風邪と免疫力の意外な関係

薬を飲むと風邪が長引く

風邪をひいて熱が出る、せきが止まらない、関節が痛い…などみなさんはこれらの症状はすべて風邪が引き起こしている「悪作用」だと思ってはいませんか?
前の項目でもふれましたが、病気を治すにはまず、こうした間違った考えを改めなくてはなりません。なぜなら、風邪による発熱や関節の痛み、のどの腫れといった炎症症状は、すべて身体が治ろうとしている治癒反応であり、悪作用どころか、免疫力向上のためにも大きなチャンスということができるのです。

そうしたときに風邪薬を飲むというのは非常に愚かなことです。たとえそれがインフルエンザのような手ごわい病気であっても同様で、水分を充分にとって、温かくしていれば、たいていの場合は自然に治ってしまいます。

風邪をひくときはひいてしまいなさい、インフルエンザも恐れずにかかってしまいなさい、というのが元来の考え方です。

いささか乱暴に聞こえるかもしれませんが、これには多くの理由と、裏づけがあります。たしかに高熱が出たときというのは非常につらいものです。

しかし最初に熱が出てしまった方がむしろ治りが早いのも事実。ところが、ここであわてて風邪薬を飲んでしまえば、逆に治るまでに時間がかかってしまいます。

風邪をひいて治るまでの日数は平均で2~4日といわれています。つまり3日も大人しくしていれば風邪は自然と完治するものなのです。

ところが、熱が出始めた段階で薬を身体に入れて強制的に熱を抑え込むようなことをすれば、せつかくの治癒反応にわざわざストップをかけることになります。

その結果、3日で治るものが、4日5日と長引いてしまうこととなるわけです。よく「仕事にさしつかえるので早く治したい」といって、すぐに薬を飲む人がいますが、それは大間違い。早く治したいのなら、薬など飲まずに安静にすることが何よりです。

そもそも薬を飲んで、身体を騙しだまし仕事をしていても、いい仕事などできるはずがないとは思いませんか? 3日ですっきり完治してはつらつと仕事にのぞむのと、いまひとつすぐれない身体をひきずり、我慢しながら5日も職場に足を運ぶのと、どちらが効率的かは、ここであらためて言うことでもないでしょう。

そもそも風邪が治るのは、ウィルスと闘う免疫細胞のリンパ球が発熱によって活性化するからです。また発熱は代謝の克進現象でもあり、人間の体内に侵入した微生物を排除するためにも代謝機能を向上させる必要があるのです。

この代謝の高まりは、発熱のエネルギーによって得ることができます。つまり発熱にともなう悪寒も、実は血流を増やして「早く熟を上げてくれ!」という身体の反応なのです。

また、高熱が出たときには身体の節々が痛み、のども腫れて痛みが生じます。これらの炎症症状は血液の増加による組織の膨張によってもたらされます。

つまり組織がふくらんでいるため、病気を治す免疫細胞がそこに一挙に押し寄せ、傷んだ組織の修復にとりかかっている最中なのです。そして、こうしたウィルス感染による発熱や炎症というのは、人間の免疫力の維持向上に大きな作用をもたらします。

疫力は。治ったあとが一番いい状態

体内で免疫力が充分に作用しているときは、人間はウィルスに感染しません。風邪をひくのも免疫力が低下している証拠です。

風邪が治ったあとはリンパ球の増加によって免疫力が高まっていますが、再び免疫力が低下してくると人間は風邪をひいて免疫力を回復させます。

このように人間の免疫力というのは、ウィルスとの聞いをくり返しながら活性化され、その機能が維持されていくのです。つまり1年のうちある程度の回数で風邪をひくというのは、そのつど免疫力が活性化されているということで、健康を保つ上で必要なことです。

だからこそ、風邪やインフルエンザが流行している時期は、人ごみの中にあえて出て行き、ウィルスにさらされるべきでしょう。

それで何事もなければ、今あなたの免疫力は充実しているということであり、安心することができます。感染してしまったとしても、低下している免疫力を高めるチャンスと考えるべきでしょう。

いずれにしろ、風邪をひくときは「しっかりひく」ことが肝心。1度しっかりひいてしまえば、当分の問は免疫力の働きによって風邪をひくようなことはないのですから。

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