機能が低下し、さまざまな病気が発生しやすくなるということ。
実際、体温が1度下がると、代謝は約12%、免疫力は約30% 以上も低下するといわれている。35.5度の体温が恒常的に続くと、排泄機能が低下したり、自律神経失調症状ヤアレルギー症状が出やすくなる。

35度の体温では、がん細胞が最も増殖するし、34度は、水に溺れて救出された人の命が助かるかどうかの瀬戸際の体温。また、気温や体温が下がる冬には、風邪や肺炎、脳梗塞や心筋梗塞、高血圧などの疾患が増えるだけでなく、ほとんどの病気で死亡率が高くなる。
1日の中で気温や体温が最も低くなる午前3~5時の時間帯には、死亡する人や発作を起こす人が多くなることもわかっている。健康な人でも、体温が低い起床時から1~2時間は体が重かったり、気分がすぐれなかったりして何となく調子が出ないものだ。その後、体温の上昇にともなってだんだん調子がよくなり、体温が一番高くなる午後2~5時頃が最も活動的になる。

このように、体温は人間の健康や生命にとって極めて重要。その体温が低下しているということは、由々しき問題といえるだろう。
しかも、この低体温化傾向は、若い人にかぎったことではない。さまざまな年齢の患者さんの体温を計っても、総じて低体温であることがわかってきた。ひと昔前までは、「冷え」というと若い女性の専売特許だったが、いまや、老いも若きも、男も女も、日本中がみんな冷えている。

意外にも冬より夏のほうが冷えている

四季の移り変わりのある日本に住む私たちにとって、「体が冷える」といえば、かつては当たり前のように「冬」の現象だった。
ところが、いまの時代はどうだろう?いまや、あらゆるところにエアコンが備えられている。真夏でも、建物や乗り物の中は決して暑くない。それどころか、エアコンが効きすぎて寒い場合さえある。暑くならず、体温も上昇していないのに、薄着をして、冷たい飲み物や体を冷やす食べ物をたくさん食べていれば、当然体が冷える。汗もかかないので、体にたまった水分を排出できず、これがまた、体内を冷やす要因になる。
また、肌は乾燥気味で荒れてくすんでいるという人は冷えている証拠です。
こうして「夏こそ体が冷える」という、かつてない現象が定着してしまった。

エアコンの普及には、さらなる功罪もある。屋外と室内の温度差があまりにも大きいため、体温を調整する自律神経に多大な負担がかかる。自律神経のバランスが崩れると、疲れがとれない、熟睡できない、食欲がわかない、肩がこる、そして手足が冷えるなどの不定愁訴が現れる。

血管を収縮・拡張させて体温を調節している自律神経が乱れると、血液の循環が悪くなり、さらなる冷えを感じるようになる。血液循環だけでなく、ホルモン系統や消化器系統にも不調が現れ、病気を招きやすくなるということもいえる。

暑がりの人も注意する

「私は暑がりだから大丈夫! 」と思っている人も注意が必要。冷え症イコール寒がりとはかぎらない。自覚症状はなくても、冷えているというケースが結構ある。
例えば手足が温かくても、お腹をさわると冷たいという場合は冷え症である。漢方医学では「お腹」のことを「お中」といい、体の中心と考える。
中心が冷たい人は、手足の熱さは表面だけのもので、内部は冷えていることが多い。また、汗かきの人も冷え症といえる。汗が多いということは、体内に水分が多いからである。
ハードな運動をしたわけでもないのに、ちょっと動いただけで汗をかくとか、食事をするだけで汗が出るというのは、代謝がいいのではなく、体内の余分な水分を捨てて体を温めようとする反応。
極度の緊張を感じると出る冷や汗も同様で、水分を捨てて体を温めることで、ストレスに対抗しようとしている。むくみが出やすい人も体内の水分が多いといっていい。後で詳しく説明するが、水が多いと体は冷える。夏は外が暑いので、自分の体が本当は冷えているということに気づきにくいが、そのままにしておくと、冷えはますます進行してしまう。
体の不調が気になる人は、まず、冷えを疑ってみることだ。

現代人に喜ばれる「生姜」

生姜入り商品が続々登場し注目を集める

そばや冷や奴などの薬味として使われることが多く、これまでは脇役のイメージしかなかった生姜。しかし最近は、主役の座に躍り出つつある。
ビリッと刺激的な辛味や、体がポカポカと温まる効能、効果が注目され、生姜入りを謳った商品が続々と登場し、特に「冷え」が気になる女性たちの熱い支持を集めているのだ。

マヨラーからジンジャラー

数年前から、どんな食べ物にでもマヨネーズをかけないと気がすまない「マヨラー」と呼ばれる人たちが話題になっている。
それが最近では、この生姜版である「ジンジャラー」が出現しているそうだ。
若い女性に多いようだが、常にチューブ入りの生姜を持ち歩き、飲み物からお昼のお弁当、みそ汁、ラーメン、パスタなど、何にでも入れて生姜味にしてしまう人が急増しているという。
最初は紅茶に入れて飲み始めたのがきっかけ。ビリッとした生姜の味がクセになり、いまでは何にでも入れます。和風、洋風、中華風、あらゆる食べ物や飲み物に合うし、おいしくなるんです。という人が急増。
オフィスに置き生姜をして、緑茶や紅茶、買ってきたペットボトル入り飲料にも入れてる人も増えている。たちまち体がポカポカしてきて、冬でもうっすら汗が出ます。続けているうちに冷え性も治ってしまう人も増えているという。

生姜ブームの陰に「冷え」がある

ひとつの食材だけを大量に食べ続けることは、推奨できることではないが、生姜はもともと「薬味」。
食べ物や飲み物に頻繁に入れたところで、摂取する量はたかが知れている。また、カロリーも少ない(生姜10グラムをすりおろしたものが約2キロカロリー)。マヨラーのマヨネーズよりずっとヘルシーだし、後述するが、冷え対策やダイエット、風邪をはじめとする病気予防などにもかなりの効果が期待できる。生姜をこよなく愛するジンジャラーが急増しているというのもうなずけます。
例えば手足が温かくても、お腹をさわると冷たいという場合は冷え症である。漢方医学では「お腹」のことを「お中」といい、体の中心と考える。中心が冷たい人は、手足の熱さは表面だけのもので、内部は冷えていることが多い。
また、汗かきの人も冷え症といえる。汗が多いということは、体内に水分が多いからである。ハードな運動をしたわけでもないのに、ちょっと動いただけで汗をかくとか、食事をするだけで汗が出るというのは、代謝がいいのではなく、体内の余分な水分を捨てて体を温めようとする反応。極度の緊張を感じると出る冷や汗も同様で、水分を捨てて体を温めることで、ストレスに対抗しようとしている。
むくみが出やすい人も体内の水分が多いといっていい。基本的に水が多いと体は冷える。夏は外が暑いので、自分の体が本当は冷えているということに気づきにくいが、そのままにしておくと、冷えはますます進行してしまう。体の不調が気になる人は、まず、冷えを疑ってみることだ。

自分の肌のタイプを知る

ぁなたの肌は、ほんとうにあなた自身が考えている通りの肌質なのでしようか。自己流の判断が間違っているケースが案外多いもの。肌黄をきちんとわかっていなければ、効果的なケアはできませんよ。

「オイリー肌」「ドライ肌」ということばだけで肌質を表現するのは間違い

「あなたの肌質は? 」と聞かれたらどう答えますか。たいていの人は「私はオイリー」とか「ドライ肌なの」と答えることでしょう。
しかし、よく考えてみると、オイリーとは皮脂の分泌が活発なこと。皮脂の分泌は、その人の肌の生理で決まる問題です。
一方、乾燥とは、そのときの肌表面の水分の保有状態をさすことば。つまり、オイリーという「肌の形態」をあらわすことばと、ドライという「肌の状態」をあらわすことばを、肌質のタイプ分けに使ってしまうと厳密にいえば、矛盾が生じてしまうのです。たとえば、肌を器械で測定してみると、オイリー肌でもドライ肌の人がいるし、オイリー肌で肌の水分量も多いという人がいるのです。
肌質を正しくいうためには、肌の皮脂の分泌状態と、水分の保有状態のをチェックする必要があります。「脂分は多いけど、水分は不足ぎみ」とか「脂分も不足ぎみ」というのが、肌質の正し表現方法です。
オイリー肌、ドライ肌というだけでは、肌質を完全に表現できず、正しいスキンケアを行うには、情報不足なわけです。
肌質をTソーンだけで判断しないことせっけん洗顔したあと15分くらいそのままにしておきます。つっぱり感がすぐなくなる人は十分脂分がある人、なにもつけないとつっぱったままの人は脂分不足。その他、ファンデーションをつけたときに、化粧くずれの早い人は脂分過剰、粉をふいたようになるのは水分不足ということがわかります。鏡でじっくり自分の肌の状態を見たり、じかに手で顔をさわってみることもチェックの方法のひとつ。
肌のそのときどきの状態をこまめに正しくチェックすることにより、どうお手入れをすればよいかわかります。さらに、よくチェックすると気づくことですが、肌のそれぞれの部位によってずい分状態か違うはずです。
たとえば、目のまわりはカサついているけど、Tゾーンは脂っばいといったぐあい。これは、肌の構造の違いによるもの。なんでも「乾燥」のひと言ですませてしまいがちですが、肌の部位によって現れる症状が違います。ほおは弾力がありますが、水分量が少ないため肌がカサつきやすく、
一方、月のまわりは角質層が蒔く、肌の表面の水分が失われやすいため乾燥しがちです。同時に、目元は肌の弾力がないため小ジワになりやすくなっています。このように肌は、その部位によって角質層の厚さ、皮脂の分泌量が違うので、ひとつの肌質でこうだと思いこんでしまうのは危険なのです。

水分と脂分のバランスで肌質は決まる

自分の肌質チェックに自信がないという人は一度、左の表の水分と脂分のバランスチェックをしてみると、客観的に判断できるかもしれません。
自分の肌質を正しく知ることができたら、その肌質に合った手入れが大切です。間違った手入れをしていると、5年後、10年後にメイクではカバーできないほどのトラブルをひきおこします。たとえば、脂っばい肌に油分をあたえすぎるとニキビだけでなく、ひどくなると皮膚炎や吹き出ものまで発生します。また、小鼻のわきなどに過剰の脂分が白くかたまることも。そんな状態を乾と勘違いしている人はいませんか?逆に乾燥が続くと肌あれ、小じわの原因になります。化粧水、乳液と肌質にあったものを選びます。
オイリー肌で乳液はちょっと…という人もさらっとしたオイルフリータイプ選べば問題ありません。
水分と脂分のバランスは、ちょっとした気温の変化、体調、天候によってもくずれます。毎日毎日状態が違うといっても過言ではありません。こまめに鏡をのぞいて、チェックを。

肌の基礎知識

肌の新陳代謝のサイクルを利用する

肌が生まれ変わる周期は28日前後

日に焼けて黒くなった肌が、いつの間にか元の白い肌に。いつまでも黒いままということはありません。これは、肌が生まれ変わっている証拠。
新しい細胞が生まれて、古い細胞がはがれ落ちる「新陳代謝」の働きによるものなのです。
肌の一番外側にある表皮は、私たちが毎日お手入れをしているもっとも重要なところで、みずみずしい肌、しっとりとした肌といった美肌の決め手にもなる部分。厚さはわずか約1mmです。
そんな表皮も拡大するといくつかの層に分かれきーていています。内側から、新しい細胞を作り出す基底層、細胞と細胞の栄養を補給する働きがある有棘層、紫外線から肌を守る顆粒層、そしていつも手に触れ、外界の刺激から肌を守る角質層です。ほんの1ミリの厚さに、別の働きをもつ層があるのですから、いかに皮膚は複雑でデリケートなものかわかると思います。

新しい細胞は一番下の基底層で作られ、だんだん形を変えながら新陳代謝の働きで上部へと移動します。偏平の角質層になるまでにおよそ14日間、角質層になってからアカとしてはがれ落ちるまで14日間、合わせて28日間で新旧交代が行われるのです。

この細胞の一生を「肌のターンオーバー」といい、順調なら28日間で終わります。28日といえば生理周期も28狛日。なぜ28目なのかは、明らかにされていませんが、28日というのはある種の「生命のリズム」といえそうです。このターンオーバーがあるからこそ、傷も治るし、悪条件にさらされている肌もなんとか保てるのです。このターンオーバーを積極的にうながせば、肌自身のもつ力を最大限に引き出して、生き生きとした肌を保つことが可能になるはずです。

夜ふかしは肌のターンオーバーを妨げる

朝、鏡を見ると顔色がくすんでいたり、化粧のノリが悪かったり、そんな経験があると思います。それは、「ターンオーバーがスムーズに行われていませんよ」という肌の注意信号。その原因を早く解消してあげなくてはいけません。見渡せば、ターンオーバーを妨げる原因は、身近にたくさんひそんでいます。
なにより肌によくないのが、夜ふかし、睡眠不足など不規則な生活。とくに、午後10暗から午前2暗までは何があっても睡眠をとるべきなのです。というのも、この時間に細胞の分裂が最も盛んになるといわれているからです。睡眠中は、心臓の鼓動がおだやかになり、毛細血管が広がって血液が体中にいきわたり、栄養やエネルギーが細胞分裂に使われやすくなるのです。午後10時に寝るというのがむずかしいという人は、せめて午前0時までには就寝を。また最近はストレスによる肌のトラブルが非常に、ふえています。例えば、過度のダイエットもストレスをふやす原因のひとつになります。

美肌のポイントは「キメ」

キメは肌表面の溝と丘による紋様のこと

キメは、木目とか肌理などと書くことばで、肌の表面のこまかなあやのこと、と辞書には書かれています。私たちもよく「肌のキメがあらい」とか「こまかい」などと使っていますが、実際にはどういう状態をいうのかきちんと理解していますか。
肌にとって大切なポイントであることは、うすうすわかっていて、なんとなくイメージをも正しく答えられる人はあまりいないと思うので、この機会にしっかり覚えてスキンケア対策に生かしましょう。
キメについて知るには、まず、皮膚の構造から見なくてはなりません。といっても、むずかしく考えることはありません。まず、自分の手の甲をじっと見つめてみてください。目をこらすと、皮膚の表面に無数の溝が刻まれ、三角形、またはゆがんだ凹角形の紋様のような凹凸があるでしょう。
この溝を皮溝と呼びます。この皮溝にはさまれて、盛り上がっている三角形または四角形の丘の部分が、皮丘とよばれるところで、皮溝と皮丘の織りなす紋様こそがキメなのです。

キメが細かい=小さい

一般的に「キメがこまかい」といっている場合には、ひとつひとつの皮丘が小さいという意味で使われていることが多いのですが、実は、キメが小さいということがイコール肌が美しいということにはなりません。
なぜなら、いくらキメが小さくても、肌の水分不足が原因で、キメの形が不揃いになっていたり、肌あれによってキメの形がくずれてふぞろいだったりすると、ハリやツヤのない不健康な肌に見えるからです。
つまり、健康で美しい肌というのは、キメの大小ではなく、キメの形がそろっていること、皮丘が適度の水分を含んで盛り上がっていること。この2点か人切なのです。こうした状態の肌を「キメがこまかい肌」というのです。

加齢によりキメは徐々に乱れてしまう

もともとキメの人きさや形は、生まれつきのものですが、体の成長や年令、環境などによって徐徐に変化してきます。生まれたばかりのころにはこまかかったキメも、年をとって体が大きくなるにしたがって膨張するし、寒さや暑さ、紫外線など、外からの刺激によっても乱れてしまいます。
実際に、ふだん衣服で隠されている胸元やヒップの皮膚と顔や手の皮膚をくらべてみると、キメの乱れは一目でわかるはず。これは、一時的に肌があれたというものではなく、年をとるとともに、肌の内側からジワジワとおこってくる変化です。

過剰な皮脂もキメを乱す原因のひとつ

こうした年令的な要因とは別に、肌の状態がドライかオイリーかでも、キメは乱れます。だから、若いといっても安心してはいられません。
主としてキメの乱れは、最初に述べた皮丘の乾燥、潤い不足が憤凶でおこるといわれていますが、皮脂分泌が多すぎるのも原因に。というのは、分泌された皮脂をそのまま放っておくと、皮溝に汚れがたまって肌があれ、キメの形が乱れるからです。また、皮脂の分泌が多すぎて、毛穴がつまってしまうと、なんとか皮脂を出そうとして毛穴が開いてしまい、やはりキメが乱れる原因になります。
よく「毛穴が開いていて、キメのあらいのが悩み」という人がいますが、毛穴が目立つからといって、必ずしもキメがあらいと判断するのは間違い。皮脂の汚れが皮膚の表面で化学反応をおこしてキメを乱していたり、皮脂の分秘が活発なために毛穴が開いて、目立っていることもあるのです。
いちばん知りたいことは、実際に自分の肌はキメがそろっているか、あれているのか、という点でしょうが、これは器械などを使わないと、素人にはなかなか判断しにくいことだそうです。少なくとも、手で顔にふれてみたときにしっとり(ベッタリではなく) していれば、まずだいじょうぶでしょう。
キメのあれた肌はハリがなく、つややかさが失われがちなものです。くわしく知りたい人は、一度化粧品メーカーなどが実施している肌質のチェックを受けてみるといいかもしれません。

正しいスキンケア製品選びは、正しい知識から

肌の美しさを決定的に左右するのは、キメ、ハリ、ツヤの3要素。これは肌の一番表面の部分である角質層にキープされている保湿因子によって決まってきます。生まれたときには、すべての人の皮膚がこの保湿内† (NMF=天然保湿困、セラミド=細胞間脂質、皮脂膜) を作り附す機能を備えていて、肌を健やかな状態に保つ力をもっています。ところが大気の汚れ、紫外線、室内外の温度・湿度差、ストレス、睡眠不足など、皮膚をとりまく諸条件によってこの生理機能の働きが鈍くなり、結果としてシワ、シミ、たるみといったトラブル(老化)を引きおこすのです。かつては↓般的に「老化」という症状が現れるのは、「お肌の曲がり角」と呼ばれる、25才頃といわれていたのですが、食生活やライフスタイル、環境の変化などにともなって整理機能の低下(老化現象) が始まり、最近ではすでに18才頃から始まっているともいわれています。
そこで1日でも早い老化対策を、ということになるわけですが、手当たり次第に化粧品を使うのは考えものです。老化ケアは「あたえる」こと、「補う」ことにかたよりがちですが、20代前半のうちは、低卜した牛理機能をH覚めさせる自己修復ケアと、生活改善に努めることが人切です。「肌を清潔に、健康に保つ」ことこそ、老化対策の第」歩なのです。

自分の肌年齢に合わせたスキンケアが大切

では「肌を清潔に、健康に保つ」ためには、具体的にどんなスキンケア用品を選べばよいのでしょう。ターゲットとする年齢がはっきりしている化粧品は、それぞれの老化度に合わせた成分内容が配合されているため、不必要なものまでを肌にあたえる心配はありません。

ただ、23~24才噴から肌の老化度の個人差はとても激しいため、一概に年令と肌年令を一緒にして考えることができにくくなります。
ですから、23才の人でも30代向きの化粧品を使ってもいっこうに構わないわけです。とはいえ、季節の変わりめや、精神性の一時的なアクシデントを「老化した」と決めつけてしまっては早計です。
肌がどうもカサつく、つっぱる、小ジワができたなどというとき、には、とりあえず1ヶ月だけリッチなものを使って様子をみてみましょう。

しかし肌の調子がもとに戻ったらもう不必要です。余分なものをあたえ続け肌を甘やかしていると、トラブルの原因となることはもちろん、老化を早める結果にもなりかねません。注意してください。
また、「肌質、年齢向き、目的が限定されているシリーズ化粧品は、全製品使わなければ効果はないの? 」という声も聞かれますが、そんなことはありません。それよりも自分の肌との柑件のほうが人切です。「化粧水は使ううけれど、クリームは重いというときにはは省いてもokです。

正しい選び方、使い方を守らないととりかえしのつかないトラブルになる危険も

化粧品による肌トラブルで皮膚科にくる人の半数以上が、選び方と使い方のミスによるものだとか。最近の化粧品は、その効果の打ち出しがはっきりとしているため、「とりあえず使えばいいや」と使用書を満足に読まない人もいるようです。3滴で十分という美容液を、「多ければ多いほど効果があるはず」と、化粧水のようにジャブジャブ使ったり、「パックならなんでも保湿用だろう」と、汚れとり用を顔全体に塗ってしまったりと、勝手な思いこみが、とりかえしのつかないトラブルをまねいているのです。

とくに目的がはっきりしているパック、美容液、スクラブ洗顔剤などは、その効果が高いだけに、抜いに慎重すぎるということはありません。目先の興味だけで化粧品を買ったり、使用書をよく読みもせず使い始めるのは、まさに論外ということです。もちろん正しい使い方をしていて異常があれば、すぐに皮膚科のお医者さんにみてもらいましょう。

無添加なら全部OKという思い込みをやめる

自然派ブームがすっかり定着した化粧品業界。「無着色、無香料、ノンアルコール」製ばかりが、クローズアップされ、「もうそれだけで最高の化粧はが品絶対に安心」と思っている人が多いようですがこれはあくまでもひとつの目安。

化粧品選び自分の肌質との相性が最重要課題です。日本で発売されている化粧品の成分は、すべて厚生省の許可を得たもの。ヨーロッパやアメリカに比べても厳しい基準で、その安全性についてはかなりの信用がおけます。
香料、色素、鉱物油、アルコールのいずれも皮膚への刺激などの点では安全性が確認されたものだけが使われているのです。
香りのもつリラクゼーション効果や、アルコールのもつ清涼感など、化粧品のもつプラスアルファの効果も化粧品を楽しむ大切な要素です。牛まれつきアルコール成分に敏感だったり、香りによって気分が悪くなる、という人以外は、もっと選択の基準を広くもってもよいでしょう。