大豆が世界的にも注目されている

日本では伝統的な食材の「大豆」

大豆は、太古の時代から慣れ親しまれていたもので、日本人の食生活には欠かせません。「古事記」には「五穀」という言葉がでてきます。あの五穀豊穣の五穀です。
それはアワ、キビ、ムギ、マメ、イネのことを指しているのですが、その中のマメとは大豆のことです。静岡県にある登呂遺跡から大豆の化石が出てきたことからみても、すでに弥生時代に大豆は栽培されていたと推測できます。

大豆の歴史は日本人の食生活の歴史といっていいくらい大豆を日本の風土にあわせて古来から日本人は多種多様、多彩に利用してきたのです。大豆は繊維が多く、繊維の多いものは美食の対象からははずされています。
繊維の質を除いた口当たりのよい食品のみ好まれる時代にあっては大豆は忘れられていた存在でしかなかったのです。

アメリカ人にも注目のまと

とくにアメリカでは、以前は「大豆はまずいもの」「せいぜい家畜のエサにしかならないもの」とみていてかえりみることすらありませんでした。ところが、今では、様相がすっかり変わり、アメリカでも大モテなのです。

アメリカは肉食中心主義できましたので、心臓障害を起こす人が多く、心臓病王国とさえいわれています。コレステロールがたまって動脈硬化を起こし、心筋梗塞になる人が後を絶ちません。また、肥満もかっては重役タイプなどといわれていたようにアメリカでも富の象徴だったのですが、今ではすっかり意味を失い、減量するひまもない低所得者の方がかえって肥満者が多いという状態にあります。

こうしたアメリカ人の忌みきらう肥満や心臓病に日本の低カロリー食である大豆食がいいと分かり、とうふやみそが好まれるようになっているのです。豆腐や味噌関連の本がベストセラーになったことさえあります。

アメリカでは大豆食はブームから定着の時期にきているのかも知れません。

千差万別の大豆食

大豆はマメ科の一年草で平凡な植物ですが、その豆は実に多種多様な利用のされ方をしています。大豆はアミノ酸組成が動物性たんばく質とよく似ており、それゆえ「畑の肉」と称されるだけのことは十分あるのです。

必須アミノ酸のすべてを含み、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンE などにもかなり含有されています。大豆にはトリプシンインビターがあって、生のままでは食べられません。
しかし加熱するとその有害物質もすぐに消え、ゆでて食べる枝豆などにはかえって生大豆のときにはなかったビタミンCが生ずるくらいです。

このビタミンCは大豆もやしにもあります。また日本人は、大豆から納豆やみそという発酵食品を作ります。高温多湿の日本の気候風土を利用し、菌を入れて大豆のたんばく質や炭水化物を酵素によって、分解させるのです。
大豆を水につけて加熱ししぼると豆乳とおからに分離され、それぞれ固有の栄養を持ちます。しぼり汁である豆乳に凝固剤を与えると豆腐になります。そのとうふを凍らせたうえで乾燥させると凍りどうふとなります。

とうふを油で揚げると生揚げや油揚げになります。とうふをしぼって水分を少なくし野菜やヒジキを入れて油で揚げるとがんもどきになります。

また、湯葉は豆乳を加熱した時に生じる薄い上膜をとり出して作ったものです。ざっと数えあげただけでも大豆を利用して11種類の食品を作りあげることができます。
そしてそれらは、それぞれ独特の味わいを持っており、毎日食べていてもすこしも「あき」のこない摩討不思議な食べものです。あまりにも身近にあるために、それほどのありがた味は感じていませんが栄養価のわりに商品の値段も安く、これほど苦から日本人に恩恵を与えてくれた食品はほかには考えられません。

生活習慣病予防に必須の大豆

ところでなぜ、一時は忘れられていた大豆が再認識されてきたのでしょう。それは、一部には情報がアメリカから逆輸入されてきたという面もありますが、一番の原因は、あらゆる生活習慣病に大豆は有効だということが内外の学者の研究によっても十分に確かめられているからです。

しかし、大豆は生活習慣病によいだけではありません。ホルモン異常、貧血、皮膚の保持、歯の健康等にも効果があり、美容に熱心な女性にも十分摂ってもらいたい食品なのです。納豆美人、とうふ美人といった言葉もあながちウソとは言えない面があり、いくらでも立証できるのです。

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