コレラO157、インフルエンザにも効くカテキンの強力な作用

コレラ菌がきっかけになったお茶の抗菌、殺菌作用の研究

コレラ菌についての研究をしている専門家は多数います。
「コレラ」というのは、治療法はあっても予防法はあまりない病気であることが特徴です。そこで、何か予防につながる効果のある物質を見つけられないかと、実験を重ねていました。
1988年当時は、ふだん食べたり飲んだりしている食品の、コレラ菌に対する反応を調べていたのですが、ある時、1滴の緑茶を菌にたらしたところ、活発だったコレラ菌の運動が、ピタリと止まったのです。
この発見は大きな注目を集めました。これをきっかけに、お茶の研究に取り組むことになります。
まず、コレラ菌と同様に腸管に病気を引き起こす細菌類に対しての効果から、手懸けました。ブドウ球菌、腸炎ビブリオ、サルモネラ、カンピロバクターなど食中毒原因菌の代表的なもの、それから赤痢菌、チフス菌。いずれも、お茶によって菌の増殖が抑えられることがわかりました。
お茶には非常に強い抗菌作用がある。それなら、呼吸器に病気を引き起こす細菌類に対してはどうだろうか、ということで百日咳菌や、肺炎を起こすマイコプラズマを調べてみたのです。そうしましたら、これらに対しては、さらに効果の高いことが判明しました。
マイコプラズマなどは、お茶に触れただけで殺菌されてしまうのです。古くから、ごく日常的な飲み物として人々の生活の中にあったお茶に、これほどの力が秘められいたとは、まさに驚きでした。

細菌の出す毒素に対しても解毒の働きを表わす

ただ、経験則というか生活の知恵というか、昔の人もある程度まではお茶の効果に気づいていたのかもしれない、とは思います。
たとえば、日本人の食事をしながらお茶を飲む習慣というのは、生ものを好んで食べる食文化の中から生まれたものなのではないか。
つまり食中毒に対する無意識の予防行動ですね。だとしたら、古代中国で毒草にった人がお茶を解毒に用いたう伝説にも、根拠があるのではないだろうか?
そう考えて抗菌作用についてはも研究を開始しました。
その結果、コレラトキシン、コレラ溶血毒、腸炎ビブリオ耐熱性溶血毒、黄色ブドウ球菌、α毒素、百日咳毒素などの作用を阻害することを世界ではじめて明らかにしたのです。
コレラや食中毒のあの激しい下痢などの症状は最近そのものよりもむしろ最近の出す毒によって起こる症状だったのです。
したがってお茶には抗菌・殺菌そのものよりもむしろ最近の出す毒素によって起こるのです。
したがってお茶には抗菌・殺菌作用だけでなく抗毒素作用もあることを発見したのは画期的でした。

細胞の細胞膜を破壊する点では抗生物質と似ている

これらの研究と並行して、お茶の中の何が、殺菌や解毒の作用をもたらすのかについても解明を進め、緑茶ではカテキン、紅茶ではカテキンと同じ仲間のチアフラビンという成分が、作用の本体であることを突き止めました。
その構造と機能の関係もわかり、さらに殺菌作用のメカニズムを追求すると、カテキンが細菌の細胞膜を破壊するのだと判明したのです。そのメカニズムは、ある種の抗生物質と同じなのです。カテキンが抗生物質に近い物質で、また場合によっては抗生物質を越える働きもすることは、MRSA (メシチリン耐性黄色ブドウ球菌) に対する効果からもわかります。
MRSAというのは院内感染を引き起こしペニシリン系のオイキサシリンや、メチリンをはじめ多くの抗生物質が全く効かないことから問題になっている最近です。

このMRSA1万個をお茶は普通に飲んでいる濃さのもののわずか1mlで24時間のうちに殺菌してしまうのです。
さらに少量のカテキンで処理しておくと効かないはずの抗生物質がより効くようになることもわかりました。この技術は現在も臨床で応用されています。

インフルエンザには特に効果的

さて、、最近に対してこれほどの抗菌・殺菌作用、抗毒素作用を発揮するカテキンならばウィルスに対しても同じように作用するのか?期待を持ってしまいます。
はずはHIV(ヒト免疫不全ウィルス)で残念ながらこれに対してはまったく効果がありませんでした。
ですが乳幼児に下痢を起こすロタウィルスやポリオウィルスなどに対してはその感染性を抑制する抗があるとの結果がでました。そしてウィルスの分野においては最も目覚ましい効果を示したのは、インフルエンザウイルスに対してです。
ふだん飲んでいるものの4分の1の薄さのお茶を、ほんの数秒間ウィルスに作用させるだけでその感染性は100% 阻止されます。つまり、インフルエンザ流行時には、お茶うがいをする習慣をつければ感染予防に非常に有効だということです。
市販のうがい薬8種類とお茶の効果をそれぞれ調べたところうがい薬にインフルエンザ感染を防げるほどの効果のものはなくお茶の有効性が突出する結果となりました。

O-157の細菌1万個も1ccのお茶、5時間で殺菌できた

最後にもう一度、細菌の方に話題を戻して、少し前に社会的な問題にまでなったO-157 についてです。
実験は、MRSA等に対するものと同様に、1万個のO-157に対して1mlののお茶を作用させる、という方法。結果は、時間の経過とともに菌はどんどん減少し、5時間で細菌の姿は完全に見えなくなりました。お茶は、O-157にも、間違いなく殺菌作用が確認できました。

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